ミッドナイト・バス (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906719

作品紹介・あらすじ

壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか故郷に戻り、深夜バスの運転手として二人の子供を育ててきた利一。ある夜、乗客に別れた妻の姿が――。家族の再出発を描く感動長篇。

感想・レビュー・書評

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  • あなたは、『夜行バス』を利用したことがありますか?

    そんな質問に、元気よく“はい”と答える私。実際に大学時代、かなりの回数を利用した私。『深夜バスなら寝ている間に東京に着くよ』、『東京までの往復は一万円でおつりがくる』というように寝ている間に移動が済んでしまい、かつ安価という『夜行バス』はとても魅力的です。そんなバスの装備は運行会社によっても路線によってもマチマチです。『「三列シート」と呼ばれる、一人がけのシートが三列に並んだ車両』に当たるとホッとする一方で、『通路をはさんで二人がけのシートが横に並んだ「四列シート」』に当たると『ハズレ』だと感じます。初めてそんな『四列シート』に乗った時、隣に座ったおじさんが乗るや否や席を倒してしまったのを見てギョッとしたことを覚えています。なんて気がはやい人だろうと思いましたが、いざ走り出して寝ようとした時におじさんと同じ角度にリクライニングさせることができないことに気づきました。まさか知らないおじさんと三十センチの距離に顔を並べたくなどありません。結局中途半端にしか席を倒せなかった私。チクショー、このおじさん乗り慣れている、と後悔先に立たずな眠れぬ一夜を過ごしました。

    さて、そんな『夜行バス』には私たちが寝ている間もバスを走らせてくださる運転手さんがいらっしゃいます。特に話をするでもないそんな運転手さんのことを深く考えたことはありません。しかし、乗客のそれぞれにそれぞれの暮らしがあるように、乗客のそれぞれが出発地、もしくは到着地に待つ『家族』がいるように、そんな運転手さんにだって暮らしがあり、『家族』がいるはずです。この作品は、そんな『夜行バス』の運転手さんの暮らしに光を当てる物語。『関越トンネルを越えると、あと半分って気分になる』と、東京〜新潟間を今日も多くの乗客を乗せて走る運転手さんの物語。そして、それは『トンネルを抜けると男で、戻ると父親』というその運転手が、自らの『家族』の『時計』が再び動き出すのを感じる物語です。

    『午前五時三十二分。深夜便のすべての客を降ろした高速バス』の中で『運転士の制服の襟元をゆるめ』て、目を閉じるのは主人公の高宮利一(たかみや としかず)。そんな利一は『最近、明け方になると別れた妻の夢を見』ます。『別れたときは三十代だったが『出会った頃の姿』、『二十歳の美雪が泣いている』というその夢。しかし、目覚めると『離婚して十六年もた』ち、『自分がもう四十代の後半になって』いる『現実に気付』きます。『同居した姑との仲がこじれて出ていった』美雪。そして、『別れの理由にもなった母は五年前に亡くなった』という今。『東京新潟間を結ぶ』『定期高速バス』の運転手を続ける利一は、『二年前に理系の大学院を出て、東京で就職し』た息子の怜司と『一ヶ月前に、結婚を考えている人がいる』と話した娘の彩菜のことを思います。『彩菜の結婚が決まれば、自分の人生にも一区切りがつく』と思う利一は、『美越営業所のあかりが見えてきて』、『今夜も無事に戻ってきた』と仕事が終わり安堵します。そして、『彩菜と怜司から電話が』、『怜司からはメール』もあるのを確認し、『読もうとしたときに志穂から電話がかかってき』ました。『あと少しで、あがるから』と伝え『営業所を出』た利一は、志穂の元へと向かいます。利一が『東京の不動産開発会社で働いていたときの上司の娘だった』という志穂は、『西武新宿線の沿線で、小さな定食屋を営』んでいます。そんな志穂を初めて新潟の自宅へと招いた利一は、助手席に志穂を乗せ、家へと急ぎます。そして、玄関へと辿り着いた時『思わず足が止ま』りました。『玄関の引き戸が半分開いて』おり、『廊下に泥と足跡がついている』という状況に『泥棒?と志穂の声がし』ます。そして、『客間のふすまを開け』ると、『ああっ、まぶしいぃぃ』と声を出したのは『酒臭い息子』の怜司でした。『閉め出されるかと思った…ありがと』とよく分からないことを言う怜司に、メールをまだ見ていなかったことに気付く利一。『お前、なんで裸なんだ?』と、息子の姿をよく見ると『背中から腰にかけて肌が赤くただれてい』るのに気付き、志穂を連れて一旦家を出ました。そして、二週間後、東京からの夜行便の出発前に運転手として名簿を確認する利一の前に、『遅れて、ごめんなさい、加賀です』と一人の女性が遅れてやってきました。そんな女性の顔を見て息を呑む利一。それは十六年前に別れた元妻の『美雪』でした。『お母さん… 下に、荷物を入れといたからね』と後ろから少年の声もします。そして、出発した『夜行バス』。そんな『夜行バス』のドライバーとして東京と新潟を行き来する利一。そんな利一の”壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか”という『家族』の物語が始まりました。

