十二月八日と八月十五日 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2015年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784167903909

作品紹介・あらすじ

開戦と終戦の日。人々は何を考えたか



太平洋戦争開始の1941年12月8日。終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日。人々は何を考え、何を発言し、何を綴ったか。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

開戦と終戦という歴史的な瞬間に生きた人々の思考や感情が、日記という形で描かれています。著名人の日記が中心となる中で、一般市民の声がもう少し知りたいとの感想もあり、幅広い視点からの考察が求められています...

感想・レビュー・書評

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  • 日米開戦の日と、敗戦の日のさまざまな人の日記を並べた労作。読み応えがあったが、分量的に物足りない。著名人の日記ばかりになってしまうのは仕方がないが、市井の人がどう思ったか、をもっと知りたかった。戦後の反戦、平和主義の人がそれを信仰のように扱った結果に対する世間の反発の結果が、今の戦前のような空気というのなら、彼らはただ正義だからと他を見下し、非難してきたことによる罪を直視すべきだろう。現実を理想に無理矢理合わせて上手くやった気になるのではなく、現実にどこまで理想を染み込ませるか、が大事だ。そのことは敗戦の教訓でもあると思うのだけれど、左派はそこを汲み取ってはいなかったのだろうか?

  • ジャップは全然変わってねーなー
    最後の高見順の日記の抜粋が全てを物語っているかと。
    平成を経て令和にて愚民化完了ですかね。

  • すいません。私には使いこなせない知識と知っていながら、あまりにその編集の仕方が良くて、つい手を伸ばしてしまいました。

    開戦の日と、終戦の日。
    それらについて著したものを時系列に並べかえ、著者がまとめているスタイル。すごすぎる。

    真実を沢山並べることが真実になるわけではないかもしれない。
    けれど、その時を生きた人にしか分からない心を甦らす書物とは、やはりすごいものなんだと思う。

    国民というものを、垣間見た気持ちだった。

    ある瞬間に、引き起こされるビックウェーブ。
    一秒後からまた日常が始まっていく、不思議。

    しかしながら。
    谷崎潤一郎のマグテキ(マグロのステーキ)シーンは笑いを止められなかった。
    死ぬかもしれない、スリルというスパイスか。

    片や灯が消えて行き。
    片や灯が付いて行く。

    戦争とは、光の奪い合いでもあるように思う。

    前書き、後書き共にていねいな書き方に頭が下がる思いである。

  • 敗戦

  • 特に前半、十二月八日の市井の熱狂には驚かされた。

  • 20150822
    第二次世界大戦が真珠湾攻撃により開戦された日12月8日と、玉音放送が流れた終戦の8月15日。
    この日に、どんなことがあって、国民はどのように受け止めたのか。
    あらゆる作家の記述と共に紹介されている。

    今度は第二次世界大戦の全体を通して振り返られる作品を探して読んでみようと思う。

  • 戦後70年の8月にこの本を読む。
    半藤一利さんは、今年映画化もされた名著『日本のいちばん長い日』の作者で、昭和史の第一人者。記者として政府当事者や有識者からまだ記憶も新しい時期に直接話を聞いている。著者が持つそれらの情報の中から、開戦日と終戦日に何が言われたのかを時系列に沿って並べることで当時の世論や空気、さらには日本の国民性とも言うべきものがよく表されている。佳作。

    開戦の1941年12月8日は、驚くほど解放感がある言葉が並ぶ。ここに至るまで悶々とした空気を感じていた様子がわかるし、そういった情報を積極的に流布していた新聞社やラジオ局を初めとしてマスコミの論調も推測できるようになっている。山本五十六が当日の訓示にて、「率直にいって、この戦は半年ないし一年で片をつけるべきものであって、それ以上つづけていくことは、わが国をして非常に苦しい立場に立たしめることになるであろう。みなは、そのつもりで緒戦の勝ちに奢ることなく、沈着冷静に任務に邁進するようにしてもらいたい」と言っていることは印象深い。軍部の一部だけがその日の意味を正確に知っていたということだろう。

    終戦の1945年8月15日の事態の推移は『日本のいちばん長い日』に詳しい。作者もあらかじめ断っているように、本作の内容は同書に重なる部分が多くある。

    それにしても、その当日に詠まれた短歌や俳句が多数紹介されているが、当時の文化として根付いていたのだなという感想を持った。また、作家が文化人代表として発言をしていることも今と比べると新鮮だ。文学というものの社会での位置付けが変容したこともわかる。現代で同じようなことが起きると、TwitterやFacebookの発言が取り上げられるのだろうか。



    『日本のいちばん長い日』のレビュー
    http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4167483157

  • 確かに著者の以前書いたものを読んでいれば読む必要はないとは思うけれど、このアイデアは見事だと思う。開戦の日と終戦の日に日本人が何をして、何を感じたのかという話。
    太平洋戦争の流れを知らないで読むと難しいのかもしれないけれど、それくらいは学校で習っているはず。今の若い人に読んでほしい。

  • 太平洋戦争が始まった1941年12月8日、終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日日本人はこの日に何を考え、行動したのか?各界の著名人の日記や手記をもとに、戦争というものが日本人」の精神構造にどれほどの影響を与えたかをあぶりだす。戦後70年の今、読みたい一冊。

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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