悲しみのイレーヌ (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2015年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167904807

作品紹介・あらすじ

『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作



連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。事件は異様な見立て殺人だと判明する…掟破りの大逆転が待つ鬼才のデビュー作。

みんなの感想まとめ

連続殺人事件を追うヴェルーヴェン警部の捜査は、異様な見立て殺人という緊迫した状況に直面します。作品全体を通して、陰惨な事件の詳細が丁寧に描かれ、警察内部の葛藤や街の雰囲気が重苦しく漂います。読者は、登...

感想・レビュー・書評

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  • 土瓶さん積読消化シリーズの余波で、翻訳物に挑戦でおじゃる。

    果たして私はちゃんと読めたのだろうか?
    おそらく 再読すると⭐︎は確実に増えると思う。

    確認するところはないのかしら、と原題を見てみる。
    表紙右上にある
    Travail soigné
    直訳すると「入念な仕事」らしい。

    日本語タイトルは少しネタバレ気味では、と最初は思っていた。まあまあネタバレ気味だけれども。
    ところが読み終えてみると、むしろ原題の方がよほど不穏で、核心を示している気がしてきた。

    あと二回くらい読み返したら、叫びそうになると思う。



    土瓶さんレビューのご指導の導入部分ですが
    私は、読み始めた時 流れがどうにも落ち着かず
    だから翻訳物って嫌なのよと 
    思ってしまったのですが、
    そういう事で良いのでしょうしら?

    • おびのりさん
      ultraさん
      最近角川ホラー文庫が
      怖くない…
      ultraさん
      最近角川ホラー文庫が
      怖くない…
      2026/02/19
    • ultraman719さん
      角川ホラー文庫…私は
       内藤了さん、澤村伊智さんとか特定の人に固まってます!
       
      グロそうなので、
       飴村行さんの粘膜シリーズ
      ですかね。
      ...
      角川ホラー文庫…私は
       内藤了さん、澤村伊智さんとか特定の人に固まってます!
       
      グロそうなので、
       飴村行さんの粘膜シリーズ
      ですかね。

      気になるのは、小林泰三さんです。読んでないんですけど。アリス殺しとかは持ってます。
      以下、角川ホラー文庫の人気ランキングです。ええのあるかな?(「角川ホラー文庫 ランキング」で検索すると出て来ます)

      https://7net.omni7.jp/list/ranking/131406/?period=1&rankingType=0&syouzaibetsuType=-&mmbrAge=-&mmbrSbtu=-
      2026/02/19
    • おびのりさん
      角川ホラーランキングありがとうございます
      そして みてきました
      なんとなく 人気作読んでないですわ

      角川ホラーランキングありがとうございます
      そして みてきました
      なんとなく 人気作読んでないですわ

      2026/02/19
  • サイコキラーと刑事の熾烈な戦い! あなたはきっと衝撃的な真相と結末に襲われる #悲しみのイレーヌ

    ■レビュー
    悪夢のような、息苦しく抜け出せない感覚… なんとも、もがき苦しめられる作品です。

    次々と事件が発覚するが、大した実績が上げられずに捜査が迷宮入りしていきます。警察官たちの焦りが手に取るように読者に伝わくる。

    事細かくやたら丁寧に綴られる事件描写が凄まじい。
    なかり陰惨な殺人事件のため、読んでいてなかなか辛いんです。しかしこの昔ながらの殺戮表現で綴られるミステリーは、昨今の日本の小説では味わえない魅力がありますね。

    そして本書は陰気な雰囲気がいい意味で素敵。
    事件自体もそうですが、街の情景、警察内部の争い、事件の関係者などなど。全編通して雨でも降ってるんじゃないかと思えるほどの息苦しさ、蒸し暑さが文章からにじみ出ています。

    なんといっても本書の魅力は、ミステリーの真相部分。
    終盤の強烈な展開から怒涛の終焉までは、まさに読まずにはいられない熱中の読書タイムでした。こんなの読んだことねぇよっ

    次回作アレックスでは、いったいどんな仕掛けをしてくれるのか楽しみです。

    ■推しポイント
    この本は悪意と憎悪が読者に襲い掛かってきます。

    私もかつて人を憎んでしまったことがありました。
    しかし家族を持つことによって、いかに愛を育むか守るかを大切に、どんなことがあっても前向きに生きようと心に誓ったものです。

