新装版 盲導犬クイールの一生 (文春文庫) (文春文庫 あ 69-1)
- 文藝春秋 (2015年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167903961
作品紹介・あらすじ
あの感動をふたたび。――新装版!この世に生まれ、盲導犬となった一匹の犬は、見守られながら息を引き取った。いまなお多くの人の心に温かさを点し続ける感動の名作。
感想・レビュー・書評
-
盲導犬は、視覚障害の方をサポートする犬。これまで、何度か実際に見かけたことはあるが、その実情は全く知らなかった。
盲導犬はゴールデン、または、ラブラドール・レトリーバーの盲導犬血統を持った子犬を訓練する。生後数ヶ月になった頃、本格的な盲導犬としての訓練が開始される前に、「パピーウォーカー」と呼ばれる家庭に預けられる。人間が信頼するに足る存在であることを理解してもらうためだ。
「パピーウォーカー」の家庭で何ヶ月かを過ごした盲導犬候補の犬は、本格的な訓練を開始する。訓練期間は、本書の主人公、クイールの場合、1.5年程度。その後、実際にサポートする相手との訓練を数週間積んだ上で、実際の盲導犬として活動することになる。
本書は、書名の通り、盲導犬のクイールの、生まれてから亡くなるまでの記録。文章と共に、多くのモノクロの写真によって、クイールの生涯を記録している。順風満帆ではない。色々なことがあり、じーんと来る物語だ。クイールが、健気。
「犬は働くことが好きでしょうがない。だから、盲導犬になる訓練も、使用者の言うことを忠実に守るのも犬にとっては楽しいことなんです。厳しい訓練を想像して犬がかわいそうと思われるかもしれませんが、実はそうじゃないんですよ」
盲導犬訓練士の方の言葉だ。
人間の眼からみると、盲導犬は、自らを犠牲にして飼い主のために尽くしているように思えるが、そうではないということを読んで、何となくほっとした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生時代に新装版ではない方をたまたま手に取り、そこからずーっと、私の大切な1冊です。
現代では盲導犬が、どんな役割を果たしてくれているのかわかる人が多いと思いますが、当時学生だった私にとって、目が見えない方をエスコートする犬というくらいの認識しか持てていませんでした。
ですがこの本に出会ってから、盲導犬はいろいろな方のパートナー、なくてはならない存在、心の拠り所でもあるんだと気付かされました。
タイトルのとおり、クイールの生まれてからなくなるまで、ターニングポイントを重点的に書かれていますがどのポイントでも感動します。犬と人間の間にもしっかり絆ができるんですよね。素敵なお話です。、 -
犬と人間の絆に感動しました。
盲導犬だけでなく他にも聴導犬などアシスタントドッグがいるのですね。
いつかボランティアとして関わってみたいです。 -
学生の時の課題図書でしたが涙なしでは読めなかったです 。
今までの人生で読んできた本の中で一番泣いた。 -
盲導犬の血筋ではない一般の出自のラブラドールレトリーバーが盲導犬となり、そのユーザーとの別れから一生を閉じるまでが淡々と書かれている。
そんなに御涙頂戴のストーリーではない。
ドラマを観てみると本には書いていないストーリーがありドラマは泣かせる内容。
ラブラドールレトリーバーを飼っている自分としては興味があり読んだが感動したいならドラマの方をオススメする。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99770050 -
小学生の課題図書