- 文藝春秋 (2015年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784167903329
作品紹介・あらすじ
涙がおさえられない最後が待ち受ける
十五歳のわたしの家にやってきた三十七歳のレミちゃん。作家を目指していたレミちゃんには「ふつうの人と違う」ところがあった……。
みんなの感想まとめ
テーマは「普通」とは何か、そして人との関わりの難しさです。十五歳の藍子の家に居候する三十七歳のレミちゃんは、普通とは言えない魅力を持ちながらも、脆さを抱えています。藍子の両親はレミちゃんを守ろうとしつ...
感想・レビュー・書評
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レミちゃんが危うくて魅力的だ。
ちょっと「普通」じゃないレミちゃんだけど、藍子の両親も「普通」だろうか、と思ってしまった。「普通」は難しい。
でも藍子の両親のレミちゃんをなんとかしてあげたいっていう気持ちは優しいなと思う。でも藍子が偶然とはいえレミちゃんに怪我をさせられて藍子を守るためにレミちゃんを追い出す気持ちもよく分かる。
どっちの気持ちも本当だろう。白黒はっきりできないなと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者初読み。かわいらしい物語風でいて全く違った。レミちゃんみたいなある意味純粋過ぎる人にはなれない。かと言って藍子のように素直に接することも、藍子の父母のようにいたわるように接することもできない。それが苦しくて読むのが辛かった。
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15歳の藍子の家に、両親の友人である37歳のレミちゃんが居候をしていた間の話。
感性が強い分不安定で脆いレミちゃん。
両親は寄り添うようにレミちゃんを守ろうとするけど、みんなに生活や人生がある。最後は何とも言えない気持ち。相手に寄り添うって難しいな。
レミちゃんはその後どんな生活を送ったのだろう。
安心できる居場所を見つけてるといいな。 -
また子どもの主人公の本で、感動した。
子どもの考えるようなこと とされていること をわたしはよく考えているのかもしれない。
へんなひととまっとうなひとがでてきた。
お盆の帰りに電車で読み、泣きそうだった -
いつからか私は大人になって、隣には大切な人がいて、当たり前の幸せが当たり前のように訪れるときが来るのだろうか...でもしっくり来なくて、ずっと独りぼっちで、大人の私の目には何も映っていないのではないか...そんなことを一人静かに考えていたのはいつまでだっただろうか。いつから考えなくなったのだろう。いつから私はもう大人になってしまったのだろう。いつから戻る場所も失くなって、いつからひとりで考えて、どんどん殻を重ねて、いくつにも繋がっていた糸が、気が付けばたった1本の線しか見えなくなっている。笑顔に着けすぎた飾りを全部脱ぎ捨てたら、少しだけ明かりが見える気がした。殻に重ねすぎた言葉を一枚ずつ剥がしていったら、最後に誰かへ届くような気がした。最後の線の反対側から、必死に私を呼ぶ光がさしている。
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心を打つ、という言葉はプラスイメージのある言葉だけど、私にとってはマイナスイメージで心を打たれた。ばーん。
でも、私はレミちゃんが好きだ。
きっと、沢山の読者が彼女を好きになるだろうなあと思う。
二人ならば、一緒にいてもいいかな、と思う。
けれど、「守るもの」が出来たときに彼女の存在は苦しいものになる。
貴女だけが中心の世界に、私は入っていけないのだ、ときっと言ってしまうだろう。
パパもママも藍子も。
きっとそれぞれレミちゃんが好きなのだ。
でも、三人ともに「守るもの」が確かにあるからこその結末なんだろうと思う。
大人になれない大人なんて、本当はないのだ。
それは彼女の、生きている、今があるだけ。
子供っぽいとか、フツウじゃないとか、何かに例えたってどうにもならない今があるだけ。
可哀想とか、心配とか、そんな言葉よりも彼女は確かに生きていくんだと思う。
いつかを振り返って嘆くのではなく、ただ愚直に進むしか出来ない。
小説を、そんな風に言わないでよ。
レミちゃんの「守るもの」を、見つめてあげて欲しい作品。 -
15歳の藍子の家に転がり込んできたのは、父と母の大学時代の友人で、37歳のレミちゃん。彼女は心の病を抱えていて、大人なのに大人になりきれない部分があった。
藍子のレミちゃんを見る目はあたたかい。けれど、レミちゃんの「大人になりきれない」原因……世界に対する甘えになんとなく気付いてから、二人の関係は変わってしまう。
誰だって、レミちゃんのように世界につまずいてしまう可能性はあるのに…。
人と人との関わりにおいて、「あの時どうするべきだったのか」と悩むことは多いし、後悔は絶えない。その後悔の一粒が、この小説を読んだ後はレミちゃんの影とすこし重なる。
レミちゃんは今、幸せに生きているのだろうか。 -
久しぶりに短めの小説。
芥川賞作家さんは苦手意識ありましたが、とても読みやすくて胸が苦しくなる、素敵なお話でした。
