ありふれた愛じゃない (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2016年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167906924

作品紹介・あらすじ

いったいどうすれば、あの男にこれ以上惹かれずにいられるのだろう

銀座の老舗真珠店に勤務する32歳の真奈。
女性上司に敵視されつつも仕事は充実し、私生活では年下の恋人と半同棲生活を送っていた。
ただ、出張先のタヒチで彼女を待っていたのは、元彼との再会だった──。
抑えようとしてもなお、2人の男の間で揺れる心。
生命力あふれるタヒチという土地の力が真奈をかえてゆくのか。

珠玉の恋愛長編を、ブルボンヌさんが解説。

心と軀(からだ)のリミッターが外れる……

みんなの感想まとめ

心と身体のリミッターが外れる瞬間を描いたこの作品は、主人公の真奈が年下の恋人と半同棲生活を送りながらも、元彼との再会を通じて揺れる心情を描写しています。真奈の強さや優柔不断さは、読者に深い共感を呼び起...

感想・レビュー・書評

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  • おすすめされたので
    この感想がものさしのように測られるな…と思いつつ書いてこうと思う
    南の島、解放感、伝統の雰囲気もステキでいて言葉に発しない語りがとてもよく、すごく恋愛に特化してる語りだった、それを現地の雰囲気に落とし込む技法?も読んでて気持ちよかったりした
    一冊を通して題名がありふれた愛のように感じてしまった、誤解が無いよう物語は素敵だったし普段味合わないようなざわざわする?気持ちも不思議でよかった
    ただ自分がこの本の読者像ではなかった、つまり女性の為に書かれた物語で女性100人全員が共感でき、100人全員同じ道を選びそうでもあるから、だって仕方ないじゃんとなると思うだって自分だったらと聞かれてもそうなってしまう
    でもそこが自分の中で落とし込めなかった、貴史が貴史の気持ちが痛いほどわかってしまう、マナの泣いてる自分が卑怯だとなる場面もとてもずるくてラストの章、マナだけの視点、無の境地だった
    辛いカクテルを飲んで気持ちよく夜風に涼みたくなったよ夜のプールに入りたいくらい、実際はボンベが必要なくらいしんどかった、身近にありふれとるのよ…

    好きなフレーズ引用
    そういう時はあえて一歩引いて仕切り直して自分の乗っかる流れそのものが変わるのを待ってやることが大事なんだ
    人生しんどいことだって起こるけどもし雨が降らなかったらそのあとにあんなきれいな虹が架かることもないのよ
    怖れも迷いもゆえのない後ろめたさも。自分に害をなすものが外側にあると思うから怖い。自らの心の問題だと思い定めてしまえば怖れる必要はない。怖れでも意味がない
    ずっと海の上にいたせいで頭も体もまだゆうらり揺れていたが胸のうちが激しく波立ってるのはそのせいではなかった
    二度とくるなじゃないあたりに愛が感じられるわ

  • 村山さんの本は
    昔からよく読んでいる。
    なんか、好きで。
    本の世界は、とても心地がよい。

  • 重厚なミステリの後、久しぶりに恋愛小説が読みたくなってこちらの一冊を。
    恋愛小説とはいっても甘酸っぱい胸キュンストーリーを期待している訳ではもちろんなく、迷い悩む大人の恋愛が読みたかったので、まさにぴったりの一冊だった。

    主人公の真面目で誠実でありたい気持ちと、情熱に突き動かされて本能のままに生きたい気持ちと…その間で揺れ動く姿がすごくリアル。
    こんなに情熱的な恋愛はしたことがないけど、真奈の感情が手に取るように分かる。
    穏やかで安定をくれる年下の婚約者か、かつて愛した官能的な元カレか…みたいな帯にも釣られ、あっさり元カレの方にいくのかと思いきや、まさか一回目のタヒチでは再会だけで終わるとは。
    でも、タヒチでの出会いや日本の職場でも色々あったりして、飽きることなくむしろぐいぐいストーリーに引き込まれてしまった。
    途中、理性を保とうとしている姿に、なぜこんなに二人とも惹かれ合っているのか?と感じる部分もあったが、結ばれた姿を見たら納得というか、それだけの圧倒的な愛を感じた。
    まさに「ありふれた愛じゃない」。

    そして主人公よりむしろ私が好感を持ったのが、ジョジョと千晶の二人。
    特にジョジョは最高。
    こんなに人を見る目あって、的確なアドバイスしてくれて、親身で話も面白い友人がいたら素敵すぎる。
    この本への高評価はジョジョのおかげっていうぐらい、私の好きなキャラクターだった。

