- 文藝春秋 (2016年3月10日発売)
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感想 : 34件
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167905668
作品紹介・あらすじ
短編に凝縮された桜庭一樹のエッセンス!
死んだ男を囲む二人の女を描いた「このたびはとんだことで」、奇妙な青春譚「モコ&猫」など作品世界が鮮やかに広がる六つの小説集。
みんなの感想まとめ
奇妙な感覚をもたらす短編集で、日常の中に潜む異質さや切なさが巧みに描かれています。表題作「このたびはとんだことで」や「五月雨」では、非現実的な設定が魅力的に展開される一方で、「モコ&猫」や「冬の牡丹」...
感想・レビュー・書評
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奇譚集、と銘打っているだけあって何とも奇妙な感覚をもたらす短編集。ただ設定が異質なのは骨になった男が妻と不倫相手のやり取りを傍観する表題作と、夜のホテルでホテルマンが見た幻の話「五月雨」だけで、他は日常で有り得る話。しかし大学で一目惚れした相手をただ見つめるだけの話「モコ&猫」が、アパートの隣人との交流から己を振り返る「冬の牡丹」が、田舎での地元の子との冒険「赤い犬花」が予想外の歪さを見せてくる。映写機でのフィルムを見せられているような距離感から急に距離を詰めて揺さぶって来る語りがが桜庭さんらしい。「冬の牡丹」「赤い犬花」に漂うどうしようもない切なさが響いた。
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相変わらず、没落貴族のような男性と、気の強い女性を描かせるとピカ一美しくなる作家さんだなあ。
冬の牡丹と、赤い犬花、が好き。
五月雨、は伝説の一族の話を長編で読みたい。赤朽葉家みたいに、長い時間に跨がったお話に仕立ててもらって読みたい気がした。 -
喜怒哀楽全部セットみたいな内容に心が大歓喜しました。
面白さは勿論なんですが不気味さの中に優しさとか、寂しさとか散りばめられていてちょっと泣きそうになるお話なんかもあったりして。
私のお気に入りはモコ&猫と赤い犬花です。
是非読んでいただけたら嬉しいです。 -
「このたびはとんだことで」 桜庭一樹
「私の男」で直木賞を受賞した桜庭一樹氏の6編からなる短編集。「私の男」や「赤朽葉家の伝説」のイメージが強くて、どこか靄のかかった退廃的な雰囲気のある桜庭作品。読み始めは、壮大なスケールで描けない短編は桜庭氏には向かないのではないか、と思ったものの、バリエーションの豊かさと設定の妙で途中からどんどん面白くなってきた。特に表題作と後半の3編は秀逸。
どこか壊れた痛い感じの登場人物が多い桜庭作品。4編目の「冬の牡丹」では、親の期待に無理して応えるのを止め、ただ静かに暮らしていきたい女性が描かれる。しかし、そんな女性に対して周りは早く落ち着けと責め立てる。いつからこうなってしまったのか、どうすれば放っておいてもらえるのか、赦されるのか女性は思い悩む。この主人公にはこれまでの作品で一番共感、感情移入できたかもしれない。ラストの無理矢理田舎に預けられた少年が、謎の少女とともに山で冒険する話は、ワクワク感があり終わり方も含めて良かった(^o^) -
「モコ&猫」
恋心ではなくて。
抱いている気持ちに簡単に名前をつけられていれば、こんな複雑な想いを味わう事はなかったのだろうな。
「このたびはとんだことで」
ことんとなる度。
女の意地の張り合いのようになっているが、流石にやり過ぎなうえに最後には狂ってしまっていただろう。
「青年のための推理クラブ」
窓辺から見てた。
偶然が重なったとはいえメールが届いてなければ、大事になり問題になり大変なことになってただろうな。
「冬の牡丹」
自由に生きてる。
心配してくれるのは有り難いことかもしれないが、勝手に段取りを決めて逐一確認されたら無理だろうな。
「五月雨」
最期の一匹とは。
語られた話が本当のことだったとしたら、それは三十年近く前に出会ったものと同一人物だったのかもな。
「赤い犬花」
冒険をした日に。
こんな選択肢を選ばせてしまう前に、悲しみの中で気付いたのかもしれない感情を贈ればよかったのにな。 -
桜庭一樹さんの神秘的な世界観には
定期的に触れたくなる。
期待に違わず、ちょっとひやっとするようなお話が多くて満足した。
それぞれが独立したお話なので、読みやすい。
すぐに桜庭一樹さんの世界に入れた。
モコ&猫
冬の牡丹
が好きだった。 -
【モコ&猫】 普通でない愛
【このたびはとんだことで】 男の骨壺を挟んだ妻と愛人
【青年のための推理クラブ】 と見せかけて?
