等伯 下 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167904432

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  • 信長の時代が終わり、京都に居を構え、落ち着きを得たかと思われた等伯に、権勢を誇る狩野派がその前に立ちはだかる。
    さらに、秀吉の忠臣石田三成が冷酷非情な権謀術数を駆使し、等伯を追いつめる。
    絵師の存在が、これほどまでに時の政治と関わりあうとは、現代では考えられないことではないだろうか。
    利休との関わりから、秀吉の怒りを買い、その絵が彼の目にかなわないときは、処刑されるという絶体絶命の状況で描いた「松林図屏風」。
    読後、東京国立博物館に所蔵されているという、等伯「松林図屏風」を観ないではいられない。

  • 連休を使って一気に読み切った。
    もっと崇高なイメージを持っていた狩野永徳、石田三成の姑息な立ち回り、最後まで等伯を利用し続けた夕姫、千利休が亡くなる理由など、黒い要素がふんだんに盛り込まれているにも関わらず、読後感は爽やかです。
    単にぼんやりとした水墨画にしか思えなかった松林図屏風がなぜ国宝なのかという理屈は理解できましたが、実物を見て自分はどう感じるのだろうか。次に公開されるときは見に行かなければ。

  • 戦国時代の有名人がいっぱいでてくる。松林図屏風のいきさつは事前から知っていただけに、初めから久蔵のかわいさが痛かった。

  • なんという波乱万丈な人生。

    なぜこれを大河ドラマ化しないのか不思議。

    東博で松林図を見たときは、まさかそれほどのものとは思わなかったんだけど、見る目ないなぁ。

  • 安部龍太郎さんの代表作品になるのでは、というくらい面白かったです。等伯は狩野永徳という存在があったからこそ、あの素晴らしい絵が残せたのですね。

  • 先輩から借りて読んだ。
    長谷川等伯の存在自体を知らなかったが、非常に面白かった。必要以上に主人公をヒーロー視せず、時の権力構造について冷静に分析されていて納得感が高い。美術については全然興味がなかったが、このようなストーリーを踏まえて鑑賞したくなった。

  • 時代に翻弄されて生きた

    主人公の等伯の人生を

    読み人の私も

    物語の魔法にかかった

    かの様にまた

    疾走するかの様に読破しました。

    文句なしの星五つです。

  • 何だろう。なにか違う。
    全体が薄っぺらく感じられる。
    感動ポルノ、感動レイプと言っては言い過ぎかもしれないが、「どうだ!感動するだろ!」という展開が続く。
    ちょっと疲れました。

  • 信春(等伯)が都で名を上げるようになり、狩野派との確執や政争に巻き込まれる中で長谷川派を作り上げてゆくストーリーである。
    献身的な後妻の清子、絵師として成長する優秀な息子の久蔵、協力者となる春屋宗園や千利休、前田玄以、近衛前久らに支えられていくつもの悲運を乗り越え次々と名画を描いてゆく等伯の愚直な姿が見てとれる。中でも一番の期待と信頼を寄せる久蔵が不幸な死を遂げたことに対し、その悲しみから抜け出して不朽の名作を生み出す場面には感動を禁じえない。
    祥雲寺(今の智積院)の障壁画「桜楓図」を久蔵と二人で描くくだりがあるが、読んでいると今すぐにでも智積院まで作品を見に飛んで行きたいという気持ちになる。
    最初から最後まで引き込まれっぱなしで読み通してしまったこの作品、もっと早くに読んでおくべきだった。

  • 歴史に名を残す絵師だから仙人なみたいな悟った感じの人のイメージだけど、結構欲望に流されたり人間臭いところが良かった。

    絵の出来で命がかかるってすごい時代だ。
    重圧に押しつぶされそうだな。

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著者プロフィール

安部 龍太郎(あべ りゅうたろう)
1955年、福岡県八女市(旧・黒木町)生まれの小説家。国立久留米工業高等専門学校機械工学科卒。本名は良法。
図書館司書を経て1990年『血の日本史』でデビュー。2004年『天馬、翔ける』で第11回中山義秀文学賞、2013年『等伯』で第148回直木賞、2016年『等伯』で第5回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞をそれぞれ受賞。

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