ふつう、ってなんだろう。
レミちゃんは「ふつうの人と違う」ところがある。違う、というか、とても繊細で感情に素直。ふつうってなんだろう。ずっと引っかかりながら読み進めた。誰の視点になるかによって「ふつう」は変わる。私はレミちゃんで藍子だった。
読み終わってからしばらく呆然とした。余韻。最後の言葉を繰り返し噛み締めていたら涙が出てきた。染み渡る文章がじんわりとよかった。 -
これから成長して大人になりつつある女の子と、
大人になりきれずにいる女性の物語です。
主人公は高校受験を控えた女の子。
両親と居候を含めた4人で暮らしています。
居候というのは両親の大学時代の友人です。
学生の頃は輝くばかりに才能あふれる女性でしたが、
メンタル不調を起こしてからは、
定職に就くこともなく、
世の中と少しばかり距離を置いて過ごしています。
大人は成長して大人になるのではなく、
成長しきれない部分もあるのに
大人のふりをしていられるから、
大人でいられるのかもしれません。
いくつになっても素直でいられるのは良いことですが、
素直さが必ずしも世のため人のためになるかといえば、
そうとも言いきれないのが哀しいところではありますネ。
大人だって子供だって、
生きていくのはたいへんなんです。
子供ままでいることは、
もっともっとたいへんなんです。
どうしようもあることを
どうしようもないと自分に言い聞かせて、
そんな醜い自分と向き合って
生きていかなければなら頼ならない・・・
それってすごく辛いことです。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2 -
15歳の藍子の家に突然転がり込んできた不思議なおとなのレミちゃん。
「ふつうじゃない」レミちゃんとの生活は、優しさ、温かさ、疎ましさ、不安、恐れ、様々な気持ちを生み出しながら過ぎていく。
人にはそれぞれキャパがある。どこまで人に優しくできるか、人を許せるか、受け入れるか。
自分のできる範囲の狭さに苦しむことは、きっと誰しもが感じることだと思う。
人に優しくできなかったときの苦々しさや後ろめたさ、人に頼りたくないのに自分でもどうにもできない苦しさや不安、レミちゃんも藍子もきっと誰も悪くないけど、その罪悪感や苦しみに苛まれて辛くなってしまうんだろうな。
繊細すぎるレミちゃんだけど、どこかでのびのびと生きていられますように。 -
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レミちゃんはなぜ?
謎だらけ
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痛い痛い。
心が痛い。
ジリジリ、ズキズキ、、、。
レミちゃんのせい(笑)
レミちゃんが、全部悪いわけじゃないけどレミちゃんのせい(笑) -
生きるのって、ものすごいエネルギー使うなーって。改めて思った。
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何かを失うこと、得られなかったことは、人生において傷になる。誰でもそういった傷をいくつか抱えている。
この小説は、そういった傷を少女が初めて自覚する過程を静謐に描いている。
ラストのシーンで、その傷を抱えて生きる方法を模索することを示してくれる。とても残酷だけど、優しい物語だ。 -
両親のちょっと変わった親友れみちゃんと中学3年生の女の子との少し不思議な友情ものとでも言うべきか。
なんにしろ、両親が素晴らしいと感じたのは私だけではないのではないだろうか。 -
オトシゴロで受験生で、『厄介なウザい大人』と思ってももはや自然とも思える状況に、優しいというのか・・・惹かれる部分とか共鳴するところが藍子にはあったんでしょうね。
両親の、つい同情しちゃうけど結局手に負えなかったっていうのもちょっとわかっちゃう気がするけど・・・。
でも日中自分たちがほとんど一緒に過ごせないのに心の病を患った自分の友人を(いくら同性でも)娘に託すってのは親としてはどうなのかなぁ、なんてミレちゃんのことよりそんな思いだけが残ってしまいました。 -
終わりかたが微妙というか月並みすぎやしないだろうか。ラスト二ページまでは主人公の少女の鋭い目線に、自分の幼年期を思い出したり、大人としての驕りみたいなものに気づいたりして楽しく読めた。設定などの全体的な既視感は否めないかも。
大人の弱さを子供がみたときどう感じるのかがありありと描かれていて、レミみたいに生きてるひとには結構効くんじゃないだろうか。 -
これから、折に触れて何度も、読み返すことになる本だろうなと思った。とても好きだった。
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とりあえず薄いから手に取った本。レミちゃんのような人は居そうだけど、37歳だよね?藍子のような難しい思春期の一歩手前と格闘してるママ世代なのに、甘くないかな?
藍子の立場で語られるお話だけど、見方がその通りで気持ちも痛いほど分かる。
藍子が大人になって、レミちゃんと再会したらどうなるんだろうなぁ…
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青山七恵の作品
