とっぴんぱらりの風太郎 上 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 81
  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167906894

感想・レビュー・書評

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  • 天下は豊臣。なれどその時代はすでに戦国の世から、戦のない
    徳川へと移り変わろうとしている。そして戦う武器すらも
    刀から銃や砲へと変わっていくとあっては、伊賀の忍び忍者稼業も
    もはやお呼びではなくなるのであろうか.....

    ただでさえ決して優秀とはいえず、しがない伊賀忍者の端くれ
    風太郎(ぷうたろう)にとっては死活問題。
    ある仕事に失敗したことがあだとなって、風太郎は忍びの職を追われ
    ニートとなってしまうのだ。風太郎(ぷうたろう)ならぬプータロー。
    その名を地でいくはめになってしまうとは~。(笑)

    京の都のはずれ、吉田山の麓にあるあばらやに住み、その場かぎりの
    日雇いの仕事をしながらのらくら暮らす、そんな風太郎の前にある日突然
    "因心居士(いんしんこじ)"と名乗る瓢箪のものの怪が表れて──

    そのものの怪(因心居士)は
    "瓢箪の種を蒔いて育てよ" と告げる。

    なまけた暮らしにうだつの上がらない青年(二十歳)風太郎の目の前に
    突然ものの怪が表れ説教させられて、おまけに"種を蒔いて育てよ"だなんて
    まるで日本むかし話かおとぎ話かのような始まり。忍びの世界とはいえど
    コミカルに話が進んでとても和ましい展開が続く上巻です。

    されど忍び。
    大坂の陣を目前に、一度は職を追われたはずの風太郎にも
    忍びの影が密かに忍び寄っていたのでした。

    つづく...。

  • 2019.3.30再読。久々の万城目ワールド。この世界観がすごくいい。

    忍びの世界しか知らなかった風太郎が国を出て、京都での暮らしの中で人の情に触れ、変わっていく。再び忍びの世界に戻り、仲間との違いや自分の心の変化に気がつく。

    いくさの世に翻弄され。瓢箪の神様に翻弄され、黒弓のペースに流されながらも結構いい感じで変わっていく姿に惹きつけられた。

  • ええ?これが万城目さん?という印象の歴史小説です。果心居士の相方の因心居士(万城目創作)が大暴れしますから、やや奇譚的ですが。
    では、誰に似ているのか考えたときにまず思い浮かんだのが「果心居士の幻術」の司馬遼太郎さん。もっとも歴史小説は好きですが、司馬さんに嵌り込みすぎて他の人の作品を広く読んでいる訳では無いので、狭い視野の中ですが。そういえば司馬さん初期の「梟の城」が良く似た雰囲気だった気がします。重厚と言うか全体に重苦しい雰囲気が漂う歴史小説です。
    人物造形が良い。底抜けに明るい黒弓、真面目な常世、詐略の百市、皮肉の蝉、そして取り得のない主人公の風太郎。その中で秀逸なのが豊臣秀頼。場外に出ることも無く、取り巻きに囲まれ続けた20年の生活。頼りない痴呆のような外見の内に、真の貴人だけの思いやりや決断力を持ち、主人公達の内面を引き出し、それぞれが無理のない多面性を見せて行きます。
    前半ややや冗長感がありますが、後半は一気に走り始めます。最後の炎上する大阪城を背景にした50ページを超える忍者同士の凄惨な戦いは素晴らしい緊張感でした。

  • 【忍者×マキメワールドの大大長篇!】伊賀の国をクビになった忍びの者、風太郎。謎の「ひょうたん」に誘われ運命は流転し始める! 奇才マキメの超絶戦国絵巻、開幕!