【冬の牡丹】 残念美人のグダグダ
【五月雨】 吸血鬼もの
【赤い犬花】 少年が田舎で冒険 -
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死んだ男を囲む、二人の女の情念。ミッションスクールの女子たちの儚く優雅な昼休み。鉄砲薔薇散る中でホテルマンが見た幻。古い猫の毛皮みたいな臭いを放つ男の口笛。ダンボールに隠れていたぼくのひと夏の経験。日常に口を開く異界、奇怪を覗かせる深淵を鮮やかに切り取った桜庭一樹の新世界、6つの短編小説。
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表題作のほか、「モコ&猫」 「青年のための推理クラブ」 「冬の牡丹」 「五月雨」 「赤い犬花」
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まさに奇譚集である。ほんのわずか軸がずれた世界に紛れ込んでしまったような居心地の悪さと、ああそうだったのか、と不思議に納得させられるような奇妙な心地が重ねて折り畳まれているような印象である。不思議な世界を愉しめる一冊である。 -
短編集。
話に繋がりがないから細切れに読んでも大丈夫。 -
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心の中に、普段は目を背けているような影を持つ
そんな登場人物たち。
苦い笑いを浮かべたくなるような
そんな短編集 -
あんまり記憶に残ってないけど、
面白かったです -
バラエティに富んだ短編集です。
どれもが面白かったですね。
特に「冬の牡丹」「五月雨」が良かった。
おススメです。 -
文庫化にあたり「桜庭一樹短編集」から改題されました。作品の収録順も変更とのこと。
死んだ男を巡って繰り広げられる女の情念を、おかしなテンションで描いた表題作を含む
六篇からなる短編集です。奇譚は珍しい話・不思議な話という意味ですが、ファンタジー
っぽい話もあれば恋愛もあり、ジャンル分けが難しい位、多岐にわたった印象があります。
珍しく不思議なのは、お話というより、登場人物達と桜庭さんの個性だよなとしみじみ。
ちょっと変だけどぐっと来る(ほめてます)「モコ&猫」「冬の牡丹」が特に好き。
滑稽で切なくて、寂しくて愛おしい! -
『このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集』読了。
短編集でとても良かった。どれも読み終わった後に内容から疑問を投げかけられそれに対しいろいろ考えたな。特に「冬の牡丹」は未来図がみえてしまった。自分もこうなるだろうっていう。
2016.7.19(1回目) -
短編集。「モコ&猫」「冬の牡丹」が好きでした。男女の歪なようにも見える濃い関係を描かせるとピカイチな作家さんだなと改めて実感する作品集でした。
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2016年、9冊目はラノベ脱却期の『少女には向かない職業』以来、おそらく、十数年振りの、桜庭一樹。その短編集、6編収録。
モコ&猫:大学生時代の憧れと、恋愛の狭間のようなイビツな想いの回顧譚。いやぁ、自分が、いかにミステリ脳で読んでいたか、というコトを反省させられた。冒頭で気付かされて良かったよ。
このたびはとんだことで:表題作。既に別れた若い浮気相手と正妻の修羅場に居合わせる男の話。コレは展開の予想はつきました。しかし、大オチは上手いと唸ってしまった。
青春のための推理クラブ:ミステリ仕立て。そこで感じた違和感は、その後……。自分のような、桜庭一樹初心者と、フリークとでは感想異なるんだろうな。
冬の牡丹:30代、独身、彼氏なし、一人暮らし、派遣OLの物語。近しい人との疎外感と、思わぬ人との親近感。
五月雨:ホラー・テイスト。ややベタな題材ではある気もするが……。一方で、空気感をココだけガラリと変えるのは、さすが。
赤い犬花:少年の夏休みの1日の冒険譚。絡めてあるのは、二人それぞれが抱える、少し重たい現実。でも、ラストはホッコリ。
見事に6編、方向性の異なるモノを並べてきた。しかも、言葉の紡ぎ方が上手い。句読点、「っ」、「ー」を上手く使って、時にリアリティーを、時にリズムを演出。比喩や描写が実に内容、雰囲気にあった一工夫をしている。会話回しにもセンスが溢れている。
全体として、それぞれ、★★★☆☆~★★★★☆で、大ハズレはない。一方、今回は、今後出会うであろう長編への期待も込めて、少し辛め、★★★☆☆としました。 -
桜庭一樹の魅力が凝縮された作品。
どこか空想的だけど地に足がついた現実的な物語が上手だなといつも思う。比喩表現も相変わらず美しい。
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桜庭一樹の作品
