女のいない男たち (文春文庫 む 5-14)

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感想 : 332
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907082

感想・レビュー・書評

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  • 本と出会うための本屋「文喫」映画「ドライブ・マイ・カー」コラボ展示「ある映画のための補助線」8月13日より開催 濱口竜介監督出演のトークセッションも | 日本出版販売株式会社のプレスリリース
    https://www.dreamnews.jp/press/0000241805/

    『ドライブ・マイ・カー』公開記念!今チェックしたい村上春樹原作の映画BEST7|カルチャー|ELLE [エル デジタル]
    https://www.elle.com/jp/culture/movie-tv/g37264719/harukimurakami-movie-select7-210812/

    村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」映画化、西島秀俊が主演&“喪失と希望”の物語 - ファッションプレス
    https://www.fashion-press.net/news/66277

    映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト
    https://dmc.bitters.co.jp/

    「女のいない男たち」書評 祟りのように拡散、喪失の物語|好書好日
    https://book.asahi.com/article/11615363

    文春文庫『女のいない男たち』村上春樹 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167907082

  • すごく久々に読んだ村上春樹の作品。どうしても女性目線で読んでしまっていた。
    人は、自分と同じものを持っている人に惹かれるのか、自分にはないものを持っている人に惹かれるのか。
    設定はともかく、シェエラザードがいちばん好き。
    「人生って妙なものよね。あるときにはとんでもなく輝かしく絶対的に思えたものが、それを得るためには一切を捨ててもいいとまで思えたものが、しばらく時間が経つと、あるいは少し角度を変えて眺めると、驚くほど色褪せて見えることがある。私の目はいったい何を見ていたんだろうと、わけがわからなくなってしまう」
    やっていることは支離滅裂だけど、同じ空気が欲しい気持ちと自分の存在を「密かに」残しておきたいという気持ちは少し分かる気がする。それで一時は満たされるけれど、あっという間に物足りなくなり、だんだんと欲深くなる。勝手だなぁ。

  • 久しぶりに読んだ。
    村上春樹は長編の方が有名だと思うんだけど、独特の言い回しと比喩、そしてずっとセックスがどうとかの話をしているイメージが多いから(実際にしているのだけど)敬遠する人も多いと思うんだけど、これは割と読みやすいと思う。

    「木野」は私の好きな村上春樹と言う感じ満載で、とても良かった。

    あとは「独立器官」が好きだ、読んでいてとても切ない。
    「好きになりすぎると気持ちが切なくなって、つらくてたまらない、その負担に心が耐えられそうにない」だとか「全てを取り去ったあとに残る自分は何者だろう」とか、心に刺さる言葉がたくさん出てくる。

    私も一度でいいから、理不尽な力に振り回されるような、そんな恋がしたかった。

  • 面白かった。
    とくに「木野」は一流の現代版怪談だと思う。
    それぞれ結末は読者が想像するのだが、そんな結果もいらないと思うほど満足を得られた。さすが大先輩の村上春樹だ。
     ふと気がついたのだが、初期の春樹作品には解説があったと思うが、世界的作家になってからの作品には解説がないように思う。ノーベル賞候補作家には解説などおこがましくて誰も書けないのかなぁ。

  • 女のいない男たち
    一人一人異なるなんらかの理由で女性に去られてしまった男たちを描いたリアリズム短編集。浮気というよりは人妻と独身男性の不倫多め。感情を大きく揺さぶる喪失を描くには一番向いている構図なのだろう。

    ドライブマイカー
    家福の立場から見れば妻の不倫相手であった高槻に対してその凡庸さを認めて、幾ばくか見下す気持ちもあっただろう。だからこそ、妻がなぜこんな平凡な相手を選んだのかという疑問が家福を切り裂く。高槻が中々の人物だとしてもその非凡さゆえに家福は劣等感を感じるはずだ。なによりも彼にとって辛いのは今となっては妻にそのことを問いただせないことだろう。家福は深く妻を愛していたならば「致命的な盲点」を解消するために妻の内面にずかずか入り込んでもよかったのではないかと思う。
    この短編を原作とした同名の映画が上映中なので見にいくのが楽しみ。

    イエスタデイ
    フラニーとズーイの関西弁訳なんて出たら買うに決まってる。ていうか村上春樹は関西弁訳を出すべき笑。

    独立器官
    最初タイトルだけで想像した時、本当に下世話な想像だがダメだとわかっているのに欲の思うままに道ならぬ恋に走る男の話、いわば独立器官たる男性器に支配された男の話かと思った。物語の冒頭、その想像は間違っていたかと思いきや、、最後まで読むとあながち間違っていなかったかもしれない。