  • 読む前は、題名に騙されてぼんくら落ちこぼれ忍者の徒然日記的な…のを勝手に想像してました。ところが結構残酷に殺されたりして、これはちょっと辛い。主人公もわけわからないうちに戦に巻き込まれててその辺りはもう飛ばし気味に読みました。下巻に続くんだけど、ますますこんなシーンが多いのかな…個人的には苦手です。

  • 読みやすい
    瓢箪の作り方なんて初めて知ったけど、結構大変なんだ。
    よくよく考えたら、中身を小さな穴から取り出すわけだから…、そうか…腐らせて…。
    忍びの大変さと、何だかんだそんな中でいい人な風太郎。
    下巻も楽しみ

  • 表紙や挿絵が格好良くて良い。
    ただ話としては長い上に、主人公の情けなさが目立つ序盤が読んでいてあまり楽しくなかった。
    下巻から面白くなっていくと思います。

  • ザッツ万城目ワールド♪
    天下は豊臣から徳川へなろうとする頃、度重なる不運の末、あえなく伊賀を追い出され、京の町でしがない日々を送る“ニート忍者”の風太郎(笑)
    あるとき出会った“もののけひょうたん“に大きく人生を変えられる(^^)
    上巻では真田丸が出てきたりと、昨年の大河とシンクロするシーンも結構あり、違ったオモシロさも(^^)
    下巻はやがて訪れる冬の陣へ♪

  • 上巻 なんか冗長に感じる
    連載だったから?

  • (上下巻あわせての感想)
    時は豊臣から徳川に移り、いろいろあって忍者を首になった風太郎君。
    京に出てニート生活をはじめるも、不思議なひょうたんと出会い、
    豊臣方に巻き込まれていきます。
    全力で展開される万城目ワールド。文句なく面白いです。
    20160930

  • エリート忍者が仕事で失敗して仕事もせずにフラフラする前半と、バイトを始めて謎の瓢箪仙人やら、高貴な人との出会いやら、ホノボノ瓢箪を育てたりなど、展開が面白い!

    鈍感な風太郎に思わずツッコミを入れたくなってしまう!

    それと自分も瓢箪を育てたいと少しだけ思ってしまった。


    いずれにしても下巻が楽しみ!

  • 感想は、下巻にて。

  • 共感できないのに、共鳴させられる主人公という作品を始めて読んだ。何も持たない彼が、自らの目的とその価値を見出し、過酷な状況に身を投じていくさまを読むことで、人間が持つある種の強さ、あるいは崇高さの可能性を信じたくなった。

  • とってもおもしろかった。
    テンポよく、駆け抜けるようで、ぐいぐい読んでしまった。
    忍者の主人公が、どちらかと言うと落ちこぼれで、よく騙されてしまうのが(忍者なのに!)笑ってしまう。

    でも万城目学の作品だからと油断していた。
    めっちゃ死んだ。みんな死んだ。
    そして誰もいなくなった。アガサ・クリスティーかよ。
    正確に言うと、全員が死んでしまった訳じゃないけど、おまえー!なんで死ぬんだ!!って何度心の中で叫んだことか。
    なのにハッピーエンドなのは間違いない。
    なるほど、これにプリンセス・トヨトミが続くわけね、ってわかる。
    私はというと、ついつい芥下とか、黒弓のお母さんとか、残された人はどう思ってこれから過ごすんだろうって考えてしまうんだよね。
    でも、百はきっと日本を出ることなく、女の子を育てるだろうし、芥下は京都で瓢箪屋を続けるだろうし、希望があるよね、女の人はなんとか踏ん張って生きてくよねって、他の人の感想を聞いて、目から鱗が落ちる思いだった。

    で、結局とっぴんぱらりの謎は解明されないままだった。

  • 伊賀の忍びが育つ過酷さ。『忍びの国』でも描かれた伊賀忍だが、万城目氏は実際の歴史を追いながら、ひょうたんの化身である因心居士が登場するファンタジーに仕上げ、と思いきや大坂冬の陣での生々しい殺戮へと舞台は推移していく。冬の陣が終息し、夢中になって読んだ上巻が終わった。

  • とにかく先が読みたくなる本

  • あまり忍者っぽくない忍者もの。
    風太郎がふらふらしている上に話がなかなか進まないので、話の本筋が見えなくて途中で飽きてきてしまう。
    下巻も読むかどうかは微妙。

