侠飯3 怒濤の賄い篇 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906771

作品紹介・あらすじ

ドラマ化でますます絶好調のシリーズ第三弾!ついにドラマ開始、主演は生頼勝久さん。原作も負けてはいません。今回の舞台は下町のやくざ事務所。そこにまた“あの男”が現れた!

感想・レビュー・書評

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  • 侠飯 第3弾。快調に!
    第1弾では、柳刃の存在自体が物語になっていた。
    第2弾は、柳刃の正体がわかっていることと
    キッチンワゴンという制約から、おもしろさが失速。
    第3弾に期待したのだが、意外に ストーリー性で期待にこたえてくれた。

    昔のながらの歴史と伝統のある任侠の渋川組に
    桜田門一家柳刃組4代目柳刃は、一宿一飯の恩義にあずかる。
    その代わりに、一食300円/一人の予算で賄いをつくる。
    任侠と言ったって、慎ましやかで、84歳の親分伊之吉
    代貸海老原も82歳。子分の豆藤も60歳こえているという 
    老人ホーム的任侠なのだ。だから、躾がきちんとしている。

    侠飯にでてくる 若きオトコは どういうわけか
    頼りないのだ。学生の『良太』、退職部屋に追いやられる『順平』
    今回は サラ金回収の店長をしている『卓磨』が主人公。
    卓磨は 母子家庭で、おじいちゃんが 渋川伊之吉。
    店長をしているが、とにかくお金だと思って、貯金をして
    1000万円を貯金したと言うから、節制の効くオトコではある。
    しかし、なぜか 意気地がなさ過ぎる。
    弱いものには強く、強いものには弱くと言う典型なのだ。
    だから、料理に売るさく、仕事にもうるさい 
    説教タイプの柳刃のカモとも言える。(カモパターンが定着)

    卓磨が所属しているのが、チンピラのあつまりである串刺連合
    ボスが マッチョの鮫島、卓磨の上司 荒柿。
    卓磨は ボスの鮫島の命により 渋川家の家の立ち退きを命令される。
    卓磨は 一度も会っていない おじいちゃん 伊之吉の家にいき
    しぶしぶ 修行の身になるのだが。

    今回の柳刃の料理は 年寄り向きとノスタルジック。
    そう言う点では 柳刃の料理が ちょっと物足りない。
    予算も限られているが きちんと作り、卓磨に教える。
    当然 柳刃は 卓磨の素性やなぜ渋川家に住み着いたのか
    という理由を知っている。

    柳刃は鮫島に言う
    『金を信じる者は金に裏切られる。暴力を振るう者は暴力に倒される』

    柳刃は卓磨に言う
    『すべてを捨てる覚悟があれば、乗り越えられない壁はないぞ』

    卓磨は、柳刃の言葉で 覚悟する。
    卓磨が想いを寄せる
    伊之吉の体調をおもんぱかる看護士 梨江ちゃん。
    とも、うまくいくのだった。

    めでたしめでたし。というのが いいなぁ。
    予定調和の作品も テレビドラマ向きだ。
    しかし、柳刃が 生瀬勝久 ってありなの?

  • シリーズ第3弾。今回もなかなか面白いストーリーで、ラストに感動した。

    ヤミ金店長の渋川卓磨が上層部からヤクザ組長宅の地上げを命ぜられ、ひょんなことから、ヤクザ組長宅に行儀見習いとして住み込むことに。そのヤクザ組長宅に客人として現れた柳刃竜一と火野丈治。

    今回も柳刃が身分を隠し、料理の腕をふるいながら、極秘任務を遂行するが…

    お馴染みのパターンなのだが、毎回、シチュエーションが変わり、今回は一体どんなドラマを見せてくれるのか楽しみになる。

    テレビ東京でドラマ化されたようで、これからも楽しみなシリーズである。

  • 渋川卓磨、27歳、ヤミ金業者店長。上層部から「やくざの組長宅を地上げせよ」という指令を受け組に潜入したが、なりゆきで行儀見習いとして住み込むはめに。そこに現れた頬に傷もつ中年男。客人なのに厨房に立ち、次々に絶品料理をつくっていく。一体何者?卓磨の地上げはどうなる?旨さ3倍増の文庫書き下ろし第3作!

  • 侠飯、第3弾。
    柳刃さんと火野さんのコンビは変わらずだが、お迎えする主人公が新しくなって、2作目よりも新鮮に感じた。
    本物のヤクザというのは、そんなにも奥ゆかしいものだったのですね。
    8と9と3をたして20になるので云々というのは、どこかで聞いた覚えもあるのですが。
    試しに「串刺連合」の9434を足してみたら、これも20になりましたよ!
    あと、柳刃さんの「桜田門一家」って、身バレしてるじゃありませんか‼︎
    1巻から読んでいれば知っていることなので、ツッコミ待ちなんでしょうね。

    またまた美味しそうな料理てんこ盛りで、何よりも「ひとり頭300円の予算」という縛りが、お財布の味方!
    柳刃さんと結婚したい。
    火野さんのさりげなく気配りも相変わらずだし、卓磨はまだ青いけれど、家事に励むイケメンはやはりいいですね!