    彼の気持ちを思うと、ただただやるせないです。

  • 『その女アレックス』を先に読んでしまったからには、イレーヌさんに何が起こったのか知りたいと思わずにはいられなかった。
    しかし、何だったのだろう……猟奇的な事件の連続に圧倒され、正直読むのがしんどかった。
    加えて、フランス特有の雰囲気や夫婦のやり取り、捜査の進め方、そして台詞回しがどこか異国っぽく、馴染みにくい部分もあった。
    結局、犯人にたぶらかされただけということか?
    何とも言えない読後感の悪さが残った。

    • ヒボさん
      図書館にありますね♪

      走馬灯体験が待ってますよ(っ ॑꒳ ॑c)マッテル
      図書館にありますね♪

      走馬灯体験が待ってますよ(っ ॑꒳ ॑c)マッテル
      2025/01/20
    • なおなおさん
      走馬灯体験!?
      どんなだろ……((( °ω° ;)))
      こちらの図書館にはないんですよ…(;_;)
      予約して取り寄せないとっ!
      ほんとこ...
      走馬灯体験!?
      どんなだろ……((( °ω° ;)))
      こちらの図書館にはないんですよ…(;_;)
      予約して取り寄せないとっ!
      ほんとこんなことだらけですよ(またもや図書館の愚痴σ(-_-;))
      2025/01/20
    • ヒボさん
      「黒い睡蓮」はきっと楽しめますよ♪
      何より読みやすい(笑)

      忘れてましたが、M.W.クレイヴンのワシントンポーシリーズも絶賛ドハマり中でし...
      「黒い睡蓮」はきっと楽しめますよ♪
      何より読みやすい(笑)

      忘れてましたが、M.W.クレイヴンのワシントンポーシリーズも絶賛ドハマり中でした!
      σ(・ω・`)

      新刊発売日にいつも有隣堂へダッシュして新刊購入してる貴重なシリーズ。

      でも、きっと「黒い睡蓮」からが正解です♪
      2025/01/20
  • 悪夢の積読消化シリーズ!
    十二冊目でおじゃる。

    おじゃる?(笑)

    はいっ! 出ました〜!!
    ヽ(=´▽`=)ノヤッタネ
    約1年半振りの★4。
    ちょっと甘いかもしれませんが、まあいいでしょう。
    オマケです。正月だし。

    これは凄いわ。
    技術と発想の勝利。
    普通の警察物かと思ってたら、その普通部分だけでも充分おもしろいんだけどね。なんせ超グロい連続見立て殺人。女性を拷問し、損壊しまくるシリアルキラー。

    それがさらにドン!

    そういう仕掛けかーいって驚く!
    大胆だねー。
    この分量と配分。明らかになるタイミングの妙。
    いいね(≧∇≦)b

    「その女アレックス」のときもそうだったけどこの作家さんガランガランします。ドンデンの返し方のレベルが違うわ。
    あんまり書くとネタバレもいい加減にせえよってなるからアレなんだけど。

    この手のは無くはない手法だけど強い。
    うまいこと不親切に書いてるもんだから気づかずに読み終えてる人もいるんじゃないかなー?
    いい意味での詐欺。
    アマチュアの詐欺は騙すだけだけど、一流のプロは騙されたことにも気づかせない、みたいな。
    読み終えたとき「えっ!? どっからー?」って読み返したくなります。

    はい警告!

    ↓ネタバレ大ヒントで〜す!












    401ページまで読んだら必ず13ページまで戻って見比べて下さい。21ページにも。
    「あっ!!」ってなります。
    そして混乱します。そこが良い!
    402ページの一文を読んだら399ページの一文まで戻って下さい。
    そこで気づくでしょう。
    今まで読んでいたものの正体に。
    足元がグラグラします。
    気持ちいーい!

    これは鏡花水月だね。BLEACHの。
    「いつからだ! いつから鏡花水月を使ってやがった」
    「逆にいつから使ってないと思っていたのかね」
    みたいなー(笑)

    ただ難を言えば、ちょっと悪役が物足りないな。
    ビックリはビックリだったけど、もうちょっと深彫りしてもらいたいです。

    • ultraman719さん
      え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜...
      え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