    白いボディの『夜行バス』の表紙のイラストが独特な雰囲気感を醸し出すこの作品。書名にある通り『夜行バス』が全編に渡って登場し、物語を絶妙に演出していきます。そんな作品の主人公・高宮利一は『新潟市から離れた美越市に本社を置く白鳥交通』で、長距離区間を運行する高速バスの運転手として働いています。この作品は、そんな利一の『家族』の物語であり、宣伝文句に”壊れた「家族」という時計は再び動き出すのかー家族の再出発を描く感動長篇”と謳われる通り、『同居した姑との仲がこじれて』別れることになった妻の美雪、そして利一が育ててきた息子の怜司、娘の彩菜という『家族』の今を描いていきます。しかし、この作品はそんな『家族』の物語とは別に、利一とは全く関係のない人物の『家族』の物語が、それぞれの章に”サブストーリー”として描かれていくという凝った作りになっています。ただ、全く関係ない人物が唐突に登場するのではなく、それらの人物は利一が運転する『夜行バス』の乗客であるという接点があります。その各章の切り替えはとてもわかりやすく、『***』という記号が章の中に登場したところで視点の主が切り替わります。九つの章から構成されていますが、そんな中から特に印象に残った”サブストーリー”を三つほどご紹介したいと思います。

    〈第一章〉: 『東京の大学へ入学する息子とともに新潟から上京し』た相川真由美が主人公。『もう…帰ってこないかもしれないな』と息子のことを思いながら一人、新潟への帰りのバスに乗り込みます。

    〈第二章〉: 『東京の本社に』勤務する恋人の佐々木祐介との遠距離恋愛を続ける上島有里が主人公。『気持ちさえ決めてしまえば、きっとどこにだって行ける』と病に伏す東京の祐介の元へと東京行きのバスに一人乗り込みます。

    〈第六章〉: 『仕事をリタイアした夫とのんびりと、日本の南へ向かう旅に出る』という菊井綾子が主人公。『これはきっと最後の大旅行』と、『再来月に手術を控え』た夫と、『あのときが一番輝いていた』とそんな夫がかつて営業で回った土地に夫婦で旅をするために、東京行きのバスに乗り込みます。

    というように、バスを利用する乗客の人生の一幕に光を当てる物語が描かれていきます。そこで注目したいのは、そのそれぞれの主人公視点に切り替わった瞬間に本来の主人公である利一が高速バスの運転手の一人となってしまう、その視点の切り替えの絶妙さです。『前を見ると、背の高い運転手が客席を見て、人数を数えている』、『背の高い運転手が微笑み、うなずいた』、そして『背の高い運転士がうつむいている女性の前に立っていた』というそのそれぞれの場面。読者が感情移入する先の主人公・利一が全くの他人に切り替わってしまう不思議感。しかし、この描写によって利一視点でしか彼のことを見れなかった読者は第三者的に”高速バスの運転手・高宮利一”を俯瞰して見ることができるようになります。利一視点では決して見えない”背の高い”彼の姿、”微笑み”を見せる彼の優しい姿、そんな仕事人としての利一が見れることで、物語には深い奥行きが生まれていきます。そう、この作品はサイドストーリーを入れることで、物語の幅の広がりだけでなく、主人公の仕事人としての姿が物語に奥行きを生み出す、とても上手い作りがなされた作品だと思いました。

    そんなこの作品の”メインストーリー”は利一を中心とした『家族』の物語です。『離婚して十六年もたっている』にもかかわらず、未だ『明け方になると別れた妻の夢を見る』という利一。それは、『どうして別れたんだろう。どうして離れてしまったんだろう』と元妻の美雪も思う通り、『同居した姑との仲がこじれて』しまったのが原因であり、そこには『憎み合って別れたわけではない利一と美雪』という関係性がありました。しかし、十六年という歳月は本人たちが思うよりも遥かに長い時間です。『子どもを置いて家を飛び出していった』というその子どもたちもすっかり大人になり、そんな母親への特別な感情を抱きながらもそれぞれの人生の中で苦悩しながら生きています。また、利一、そして美雪もそれぞれの人生の次の伴侶との関係にそれぞれ複雑な思いを抱きながらも生きています。この作品の宣伝文句には、”壊れた「家族」”という言葉が登場します。確かに『同居した姑との仲がこじれ』たことをきっかけとして美雪が家を後にするという出来事によって『家族』には大きな亀裂が走りました。しかし、上記の通りそんな『家族』にも十六年という歳月を経て新しい時間が流れ始めていたのは間違いありません。この作品で、作者の伊吹有喜さんは利一の言葉を通して『家族』についてこんなことをおっしゃっいます。