    ーーーーーーーーーーーー
    主人公が新しくなって、と上に書きましたが、勘違いでした。
    2巻目の主人公が、私にとって印象が薄かったのかも…
    2巻の冒頭で、良太たちがちらっと登場したのが印象に残っていたのかもしれません。
    それと、1巻目が就活に悩む大学生、2巻目も会社の話だったので…
    実家がヤクザという設定が、世界観が変わって印象的だったのです。

  • シリーズ第3弾
    今回は柳刃の本領発揮。潜入するのはヤクザの組長宅。ビジュアルに違和感なし。
    裏の世界を手広く拡げる組織の上層部から地上げの命令を受けるのはヤミ金店長にして組長の孫。
    地上げを成立させるために潜入したところ行儀見習いをするはめに。
    柳刃が腕を振るうのは組の賄い。だから当然家で参考にできるものばかり。限られた予算の中で創意工夫する様は勉強になるなぁ。キチンと掃除しなきゃって思わされる。
    最後まで楽しく読めました。

    スパイシーギャングのみんなも元気そうで何より。

  • 今回はなんとヤクザのお宅にご厄介になる二人(^^;)読んでいる方は二人の正体がわかっているから「ええ~(--;)良いの?」と思ったけれど、違和感なく溶け込んでいた(^o^)そして料理は1人300円の節約料理!なにげに揃えたスパイスとか高そうだったけれど…(゜゜;)ともかく最後はいつも通り平和に(^^)♪前回の登場人物もお元気そうだった(^o^)

  • 今回はヤクザの事務所に潜入。
    相変わらず、美味しそうな料理の数々。

  • 侠飯シリーズ 第3弾

    プロローグ 幹部の椅子と実家の地上げ
    1激安で激旨、鶏つくねピェンロー
    2朝飯がばくばく進む、海苔玉子焼となめ茸豆腐
    3激辛でカプサイシン効果、火の鶏と部隊鍋
    4二日酔いの朝こそ旨い。カレー肉吸いと玉子かけご飯
    5冷めているのに温かい。真夜中おにぎり
    6安い肉ほど美味しくなる、わが家で作れる激旨牛丼
    7旨すぎてスタミナ満点、オリジナル総菜の饗宴
    8懐かしさは最強の調味料、心で食べる母の味
    エピローグ 本物の任侠は人生の味を極める

    渋川卓磨は、半グレ集団で闇金の店長をしていたが、リーダーの命により、地上げを担当させられることに。

    それが卓磨の祖父で浅草で渋川組を構える伊之吉の組事務所だった。

    行儀見習いとして組に住み込みながら地上げの機会を狙うも、客人として柳刃と火野が組に転がり込んでくる。

    組織のために伊之吉から地上げの承諾を得なければならないが、組での礼儀作法や柳刃の激旨料理、伊之吉の温情に、本当の自分の生き方を見出していく。


    今回も腹が減って仕方ないストーリー。
    もはやこれは料理本。

  • 登場人物達の職業故にどう終わるのか、不安だったけれど
    自分の好きな終わり方でした。
    (この作家さん、他作品はなかなかヘビーらしいので。。。
    ほっこり出来て、読み終えた後はいい気分)

    妹尾河童氏の鍋が登場!!気になっていたし
    鍋の季節だし、試してみようか。。

    また、ファミリー?で食卓を囲むことから、まとまった献立内容だったことが有難い。
    参考にさせて頂きます。

    シリーズとして続いているようなので、楽しみ。

  • 侠飯第3弾は闇金のお兄ちゃんが主人公。これまでは大学生や会社員が主人公だったのでまだよかったんだけど、闇金とか、自分には縁遠い世界で。
    読み進むのに難儀しました。

    ところで柳刃さんは、どこで仁義の切り方(というらしい)を覚えてきたんでしょうね。小指の先がないことに関係するのかしら。でもまたこれはきっと別の話。

    今回も柳刃さんと火野さんコンビが世直しです。前巻の主人公が、リレー形式よろしくちらっと登場させてくれるのは、嬉しいプレゼント。

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著者プロフィール

ふくざわてつぞう
小説家。『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』など怪談実話から『真夜中の金魚』『東京難民』などアウトロー小説、『白日の鴉』『群青の魚』などの警察小説まで幅広く執筆。2008年『すじぼり』で第10回大藪春彦賞を受賞。『侠飯』『Iターン』はドラマ化・コミカライズされた。近著に『羊の国のイリヤ』がある。



「2020年 『忌み地 弐 怪談社奇聞録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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