      現実が受け入れられない〜!
       (´༎ຶོρ༎ຶོ`)いやぁぁぁぁぁぁあ
      2026/01/25
    • yukimisakeさん
      ドビーヌ…笑
      可愛い…笑
      ドビーヌ…笑
      可愛い…笑
      2026/01/25
    • 土瓶さん
      ウルトラさん。
      なんでやねん。
      読んでみて、いや積んでみてください。
      ウルトラさん。
      なんでやねん。
      読んでみて、いや積んでみてください。
      2026/01/26
  • 「その女アレックス」を読んでからの当作。
    「アレックス」では、冒頭から生きているのか死んでいるのか、と落ち込んでいたカミーユ警部。何かしらの悲劇があっただろうことと同情はしていたものの、一体どれほどの事が起きていたのか?と、
    ・・・そして当作。
    こんなことが起こっていたとは!!
    悲しいのはカミーユでした。

  • フランス、ミステリー
    フランスミステリーで評価されるのは珍しいらしい。
    確かにフランス作家の本は、読んだことない気がする。
    「その女アレックス」を買って、シリーズは3巻あると分かり、買って置いた本

    凄い残酷だが面白く一気に読み終えました
    次作も楽しみです

    この作中に色々なミステリー作品が出て来て、さらに2冊買いました
    それと、「ブラックダリア」と言う本は絶対読んでいるのにブクログに登録していなかった、これもミステリーです♪

  • 頭の中がふにゃふにゃになりました

    この大掛かりな仕掛けには参りました
    全体の8割を占める第一章と残りの第二章が仕掛けのヒントでしょう
    第一章と第二章は全然違うのです
    そして最後までスッキリさせてくれません
    全然整理してくれません
    この不親切さはシリーズ2作目の『その女アレックス』も同じでした
    そうピエール・ルメールはとても不親切な作家だと思うのです
    もちろんその不親切さは面白さにも繋がっているのですが

    よし、次は『傷だらけのカミーユ』だ
    カミーユが本当はどんな奴なのかあばいてやるぞ!

  • とてもおどろおどろしい描写の殺人事件からスタート、最後まで読み切れるか不安になりつつ読破しました!
    過去の事件とも繋がる痕跡があり、カミーユ警部が事件を調べていくと...なんと小説に書かれている内容と同じ状況で殺人が行われている⁉︎
    他の事件でも小説と同じ内容のものが見つかり、連続殺人として捜査が進みます。

    いやぁ、人が沢山殺されて酷い殺害方法いっぱい(°_°)
    そして、ビックリする展開が待ってます。
    次に読む予定のアレックスもこの感じなのかしら

    読後はドヨーンのお話でした


  • 若い女性2人が惨殺される、猟奇殺人事件が発生した。それも、猟奇殺人を扱ったある推理小説と寸分たがわぬ殺し方、死体の処理の仕方で。身長145センチの敏腕警部カミーユ・ヴィルーヴェンは、事件の手がかり求めて捜査の手を伸ばすが、何故か捜査情報が逐一マスコミにリークされてしまう。そして身重の愛妻、イレーヌが犯人の最終ターゲットとなり…。

    残虐の限りを尽くす猟奇的殺人。追い詰められていく捜査陣。そして全く救いのない悲惨なラスト。なんて作品なんだ! 「ルメートルのミステリー作家としての特質はこの死を玩弄する遊戯性にあるのかもしれない。ルメートルの作品内で行われるどんでん返しは、単なるサプライズ用ではなく、読者が共有している倫理観を転覆させて動揺を誘うために行われるものだ。」(解説)。まさにその通りだな。ムカムカする読後感の残る作品だった。

  • 先日読んだ「邪悪なる大蛇」が良かったので
    ルメートル作品の三部作を手にとってみた。

    カミーユ警部のシリーズは
    第二作目に当たる「その女、アレックス」が大ヒットし、当時わたしも読んだのだけど、
    今作はその最初の一冊目にあたる。
    (出版の順番が前後したのだろうか??)

    題名にあるイレーヌはカミーユ警部の愛妻の名。
    初っ端から女性が残酷な方法で殺される事件が起こったり、そのイレーヌが妊娠中であったりすることから
    なんだかもう嫌なイメージの結末しか浮かんでこない。

    人物描写がわかりやすく、たくさん出てくるわりに
    区別がつきやすく、読みやすかった。
    中盤以降、話が動き出すとあとは一気読み。
    思いがけない展開でワクワクしたものの、
    結末はやや尻切れとんぼな印象。