    『家族というのは、ともに過ごした時間の記憶である』。

    私たちはそれぞれに全く異なる『家族』の形の中で人生を生きています。『家族』の構成員が変わればまたそこから新たな『家族』がスタートする、そんな風に言ってもいいと思います。だからこそ、この作品の利一の『家族』、つまり『利一と怜司、彩菜、美雪という「家族」』の時間は『止まってしまっ』たという言い方は間違いないのだとは思います。そして、十六年前に時を止めてしまった『家族』の『時計』が、利一と美雪の偶然の再会を経て『再び回り始める』様が描かれていきます。『憎み合って別れたわけではない利一と美雪』。そして”置いていった”美雪と、”置いていかれた”怜司と彩菜。そこには、時を止めた過去に見やるプラスとマイナスの感情がそれぞれに露わになってもいきます。時を止めた後に違う『家族』の形がなければ物語はもっと単純なのだと思います。再び動き出した『家族』の時の流れに安堵する、そんなシンプルな結末があるのであればそれはそれで一つの物語です。しかし、上記した通り十六年という歳月の先には『家族』の構成員それぞれが新たに形作りはじめた『家族』の姿がありました。その両者が併存するということは当然にあり得ません。この作品が読者に突きつけるのはそんな中でこの両者の関係性をどう決着させていくのかという選択を構成員それぞれに問いかける物語でした。『もう一度、人生を前に進ませよう』、『恐れずに進めばいい』と前を向く『家族』たちの物語。それは、『ともに過ごす』『家族』のそれぞれがお互いのことを心から思いやる姿を見るものでもありました。

    『夜明け前の薄闇を走っていると、これまでの人生を振り返ってしまう。そして選ばなかった道のことを考える』という『夜行バス』の運転手・利一。そんな利一が、元妻・美雪との再会によって十六年前に時を止めた『家族』の『時計』が『再び回り始める』のを見るこの作品。『深夜バスの話しを書くとき、いくつかの候補の土地があった。その中で新潟〜東京を結ぶ、長い関越トンネルが一つの鍵になった』と語る伊吹有喜さん。そんな伊吹さんが、『トンネルを超えると男、戻れば父親という二面性を描けるのではないかと思った』と続けられる通り、この作品では男と父親のそれぞれの姿を見せる主人公・利一の姿が描かれていました。そんな利一が、そして構成員のそれぞれが『家族』の今を考え、それぞれがそれぞれに思いやる様が描かれていくこの作品。どこかそれだけでドラマを感じさせる『夜行バス』が持つ独特な空気感を物語世界に上手く溶け込ませた、とても印象深い作品でした。

  • 重たくて深い心情を描いた話でズンと来た。
    リイチの焦ったいところや不器用さにイラっとしたが、まあ、それが人間なんだろうね

    「深夜バスは夜から朝に向かって走るバスだ」
    「夜明け前がいちばん暗い」

  • 初の伊吹さんの小説。長距離バスの主人公リイチが様々な乗客と織りなすドラマと勝手に想像してたら違ってた。リイチと付き合ってる志穂。そして16年前に別れた更年期障害の妻との再会から子ども達を巻き込んで展開していきます。可愛らしい志穂と離れる決意をしたところが腑に落ちないところもあったが、ラストに会いに行くシーンでホッとした。

  • 東京でノルマに追われる日々に疲れた男は故郷の新潟県でバスドライバーとして就職。家族とともに人生のやり直しを目指す。

    はずだった。

    10数年後、男は妻と別れ、夜行バスを運転する生活の中で東京に恋人を作る。妻は再婚するが、新しい家族となじめず体を壊す。子どもたちも社会に染まりきれずモラトリアムな生活を送る。

    理想と違う現実は残酷だ。

    一度バラバラになった家族だが、ちょっとしたきっかけで顔を合わせるようになる。今度こそ逃げることなく向かい合っていれば、何かが起こるかもしれない。そう信じて男は朝に向かって走る夜行バスを運転する。

  • 新潟と東京や関西を結ぶ高速バスの運転手・利一を中心とする家族再生の物語。
    母親との関係性が悪く、小さな子供たちを残して、妻に出て行かれた利一は、子供も成人し、自分の手を離れたことから、東京で定食屋を営む恋人・志穂を新潟の自宅に招く。
    しかし、志穂を自宅に連れて帰ると、東京で就職したはずの息子・怜司が志穂の為に準備した新しい布団で寝ていた・・・
    数日後。
    利一の運転する高速バスに元妻・美雪の姿が。
    志穂との関係を先に進めようとしていた矢先の利一に、様々な家族の問題が降りかかる。
    文庫が出た時に、読もうかどうか迷った今作。
    他の作者の作品が面白かったので、今回読んでみることにしたが、利一のはっきりしない態度に終始イライラ。
    結局、みんなハッピーエンドだったから良かったけど、何だか登場人物全員がはっきり物事を言わないのが、個人的には受け入れ難かった。
    ただ高速バスを「ハクチョウさん」と呼ぶ地元の人たちの愛情が救いだった。

