悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)

著者 :
制作 : ピエール・ルメートル 
  • 文藝春秋
3.81
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本棚登録 : 3561
感想 : 450
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167904807

感想・レビュー・書評

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  • 読みたい本を切らしてしまい過去に読んだものの中からようやくこれに決めた。8年ぶり再読、我ながら忘れ去る能力に驚いた。犯人すら覚えてなかった。当時アレックスの次にこれを読んですごくおもしろいと思った記憶しかなかった。とにかく残酷な描写ではこれをしのぐものがないというくらい残酷きわまりないが、そこは想像力を全面的に殺して字面だけを追いながら読み進めることにする。やはり面白かった。

  • これは凄い…血生臭さも凄いんだけど、構成が凄い。何も書けないんだけど、現実なのかそうじゃないのかの境目が迷子になって、あとがきにあった「脳がざわざわする」の感覚が分かる気がする。
    次作どう展開するのか

  • シリーズ第二作から見てしまったので、ネタバレ状態でしたが楽しめました。シリーズを通して残酷な描写や哀愁やら凄いですがそこが魅力だと思います。

  • 外国文学は結構好きですが、登場人物の名前がなかなかな入ってきません。この作品も名前を確認しながら読み進めました。
    途中、若干の物足りなさを感じつつも、衝撃の結末に満足できた作品でした。面白かったです。

  • 久しぶりに、わくわくするような作品だった。私も、まんまとしてやられたうちの一人。視点がいろいろ変わる書き方は私は好きなので、そこも良かった。殺人方法が斬新で面白い。アメリカンサイコ、ブラックダリア等、作中で出てきた作品も昔読んで面白いと思ったものばかりなので、また読みたいと思った。予想通りの悲しい結末は無念だったふが、、、ヴェルーヴェン警部からしばらく目が離せなくなりそうだ。

  • カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ、第一弾。

    非常に不吉なのはわかりきっていた。
    女性を残酷に殺す連続殺人。
    捜査を率いる警部の妻は妊婦。
    そしてタイトルは彼女の名前、イレーヌ。

    個性豊かな部下たちの存在が効いているが、
    どう考えても金持ちの部下と女好きの部下がもめてたら、
    金の貸し借りだし、
    捜査情報をもらしたのは金欠の方の部下だろう。
    それに犯人に自宅の住所を教えるなんて。

    カミーユ警部は死体の残酷な状況が、
    とある犯罪小説と同じであることに気が付く。
    さらに、他の死体の状況と同じ小説を捜し、
    推理文学の教授や古書店の店主に尋ねて、
    その小説を突き止めるが…。

    イレーヌの運命が気になり過ぎて、
    事件の方はちょっとおざなりになってしまうぐらい。
    本当に酷いラストだった。

    2作目にあたる「その女、アレックス」を先に読んでしまったが、
    その方が良かったかも。
    この作品の後では次の作品を読む気にならないから。

  • 面白い作品は後半になるほど凄いスピードで読んでしまうのだけど、この作品も2部に入ってからはあっという間に読んでしまった。
    惜しむらくは、タイトルの所為で先の展開が読めてしまっていたこと、と言うか、おそらく読み進めていくうちに展開は予測出来てたと思うのだけど、タイトルのお陰でそれさえも判らないこと。「その女アレックス」に引きづられての邦題なのだろうけど、もう少しなんとかならなかったのだろうか?星一つ評価を下げたくなるような残念な邦題だ。

  • この結末は途中から薄々予測ができて、そうなって欲しくないと読み進めるのが嫌になるほどでしたが、結局、やはりその結末になってしまった。

    いや、ほんとなんでこんな残酷で救いようのない小説を描くのだろうと甚だ疑問だ。だけどおもしろくないわけではない。読んでいる最中は不安に苛まれながらも頁を捲る手は止まらない。読んだ後は最悪だ、と嘆くばかり。

    おもしろかった!と一言で片付けたくない小説でした。

  • 読み進めると不思議な構成の意味がわかる。

    小説とはいえここまで残酷になれるのはすごい。

    ラストに近づくにつれページを捲るのが怖かった。
    でも恐怖に反して手が止まらない。

    イレーヌの心情描写が少ない為、自分もカミーユのように彼女の心を理解できていないようで辛かった。

  • 4日で読み終わってしまいました。
    続編が気になるので、「その女アレックス」も読みます

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著者プロフィール

橘 明美(たちばな・あけみ)
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学卒。訳書にスティーブン・ピンカ―『人はどこまで合理的か』(草思社)、デヴィッド・スタックラー&サンジェイ・バス『経済政策で人は死ぬか?』(草思社、共訳)、ジェイミー・A・デイヴィス『人体はこうしてつくられる』(紀伊國屋書店)ほか。

「2023年 『文庫 21世紀の啓蒙 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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