とっぴんぱらりの風太郎 上 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 731
レビュー : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906894

感想・レビュー・書評

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  • ええ?これが万城目さん?という印象の歴史小説です。果心居士の相方の因心居士(万城目創作)が大暴れしますから、やや奇譚的ですが。
    では、誰に似ているのか考えたときにまず思い浮かんだのが「果心居士の幻術」の司馬遼太郎さん。もっとも歴史小説は好きですが、司馬さんに嵌り込みすぎて他の人の作品を広く読んでいる訳では無いので、狭い視野の中ですが。そういえば司馬さん初期の「梟の城」が良く似た雰囲気だった気がします。重厚と言うか全体に重苦しい雰囲気が漂う歴史小説です。
    人物造形が良い。底抜けに明るい黒弓、真面目な常世、詐略の百市、皮肉の蝉、そして取り得のない主人公の風太郎。その中で秀逸なのが豊臣秀頼。場外に出ることも無く、取り巻きに囲まれ続けた20年の生活。頼りない痴呆のような外見の内に、真の貴人だけの思いやりや決断力を持ち、主人公達の内面を引き出し、それぞれが無理のない多面性を見せて行きます。
    前半ややや冗長感がありますが、後半は一気に走り始めます。最後の炎上する大阪城を背景にした50ページを超える忍者同士の凄惨な戦いは素晴らしい緊張感でした。

  • 読みやすい
    瓢箪の作り方なんて初めて知ったけど、結構大変なんだ。
    よくよく考えたら、中身を小さな穴から取り出すわけだから…、そうか…腐らせて…。
    忍びの大変さと、何だかんだそんな中でいい人な風太郎。
    下巻も楽しみ

  • (上下巻あわせての感想)
    時は豊臣から徳川に移り、いろいろあって忍者を首になった風太郎君。
    京に出てニート生活をはじめるも、不思議なひょうたんと出会い、
    豊臣方に巻き込まれていきます。
    全力で展開される万城目ワールド。文句なく面白いです。
    20160930

  • 感想は、下巻にて。

  • 風太郎=プー太郎は、伊賀忍者のあぶれもの。伊賀の里を逐われ、都で無為な日々を過ごすうち、瓢箪に宿る物の怪、因心居士に取り付かれてしまい、伊賀と繋がる「瓢六」にも出入りして瓢箪を栽培することになってしまう。かつての同僚、常世かに誘われて、「物忌みの君」=ひさご様の都見物の警護のアルバイトを引き受けてみれば、かぶき者の一味に襲撃され、危うく命を取られそうに。そうこうしているうちに大坂冬の陣が始まり、伊賀忍者を差配する藤堂家に駆り出されて、憧れの忍者働きをするのだが…。

    同じく伊賀の里を逐われた、南蛮生まれの自由人、黒弓と風太郎の交流や、意固地で世間知らずの風太郎が成長していく姿が見所かな?

    現実の戦の厳しさ、非情さを知ってしまった風太郎が、どう生きようするのか? 因心居士を果心居士と一体化させるミッションは? 下巻での展開が楽しみ。

  • 上下巻共、読了。
    時間があったこともあり、下巻は一息だった。
    万城目ファンには堪らない流れだろう、これは。このままプリンセストヨトミを読み返したい。

  • 忍者の話。
    すこしファンタジー、すこしヒストリーって感じ。

  • 久しぶりの万城目作品。
    話の筋がしっかりしていて、癖のない文章が読みやすかった。

    印象的だったのは、風太郎の視点で描かれる戦の臨場感。
    忍びなのに、目の前で繰り広げられる惨状に当惑する心情がリアルに伝わってきた。

    分厚いけど、読み応えがあって満足の作品。

  • 忍びの腕は一流というわけでもないが、ダメ忍者というわけでもない。
    無愛想で、人柄も特にすばらしいというわけでもなく、もちろん美貌に恵まれているわけではない。
    それを、本人、風太郎(ぷうたろう)が一番よくわかっている。

    冒頭、伊賀の城に傷をつけ、御殿の機嫌を損ね、いきなり失職。
    まだしく、プータローになってしまう。
    そういう彼だからか、次々に起こる不思議なことに巻き込まれる。
    ひょうたんの精?因心居士やら、ひさご様やら。
    相棒?の、南蛮呂宋出身の黒弓も、いろいろ引っ掻き回す。

    あれよあれよという間に、大坂冬の陣。
    戦の中で殺人を重ねて、彼のナイーブさが失われていくのが痛々しい。
    御殿や采女殿の真意は何だろう。
    忍びの道を一度は逐われ、また呼び戻された真意は?
    さて、下巻ではどうなっていくのだろうか。

  • これまでの著者の作品から比べると、想像を絶するような話ではなく、あまり万城目ワールドを感じさせない内容でした。でも早く続きが読みたくなった。やっぱり面白い。

著者プロフィール

1976年大阪府生まれ。京都大卒。2006年ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』が直木賞候補になる。他の著書に『ホルモー六景』『偉大なる、しゅららぼん』など。

「2016年 『バベル九朔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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