    タヒチについて、今まで名前は知っているぐらいの認識だったが、素晴らしい場所なんだろうな。
    海や街やそこに住む人々や…見たこともない景色が読んでいるうちに頭の中に浮かび上がってくるようで、それがすごく魅力的な風景で。
    それもこの本の魅力のうちの大きな一つだった。

    (文藝春秋単行本読了)

  • 主人公(真奈)の強さに惹かれた。気づけば、クライマックスを迎えていた。優柔不断で大胆、というフレーズに出会えたことはこの本を読んでよかったと思う1番の理由です。

  • 物凄くタヒチに
    行きたくなりました。
    マナという女性に会ってみたい…

  • 読書備忘録614号。
    ★★★★★。
    図書館の予約本がなかなか回ってこないので、読んでいなかった村山さんの過去作品を。
    主人公たちに感情移入してしまい、理性を失うような恋をしているような錯覚をしてしまう物語。久しぶりの村山恋愛小説。堪能しました。
    主人公藤沢真奈32歳。真珠宝飾店の店員。8歳歳下の大野貴史と同棲に近い関係。
    宝飾店の社長高橋から、タヒチへ真珠の買い付けに同行しろと命令される。買い付けが終わったら1週間ほどタヒチでバカンスをして良いと言われ、貴史から"合流するから一足早いハネムーンにしよう"とプロポーズされる。
    初めての買い付けに緊張しながらも、貴史からのプロポーズに浮かれタヒチに。
    そしてタヒチで思わぬ人物と再会する。10年前、学生時代に付き合っていた朝倉竜介。当時は熱愛だったが、就職活動もせず、日本社会では生きていけない社会不適合者として見切り別れた相手。
    当時、"南の島でヤシの実でも食べながら暮らさないか"と言っていた男がタヒチで"リウ"と呼ばれ、連れ合いと子供と共に立派に生活していた・・・。
    合流予定の貴史が仕事のトラブルで遅れることに。暇を持て余す真奈はキャンセルが出た無人島ランチツアーに参加することに。
    ガイドが竜介だったことで困惑する真奈。無人島に向かう途中のシュノーケリングで、脚が攣りパニックに陥る真奈。助ける竜介。抱きかかえられた真奈の身体に古い記憶が呼び起こされる。それは竜介も同じだった・・・。
    遅れて合流した貴史は真奈の変化を感じる。
    竜介の連れ合いマリヴァは竜介の変化を感じる。
    そして帰国。結婚を焦る貴史。気持ちが離れていく真奈。修復できない溝・・・。
    そして真奈はタヒチへ2度目の真珠の買い付けに。
    竜介との再会。そしてそしてそして村山節!熱い熱い熱い!
    いやはや、結末はハッピーエンドなのか。それとも一時の熱病なのか・・・。
    読者の想像に任されている、という感じですね。
    私はハッピーエンド派。二人は仲良く暮らしたとさ!
    登場人物がみんな魅力的なのも村山小説。セクハラ、職場でのいじめ、タヒチの自然。すべてが最高でした。
    昔の村山さん。大好き。
    あと文庫の表紙は下品。笑
    アコヤ貝に裸体の女子。
    単行本の表紙が良い。タヒチを思わせるキュンとなるコテージみたいなシルエット風景。

  • まさにありふれた愛じゃないって感じだった笑

    それにしても主人公の社交性には羨ましい限り。あんな社交性があったら人生どこ行っても楽しそう。

  • 女として読めてよかったと感じる作品。

    今まで女性が描く女性らしい作品って苦手で、村山由佳も避けていた。けれどご縁で読んでみたら、どんどん引き込まれていく。
    うまく言葉に出来ないけれど、「開放的」な女性が美しいと感じた。

  • 村山由佳さんの作品の中でも好きな部類でした。
    (タヒチではないけど)海外リゾートでの一人旅のお供として読んだので、こんな素敵なホテルで素敵な過ごし方ができれば良いんだけど、と思いつつ、非日常を楽しみました。タヒチにもいつか行ってみたいです。
    才能があって皆に好かれて強い女性、好きです。