  • 風太郎=プー太郎は、伊賀忍者のあぶれもの。伊賀の里を逐われ、都で無為な日々を過ごすうち、瓢箪に宿る物の怪、因心居士に取り付かれてしまい、伊賀と繋がる「瓢六」にも出入りして瓢箪を栽培することになってしまう。かつての同僚、常世かに誘われて、「物忌みの君」=ひさご様の都見物の警護のアルバイトを引き受けてみれば、かぶき者の一味に襲撃され、危うく命を取られそうに。そうこうしているうちに大坂冬の陣が始まり、伊賀忍者を差配する藤堂家に駆り出されて、憧れの忍者働きをするのだが…。

    同じく伊賀の里を逐われた、南蛮生まれの自由人、黒弓と風太郎の交流や、意固地で世間知らずの風太郎が成長していく姿が見所かな?

    現実の戦の厳しさ、非情さを知ってしまった風太郎が、どう生きようするのか? 因心居士を果心居士と一体化させるミッションは? 下巻での展開が楽しみ。

  • 上下巻共、読了。
    時間があったこともあり、下巻は一息だった。
    万城目ファンには堪らない流れだろう、これは。このままプリンセストヨトミを読み返したい。

  • 忍者の話。
    すこしファンタジー、すこしヒストリーって感じ。

  • 久しぶりの万城目作品。
    話の筋がしっかりしていて、癖のない文章が読みやすかった。

    印象的だったのは、風太郎の視点で描かれる戦の臨場感。
    忍びなのに、目の前で繰り広げられる惨状に当惑する心情がリアルに伝わってきた。

    分厚いけど、読み応えがあって満足の作品。

  • 忍びの腕は一流というわけでもないが、ダメ忍者というわけでもない。
    無愛想で、人柄も特にすばらしいというわけでもなく、もちろん美貌に恵まれているわけではない。
    それを、本人、風太郎(ぷうたろう)が一番よくわかっている。

    冒頭、伊賀の城に傷をつけ、御殿の機嫌を損ね、いきなり失職。
    まだしく、プータローになってしまう。
    そういう彼だからか、次々に起こる不思議なことに巻き込まれる。
    ひょうたんの精?因心居士やら、ひさご様やら。
    相棒?の、南蛮呂宋出身の黒弓も、いろいろ引っ掻き回す。

    あれよあれよという間に、大坂冬の陣。
    戦の中で殺人を重ねて、彼のナイーブさが失われていくのが痛々しい。
    御殿や采女殿の真意は何だろう。
    忍びの道を一度は逐われ、また呼び戻された真意は?
    さて、下巻ではどうなっていくのだろうか。

  • これまでの著者の作品から比べると、想像を絶するような話ではなく、あまり万城目ワールドを感じさせない内容でした。でも早く続きが読みたくなった。やっぱり面白い。

  • なかなか熱い展開!下巻が気になる!ひょうたんのキーホルダーが欲しくなる。

  • レビューは下巻で

  • ひょうたんを育てていたところに戦が起こって、事態は急変。急に血生臭い話となる。
    忍びに戻ることができたが、風太郎は戦が終わって何を思う。
    後編はどう展開するのだろう。

  • ニート忍者とは、ちと違うような。。。
    友情あり、で面白い

  • スタートはなかなか入り込めなかったけど、どんどん面白くなって、夢中で読んでしまった。
    下巻期待。

  • “ニート忍者”って何wまず笑いがこみ上げる。
    世間なんてどこ吹く風の可笑しみある前半から打って変わって、いつの間にか戦に呑み込まれて心が乾いていく風太郎に胸がチクチク。そこは否応なしに他者の血を流し使い捨てされる忍者の世界、気軽に読ませてはもらえない。
    ラストで久々に再会した風太郎と戦前と変わらない黒弓の対比が何だか残酷に思えたな。
    薄々正体を匂わせるひさご様やひょうたんの因果も絡んで、この先の下巻どうなっていくのか全く想像つかない。

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著者プロフィール

1976年大阪府生まれ。京都大卒。2006年ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』が直木賞候補になる。他の著書に『ホルモー六景』『偉大なる、しゅららぼん』など。

「2016年 『バベル九朔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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