葛の葉抄 只野真葛ものがたり (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2016年8月4日発売)
3.50
  • (0)
  • (3)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 5
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167906788

作品紹介・あらすじ

江戸時代にも清少納言がいた!



『赤蝦夷風説考』を上申した伊達藩藩医・工藤平助を父に持つあや子。

最初の結婚は失敗し、その後、家の没落などの苦難を乗り越え、二度目の夫のもとで「書く」喜びに出会い、只野真葛を名乗る。

封建社会の中、誰にも束縛されない自由闊達な文章と社会批判で滝沢馬琴も驚かせた、その半生を生き生きと描いた長編小説。



真葛は「清少納言が、もっと書いていたら?」という姿を、私達に想像させる存在なのです。



という酒井順子さんの解説も必読です。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

封建社会に生きた女性の苦悩と成長を描いた物語は、主人公あや子の波乱に満ちた半生を通じて、自由な表現の喜びを見出す過程を生き生きと伝えています。彼女は伊達藩の藩医の娘として裕福な家庭に生まれ、幼少期は明...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 江戸時代中期。伊達藩の藩医工藤平助の長女として生まれたあや子(真葛)は、幼い頃から封建社会に生きる女の窮屈さを感じ、自活の道を考えるような少女だった。
    裕福な家でなに不自由なく育った少女時代には父を取り巻く楽しげなエピソードも多く、工藤家にもあや子にも明るい未来が約束されているかに見えたが、やがて一変、不運の連鎖が始まる‥。
    後半生からの執筆ながら、旺盛な創作活動を見せたあや子。その糧となったとはいえ、こんなにも次々と大切な人々を失い、過酷な状況に置かれ、小説の主人公としてこれで成り立つのか??と思うくらいである。
    史実と彼女の著作から分かり得ることだけを丹念にまとめ上げた印象だが、個人的にはもう少し、フィクションを盛って起伏を作ってくれたほうが楽しめた気もする。

  • http://wp.me/p7ihpL-jG

    伊達藩の藩医として世に聞こえた工藤平助の7人兄弟の長女として裕福な環境に生まれ、肉親の死や伊達家への奥勤め、離婚と再婚を経て夫と死別した只野真葛の一生と、なぜ文学者、エッセイストとして確立されたかを描いた一遍。
    只野真葛の思想が、どのような体験に基づき、それがどのように世間では受け止められるものであったのかを、当時の価値観と世情を背景に描かれている。

  •  書くことが気持ちの支えになるのはいつの時代も
    同じであると思った。

     三十代半ばで江戸から仙台へ嫁ぎ、突然三人の
    男の子の母となった真葛が古典文学(古今和歌集、伊勢物語など)を通じて少年たちと距離を縮めていく場面、仙台の自然に目をみはる場面が印象的だった。

     只野真葛という名前は、まだまだ知らない人が多いと思う。これを機会に彼女の随筆を読んでみたい。

     

  • 【江戸時代にも清少納言がいた!】藩医の娘だったあや子、後の只野真葛。離婚、家の没落などを経て自由で個性的な随筆を書くに至った生涯を生き生きと描いた歴史長篇。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

(ながい・みちこ)1925~。東京生まれ。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。1964年、『炎環』で第52回直木賞受賞。1982年、『氷輪』で第21回女流文学賞受賞。1984年、第32回菊池寛賞受賞。1988年、『雲と風と』で第22回吉川英治文学賞受賞。1996年、「永井路子歴史小説全集」が完結。作品は、NHK大河ドラマ「草燃える」、「毛利元就」に原作として使用されている。著書に、『北条政子』、『王者の妻』、『朱なる十字架』、『乱紋』、『流星』、『歴史をさわがせた女たち』、『噂の皇子』、『裸足の皇女』、『異議あり日本史』、『山霧』、『王朝序曲』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

永井路子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×