  • フランスノアールの傑作 悲しみのイレーヌを読んだ。
    前半はマルティンベックシリーズの「ロゼアンナ」やエルロイの「ブラックダリア」が出てきて懐かしく楽しんでいたが、物足りないものがあり「その女アレックス」より劣るかなと感じていた。しかし後半の疾走感に一気に盛り上がり読了。読後感はイヤミスそのものだったが、満足度は高かった。

  • このシリーズ三部作をまとめて購入しており、2作目のアレックスが一番有名だが、この1作目のイレーヌを先に読むべき!という口コミを目にしていた。
    にも関わらず、購入から数年経ってようやく読み始めた今、間違えてアレックスから読んでしまい、イレーヌに関する振り返りらしき文章が始まったところで上記を思い出して慌てて本を取り替えた笑

    主人公・カミーユ警部と、その妻・イレーヌ、上司のグエン警視、部下の金持ちのルイ、浪費家なマレヴァル、ケチなアルマン、というのが主要キャラクター達だが、序盤に話が進むにつれて順番にエピソードと共にキャラクター紹介されるので、覚えやすくて面白かった。
    カミーユは眼鏡をかっこよく外す行為に憧れを抱いていたが視力が良かったため若い頃はできず、歳を重ねた今になってこなしている、とっておきのかっこつけ方3選が紹介されていたのは特に笑った。

    殺され方はなかなかのグロテスク。
    真相として異常者ではあったが、動機がそれだけ?と感じた点が☆マイナス。
    さらに、最終的に犯人の目的はちゃっかり達成されるため、胸糞が悪い。

    • タカツカさん
      ワタシも全く同じでして、
      3冊衝動買いしていまして
      いつもヨムゾコーナーに並べているんですが
      まだ読めていませんΣ('◉⌓◉’)

      この機会...
      ワタシも全く同じでして、
      3冊衝動買いしていまして
      いつもヨムゾコーナーに並べているんですが
      まだ読めていませんΣ('◉⌓◉’)

      この機会を逃しちゃあかん!ってことで
      ヨムゾセプテンバー9!として選抜しました!

      ご紹介ありがとうございました。
      ワタシと相性が良い作品でありますように☆*:.
      2026/09/06
    • アラエッサさん
      コメントありがとうございます!
      私も本の厚みがそこそこあるやら、グロテスク事件で頭使いそうやらでついつい後回しにしてしまいました( ̄▽ ̄;)...
      コメントありがとうございます!
      私も本の厚みがそこそこあるやら、グロテスク事件で頭使いそうやらでついつい後回しにしてしまいました( ̄▽ ̄;)
      今月中に3冊とも読み切るのが目標です。
      お互い楽しみつつ頑張りましょう笑
      2026/09/06
  • 筆者のデビュー作でヴェルーヴェン警部シリーズ1作目。
    暗く胸糞悪い作品。
    映画の「セブン」っぽい。
    題名で何となく結末のわかる残念なタイトル。
    結果どこまでが現実とリンクしていたのかわからなかった。
    ただハラハラドキドキできて面白かった。
    これは犯人の勝利。
    カミーユこれ立ち直れるのか?
    次作にも期待です。

    • あかぴさん
      初コメです。
      自作「その女アレックス」オススメですよ!
      初コメです。
      自作「その女アレックス」オススメですよ!
      2024/10/20
    • クロワッサンさん
      あかぴ さん

      コメントありがとうございます!次作ですね!このままシリーズ制覇したいと思ってるので、読んでみますね。
      あかぴ さん

      コメントありがとうございます!次作ですね!このままシリーズ制覇したいと思ってるので、読んでみますね。
      2024/10/20
  • これすごいですね!
    面白かったです!
    出だしの殺人事件、殺害状況の異様さから凄い。

    『その女アレックス』から先に読んでしまったので結末はわかっていましたが…。 




    イレーヌの番はいつなのとハラハラしっぱなし。
    遂にそのときか、と読んでました。

  • 異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が…
    『その女アレックス』のカミーユ警部のデビュー作。
    清々しいほどに騙された!怪しい所に何枚も付箋貼ってたのは何?笑。面白いけどグロ注意です。

  • 初っ端からこれでもかという凄まじい描写に、なぜこんな本を読み始めてしまったのだろうと一瞬後悔した。わたしは時々ランチを食べながら本を読むのだが、この本は間違いなく、そんな風に読むのには適していない。


