- 文藝春秋 (2016年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167906757
作品紹介・あらすじ
著者のエッセンスが満載された最後の短編集
八人の子供がいる家庭へ脅迫電話。「子供の命は預かった」。だが家には子供全員が揃っていた。誘拐されたのは誰? 表題作など八篇。
みんなの感想まとめ
多様なテーマを扱った短編集で、著者の独自の視点が光る作品集です。特に表題作では、子供の誘拐を巡る謎が展開され、予想外の結末が読者を驚かせます。各話には新鮮なサプライズが散りばめられ、バラエティ豊かなス...
感想・レビュー・書評
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レジェンドの最終章を胸に刻む
著者、最後の短編集。寄せ集めという意見もあるようだが、バラエティ豊かで各話新鮮なサプライズが待つ上質な作品集だった。
「子供の命は預かった」- だが、8人の子供は全員家に揃っている謎の誘拐事件(「小さな異邦人」)は、結末もまさに前代未聞。読み終わってからこれが氏の遺作だと思い出し、奇跡はここにあると目頭が熱くなった。
その他、「無人駅」「蘭が枯れるまで」「白雨」も巧くて溜め息が出てしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
連城三紀彦の短篇ミステリ作品集『小さな異邦人』を読みました。
『女王〈上〉〈下〉』、『連城三紀彦レジェンド傑作ミステリー集』、『流れ星と遊んだころ』に続き、連城三紀彦の作品です。
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誘拐、交換殺人、タイムリミット・サスペンス、そして妖しき恋愛。
著者のエッセンスが満載された最後の短篇集 高校二年生から三歳児まで、八人の子供と母親からなる家族の元へかかってきた一本の脅迫電話。
「子供の命は俺が預かっている。三千万円を用意しろ」。 だが、家の中には子供全員が揃っていた。
果たして誘拐された子供とは誰なのか?
連城ミステリーのエッセンスが満載された、最後のオリジナル短編集。
解説・香山二三郎
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2000年代に文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に掲載された短篇作品を収録した遺作短篇集です。
■指飾り
■無人駅
■蘭が枯れるまで
■冬薔薇
■風の誤算
■白雨
■さい涯てまで
■小さな異邦人
■解説 香山二三郎
誘拐、交換殺人、タイムリミット・サスペンス、そして妖しき恋愛… 著者のエッセンスが満載された最後の短篇集です。
そんな中で印象に残ったのは、表題作の『小さな異邦人』ですね… 母ひとり、子ども8人の大家族の柳沢家に「子どもを誘拐したから3千万円を用意しろ」という不可解な電話があるが、子どもたちは全員揃っていた、、、
誘拐されている本人が気付いていないだけと言うのだが… 誘拐されたのは誰? 誘拐犯は誰? 唯一、母親と血のつながりのない14歳の一代が抱える、病気や恋愛等の悩みも絡めながら進展する物語はテンポも良く、意外な結末が愉しめました。
その他では、
新潟県・六日市を舞台に、奇妙な、あまりにも目立つ行動をとる謎の女を描いたタイムリミットサスペンス『無人駅』、
かつての同級生と約束した交換殺人の顛末が描かれ意外な結末が愉しめる『蘭が枯れるまで』、
夢とも現実とも区別がつかない非常に幻想的なムードを漂わせ、心理サスペンスが愉しめる『冬薔薇』、
虐めにあっている女子高生の物語が、32年前の祖父の無理心中事件の物語に転じて、両方の問題が解決する『白雨』、
あたりが印象に残りましたね… 連城三紀彦の短篇集は外れがないですねー -
連城先生の著作を読むのは今回が三度目で、二度目の「夜よ鼠たちのために」を読んだ時にも「9作中9作全部不貞行為があって辟易した(それはそれとして面白かった)」といった感想を書いたのですが、こちらの短編集も8作中6作の登場人物が不貞行為を働いていて、どれを読んでもまず「どーせ浮気しとるんやろが!」とか思ってしましました。おかげで表題作に出てくるお母さんにあらぬ疑いをかけてしまって申し訳ない気持ちになりました。ごめんなさい。
私は特に男女間の痴情のもつれや、いけないとわかっていても愛さずには憎まずにはいられないといった心の機微に対するアンテナがビンビンというわけではないので、「無人駅」「冬薔薇」「風の誤算」「さい涯てまで 」あたりは、ひねりの効いた部分がとくによく理解できませんでした。 悲しいことです。純粋にミステリーとして読むなら「夜よ鼠たちのために」の方が楽しめました。 -
いわゆる「どんでん返し」が多すぎて、読んでるとだんだん「ひっくり返され待ち」のような状態に。
ちらほらとその結末はアリなのか…?と疑問に思ったり、似たテイストなので食傷気味にもなったり。
「蘭が枯れるまで」はゾッとする感じが好き。表題作の結末には、驚くというよりも気持ち悪さが勝った。 -
うーん、途中までは引き込まれるんだが、オチが近づくにしたがって強引な展開に。こういうストーリーもアリなのかもしれないが。。。といった感じ。
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このミス2015年版4位。8編からなる短編集。意味不明なことが続いて、何それ?何?何?どういうこと?ってとこから最後に、あ、そういうこと?ってなるパタンのやつなんだけど、半分ぐらいは最後までどいうこと?で終わった。オチがわからんというかオチがあるのか?まあ、解説読んだらちゃんとオチあるようですが。。。最初はジョーカーゲームや教場のように理詰めで謎解きあるのかと期待したんですが、不可解な展開も妄想系が多くてついていけない。登場人物の魅力がないのも減点対象。とまあ、ネガティブな感想ですいません。
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殺人事件だけがミステリーじゃない。浮気がばれるんじゃないかと猜疑心と自己嫌悪で悪い方へ悪い方へ考えてしまう「さい果てまで」。JR職員、みどりの窓口勤務の男と女。私にとっては夢の職場だが、そこで働いてるからこそある罠にはまっていく。トリックが分かれば些細なことなんだけど。思い込むと真実は見えなくなる。表題「小さな異邦人」短いながらも、二転三転。一致団結している家族の危機も描かれていてハラハラ。語り手の長女14歳!結末、これでいいの?と心配になる。これも時代か。他、夢が繰り返される主婦の独白。夢野久作みたい。
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もちろん「花葬」シリーズと比べると、質は落ちるだろう。(あんなものはミステリ史上の奇跡としか言いようがない、あの中の一作でも人生のうちに書ければ作家としては十分だ)
それでも、『風の誤算』『白雨』あたりを読むと、最後までこの人は非凡な作家だったんだな、と感じさせられる。 -
トリッキーでありながら、純文学のような短編集。「蘭が枯れるまで」と表題作が特に面白かった。
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やはり何と言っても表題作に尽きる。魅力的な謎からあっと驚く真相への落としどころが素晴らしい。他の作品も、それぞれに思いもよらない展開を見せてくれるから、面白く読めました。「風の誤算」が特に良かった。
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2016/09/13読了
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【著者のエッセンスが満載された最後の短編集】八人の子供がいる家庭へ脅迫電話。「子供の命は預かった」。だが家には子供全員が揃っていた。誘拐されたのは誰? 表題作など八篇。
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最近、いわゆる日常系ミステリばかり読んでいるので、この手のミステリは少し重たく感じる。
生々しく人が描かれているから。
著者プロフィール
連城三紀彦の作品