    シェエラザード
    ピロートークで話す内容が面白すぎて、また会いたくなる主婦の話。ヤツメウナギになったつもりで石に吸い付き、水草に隠れて、ゆらゆらとしながら読み進めた。かなり好き。

    木野
    根津美術館の裏に小粋なバー「木野」を開いた男の話。暴漢を10分足らずで始末する寡黙な常連客のあまりまではピーターキャット時代の村上春樹の実話かと思いきや、、、。
    ハリーポッターの分霊箱のモチーフが蛇にまつわる神話で既に存在していたことを初めて知った。蛇は人を導く役割を果たしている。両義的に。「誰にとっても居心地のいい店」という言葉も両義的に捉えれば木野の心の空白を埋めようとして、善きもの(猫やなじみの客)も悪しきもの(蛇)もやってくるということだろう。悲しみに対して、空虚な気持ちを抱き続けるのではなく、無加工の悲しみをそのまま心の空白に当ててあげる。悲しむべき時に悲しむのもとっても大切なことだ。

  • 6本のまさに女のいない男が登場する短編小説のオムニバス。いない理由はそれぞれ。
    彼の作品は男女がこじれる(ねじれる)関係にあることが多いと思うけどこれもまた然り。
    一番良かったのはイエスタデイ。プラトニックな関係が最後まで平行線で綴られていて読後感は爽快だった。
    また、ドライブマイカーと木野に関しては小説としては全く別物なのに話が展開する舞台が同じという、彼の羊シリーズや、ねじまきどりクロニクルと別の短編小説にでてくる渡部ノボルのように、別の作品がお互いにリンクする瞬間がたまらない。
    どの小説も会話がいつも独特で、特に男が女の発する言葉を反芻するあたりがぐっとくる。物静かな男たち

    私がついつい何度も村上春樹を読んでしまうのは、小説に出てくる食事、お酒、音楽にいつも惹き付けられるから。
    ずっと以前に読んだ小説だけど、駅前の本屋で平置きされていておやっと思って再読してみると、西島さん主演でドライブマイカーが映画化された模様。なるほど。

  • 村上春樹氏の『国境の南、太陽の西』が好きなのであるが、本作品のテイストも似ており個人的に好みであった。ある日忽然と何かを喪失する或いは何かが変容する、それに伴う環境的若しくは感情的変化、近しい言葉で表せばセンチメンタルや郷愁感であろうか。刹那でありながら哲学めいた示唆に富む言葉も多数。少し肌寒い、薄雲った天気の、僅かな日のしたで午後に適した小説である。

    短編6作が収録されおり何れも好みだが、特に『ドライブ・マイ・カー』『シェエラザード』『女のいない男たち』が面白かった。つまりは、半分。以上。

  • 読みやすいと思う、と勧められて読んだ初めての村上春樹。面白かったです。
    「木野」が一番好きです。情景が目に浮かびます。根津美術館裏手のバー、灰色の猫、雨、蛇…
    悲しくも不思議でちょっとホラーなそのバランスが絶妙でした。
    また、男たちにとって女がいる意味が最もよく分かったのは「シェエラザード」でした。閉ざされた世界とやつめうなぎ。これから主人公は毎晩川底にいる夢を見るのだろうなと思います。

  • 映画館には行けそうにないので、読むことにした。
    男だって、裏切られれば、傷つくんだぞって、そりゃそーだ。若い頃は、女性の描き方に、女性へのリスペクトを感じてたけど、自分が歳をとって、逆にバカにしてんのかな?この人。って感じるようになった。慇懃無礼っていうのかな?うまく表せないけども。書き下ろし、巻末の「女のいない男たち」はもう何を言ってるか分からない。書き下ろさなくてもよかったのでは?誰かのあとがきにしてくれてたら、「木野」で気分よく寝たのに。

  • 『ドライブ・マイ・カー』を観てから読んだ。

    溜まっていた、女性に対する感情や、本能的なものを、短編小説という形式でまとめて吐き出したような印象を受けた

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著者プロフィール

1949年 京都府生まれ。著述業。
『ねじまき鳥クロニクル』新潮社,1994。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』新潮社,1985。『羊をめぐる冒険』講談社,1982。『ノルウェイの森』講談社,1987。ほか海外での文学賞受賞も多く、2006(平成18)年フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞、2009年エルサレム賞、2011年カタルーニャ国際賞、2016年ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞を受賞。

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