    郊外のロフトで2人の女性の惨殺死体が発見された。
    カミーユ・ヴェルーヴェン警部が部下たちと共に現場に到着したとき、一番最初に目に入ったのは、壁に掛けられた女性の首だった。
    犯行現場となった部屋のインテリアや、そこに残されたものを調べていくうちに、カミーユはだんだんとそれらに強い違和感を頂くようになる。
    現場の壁にクッキリと残されたある印から、これが連続殺人事件だという見方が濃厚となった。そして過去の事件の資料を読むと、それはやはり残酷な手口であり、且つ何か違和感や矛盾を感じさせるものだった。

    キーポイントは『なぜ、そうでなくてはならないのか』ということ。
    それは意外と早い段階で明らかになる。しかし犯人はまだ分からない。
    そして犯人が分かってからも、わたしたち読者は更に騙され続けていることに気がつかないでいる。
    もう、本当にびっくりしました。

    あともうひとつ、この物語の主人公であるカミーユは身長が145cmしかない。そのことが、読んでいる間中ずっと付きまとう。この設定はすごいなと舌を巻いた。この物語を読むときは常にそのことを意識せざるを得ず、そしてなんだか落ち着かない気持ちになってしまう。まるで1本だけ足がわずかに短い椅子に、無理やり座らされているかのような感覚に近い。


    ありえないくらい残酷な事件を描いた小説は、世の中にたくさんあるんだなと思った。被害者の恐怖とそれを上回るであろう苦痛は想像を絶するし、そのほとんどが女性であることにあらためて心が痛んだ。

  • やっっと読み終わった!
    長くかかりました。

    まず、タイトルでイレーヌに不吉なことが…ってなるし。
    一章のカミーユさん優しいし、何が不満なの?
    イレーヌわがままか!ってなったし。
    どうしても、最悪の結末は考えたくなくて離婚しちゃうのかなーとかそのくらいで済むと良いなという、軽い考えをもちながら読み進めたし。
    第一章、いつまで続くんだろ?って思ってたし。

    そしたら、第二章始まったら。
    なんかおかしい。
    噛み合わない。
    あ、そういうことだったのか!!
    第二章のあの短さでひっくり返してくるの、すごい。
    しかし、結末はやっぱり最悪だった。
    これグロさ耐えられたから、次作もいけるよね?

  • 現実と小説の区切りというか境目がわからなかった。

    一体いつからが現実でいつまで小説の中にいたのかしらん。

    何はともあれ後半で頭がバグって結末で魂が抜けた感じであります。

    せめてイレーヌは無事でいてくれて欲しかったがまぁ甘い考えであった

  • トリックの大胆さに驚かされた。

    ストーリーは、共通点の無い複数の猟奇的殺人の謎に迫っていくのだが、あまりに凄惨な殺人現場の叙述に高い緊張感と没入感とともに引き込まれる。

    例に漏れず、私も二作目「その女アレックス」を先に読んでいたので、オチの一つは分かっていたわけだが、それでも犯人はなぜ凄惨な殺人事件を引き起こすのか、読み解く部分は色々残っていた。

    そんな中突如、からくりが分かるのだが、分かった途端、頭はフラッシュバックの連続、パチパチと音を立てるような錯覚に襲われてしまった。

    このトリックは他ではなかなか味わえないので、読む価値はあるだろう。

    しかし、作品としての評価は、2つに分かれる。

    トリックが分かっても、登場人物や設定を読みつなぐことができれば高評価。そうでなければ、評価できない、そんな小説だ。

    残念ながら、私は後者だったが、ピエール・ルメートルはトリックになかなか凝った著者なので、三作目「傷だらけのカミーユ」に是非期待したい。

  • タイトルが悲しみだから、イレーヌが悲しむ何かが起こるのだろうと思って覚悟はしていたけれど、最後が…!!!

    読後、なかなか立ち直れませんでした。

    この主人公はこの後の人生どうやって過ごしていくんだろう。辛いはず。なのにまだ2冊続きがあるらしい。自暴自棄にならず、活躍するのだろうか。少しの希望を持って続きを読もう。

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著者プロフィール

橘 明美(たちばな・あけみ)
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学卒。訳書にスティーブン・ピンカ―『人はどこまで合理的か』(草思社)、デヴィッド・スタックラー&サンジェイ・バス『経済政策で人は死ぬか?』(草思社、共訳)、ジェイミー・A・デイヴィス『人体はこうしてつくられる』(紀伊國屋書店)ほか。

「2023年 『文庫 21世紀の啓蒙 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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