  • 読むの何回目?ってぐらい好きな本です。

    人を好きになった時、ただ、好きという気持ちだけでは進めずに頭で色々考えてブレーキをかけてしまうけれど、この本を読むと好きなら好きのままいればいいのかな、と思わされます。
    ジョジョが言う、「逢いたければ逢えばいいし、抱かれたければ抱かれればいいじゃない」というセリフがシンプルで、人を好きになるってこういうことなのかなーと思います。
    これだけシンプルな気持ちで真っ直ぐに好きな人に向かっていけたら、とは思うもののなかなか難しいです。

  • 468ページ読み切ったー!
    続きが気になりすぎてどんどん読み進められた本はこれがはじめてかも
    タヒチにいってジョジョとクリスに会いたい
    バリバリ仕事するのもいいと思ったしこんな熱い恋愛をしたいし熱い恋愛をされたいとも思った

  • 私、これ好き。読み始めてすぐに思った。

    主人公の思いが手に取るようにわかる。
    どんどん次が読みたくなって、自分事のように読めた小説は久しぶり。
    この本と出会えて良かったな
    海も好き。描写がわくわくする。夏に読んでよかった。海に行きたくてそわそわしちゃうもの。

    タヒチの女、いいじゃない
    太陽に当たるっていいじゃない
    自立した女っていいじゃない
    愛に生きるっていいじゃない

    肯定されてるような、発破をかけられてるような、応援されてるようなそんな感覚になったな

    来年の夏が楽しみ。

  • 出てくる登場人物がみんな生き生きと描かれていて、それにタヒチの素晴らしい情景描写が相まって非日常を味わうことのできる本だった。

    ある意味ベタな話の展開ではあるけれど、所々にドキッとするような深い真理を入れ込んでくるので本当に上手い。つい引き込まれてしまう。それでいてとても読みやすく、読者ウケするような描写もきちんとありながら深い余韻も残すあたり、さすが村山由佳という感じ。

    こんな風に生きれたらなぁと思える1冊でした。

  • 個人的にはかなり気に入った。現実と若干かけ離れてる感はあるものの、行ったことのないタヒチの情景を思い浮かべながら、時に自分が主人公になった気分になったり、刺激を求める自分にはうらやましく感じたり。物語に入り込んで楽しめた。

  • タヒチに行きたくなった〜!
    マナは魅力的でモテるんだろうなぁ

  • ✳︎…物事にはすべて、流れというものがあってな。うまくいかないなら無理にそれに逆らったって、絶対に結果は出ない。そういう時はあえて一歩引いて、仕切り直して、自分の乗っかる流れそのものが変わるのを待ってやることが大事なんだ。(by高橋社長)

    ✳︎…何を迷ってるの?逢いたければ逢えばいいし、抱かれたければ抱かれればいいじゃない。(byジョジョ)

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    タヒチ、ボラボラ島。
    文章を読んだだけなのに、頭の中にエメラルドの綺麗な海、強い日差し、タヒチで暮らす人たちの顔が頭に浮かんでくるのは、村山さんの繊細な表現力によるものなのか。

    自分が決めたことで誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれないけれど、どうしようも抗えない運命や出会い、最終的にそれを受け入れ、一歩踏み出すことを決めた真奈は、肉眼で見たらきっとタヒチの日差しにも負けないぐらい綺麗なんだろうなーと思った。

    一回きりの人生。世界中旅行してみたいなぁ…

  • 未熟だがまっすぐな年下彼氏との婚約に満足していたはずの真奈が偶然再会したのは、社会不適合だが危険なほど官能的な元カレだった-。楽園の島タヒチで真奈が選んだ愛とは

  • 自分に正直に生きること、自分に合う人生を歩むことの素晴らしさを改めて感じました。仕事が難しければ、自給自足する道もある。どこからでもやり直せると思いました。

  • その時その瞬間、好きだという気持ちを素直に表現。何だか羨ましい。私は真奈のこと、嫌いではないなと感じた。

  • 旅行に行きたい…。きちんとした仕事を持っているの羨ましいわほんと。


    弱音や気遣いや遠慮を、あえて彼の目から隠しているのはこちらのほうなのだ。見抜けないからと相手を責めるのは酷というものだろう。

    あの男を思い浮かべると、心臓が、酢の杯に放りこまれた真珠のように溶けてしまう。

    背中を撫でる手があまりに優しく、せつない。けれどこの腕は、自分のものではないのだ。

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著者プロフィール

村山由佳
1964年東京都生まれ。立教大学卒業。93年『天使の卵——エンジェルス・エッグ』で「小説すばる新人賞」を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で「直木賞」を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』では、「中央公論文芸賞」「島清恋愛文学賞」「柴田錬三郎賞」をトリプル受賞を果たす。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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