  • 主人公が自分と歳が同じで境遇も似通っていたので、どっぷり感情移入してしまった。

    五十歳を目前にしても惑ってばかり、離れた歳の恋人志穂のことも大事に想うばかりに傷つけてしまうも、やっぱり未練がましく思うあたりの心情が分かってしまう。
    その辺が歳を重ねても成長できてないんだなあ。しかし最後はどうしても上手いこといって欲しいと願ってしまう。

    四十五十は洟垂れ小僧、六十七十働き盛り…という引用されたものがズシンと響く。人間成長の先はまだまだで長いんだ。

    最後の
    もう一度人生を前に進ませよう。というリイチの想いに勇気を貰えた気がする。犯罪を冒したわけでもないけど、誰でも大なり小なりの挫折はある。再スタートは何歳からでも大丈夫だ、と。

  • 高速深夜バスの運転手の元夫が運転するバスに、十数年前に離婚した元妻が乗車してくる。ゆっくり、静かに進行するストーリー。舞台は、新潟。家族の再生と新スタートの物語。温かい気持ちにさせられる作品。

  • 考えたらしょうがないかもしれないけど、タイミングというのはある。
    それでもバスは人の気持ちを乗せて、次の目的地へ進む。

    (以下抜粋)
    ○繊細な人なんだよ、と絵里花が言った。
    「目が良くて。すべてが見えすぎちゃって、疲れちゃうんだ、たぶん」
    それがわかるこの子も、おそらく同類だ。(P.212)
    ○リイチさんは決して踏み込まないの。一緒にいてほしいって言ったら、いてくれるし、優しくしてと言ったら、優しくしてくれる。だけど決してそこから先に来てくれない。自分の内側にも踏み込ませない。(P.233)
    ○あなたに惹かれるのは、若さの名残。私にとってあなたは青春時代そのもの。失われていく若さの象徴みたいなもの。だから惹かれるの。愛情じゃない、愛惜なの

  • 独特の雰囲気だがこのトーンは嫌いではなくむしろ好み。ただ、登場人物が皆個性的というか支離滅裂で、こんな人たちでは穏やかな人生を送ることは無理だろうという感じ。特に元夫婦の2人は大嫌いなタイプで最後まで共感することは出来ず。子どもたちは早く経済的にも精神的にも自立しこんな親から卒業して、その呪縛から逃れるべき。

  • 家族の話は、本当に……やられます。

    読み終わって真っ先に思うこと、これは、主人公利一の息子、怜司の物語だと。

    怜司の、相手の先を読むような目つきと短い話し方、掻き毟った背中の痕、掃除したあとの窓ガラスの尋常ではない光り方。
    何を隠してるのかわからないなか、怜司のことが心配で、心配で……途中で何か不幸があったらもうこの先読めないとまで感じていた。

    ストレス性〇〇と診断されたときに、決して言われないけど感じる「自業自得」という文字。
    「環境変えて」と言われて“やれればとっくにやってる”とくさり、その後は“そういわれるにきまってる”と感じて、「医者に行け」と言われても素直に従えない自分の心のもどかしさ……そんな時は、たぶん誰かにギュッと、抱きしめてほしい。

    あと、最初の母子のエピソード!
    乗車済みの人をかき分け、窓の外でいつまでも手を振る一人息子を見つめる母……心の揺れと夜行バス独特の寂莫の感が、短いフレーズの中で凝縮され映像化される。
    読みだして100ページにも満たないのに涙が出るのは初めて(帰宅途中のバスの中で……あせった)。

    彩菜のエピソードにはもうひとつついていけないし、利一と美雪・志穂の関係もありきたりの感があるけど、異なる街を夜の間に結んでいる「夜行バス」が、みんなひっくるめて、「明日」を感じさせる。

    良かった。

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著者プロフィール

1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。出版社勤務を経て、2008年「風待ちのひと」(「夏の終わりのトラヴィアータ」改題)でポプラ社小説大賞・特別賞を受賞してデビュー。第二作『四十九日のレシピ』が大きな話題となり、テレビドラマ・映画化。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞、第151回直木三十五賞候補になる。このほかの作品に『なでし子物語』『Bar追分』『今はちょっと、ついてないだけ』『カンパニー』など。あたたかな眼差しと、映像がありありと浮かぶような描写力で多くのファンを持つ。

「2020年 『文庫 彼方の友へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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