本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167907587
作品紹介・あらすじ
迷い道の人生、絵本創作の原点……
『だるまちゃんとてんぐちゃん』など、数多の人気絵本を世に送り出してきたかこさとし。19歳で敗戦を迎え、態度を変えた大人に失望した著者は、「子どもたちのために役に立ちたい」と、セツルメント活動に励むようになる。そこでは、絵本創作の原点となる子どもたちとの出会いがあった――。
国民的人気絵本作家が、自身の人生について初めて語った記念すべき自叙伝。
サラリーマンとの二足のわらじ生活、自身の子育て、震災と原発事故を経て思うことなど、
秘話が盛りだくさん! 絵本に込めた願い、尊敬してやまない子どもたち、「生きる」とはどういうことか……柔らかい口調そのままの文体で読みやすく、深い含蓄のある言葉に励まされる内容です。
『ぐりとぐら』で知られる中川李枝子さんが、かこさんとの知られざる邂逅について綴った文庫解説も必読!
90歳の絵本作家が全ての親子へ贈る、希望の未来のメッセージです。
みんなの感想まとめ
人生の迷いや出会いを通じて、子どもたちへの深い愛情と未来への希望を語るこの自叙伝は、著者の絵本作家としての原点を探る貴重な作品です。優しく微笑む表紙の「だるまちゃん」は、著者が育んできた子どもたちへの...
感想・レビュー・書評
-
優しく微笑むだるまちゃんの表紙にヤラれ、購入。先生の絵本で育ちました。ありがとうございました、合掌。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生まれ育った武生の町で触れたゆったりとした自然と、子供の頃の想い出。
家族と一緒に東京に移り住んでからのこと。
大学生の頃に敗戦を体験し、今まで信じていた大人たちが信じられなくなる。
信じられるのは、これからの日本を担っていく子供たちだけだと思ったそうです。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」や、数多くの科学絵本を世に送り出した加古さんが、どのようにして絵本作家への道をたどったのか、この本を読んで、加古さんの子供たちへの強い思いに胸を打たれました。
私たちが大人であるということ。子供たちに次の世代の橋渡しをしなければいけないということ。
私たち自身もこれから考え直さなければいけないことが沢山あるように思います。 -
絵本作家さんのかこさとしさん。
絵本の対象にしている「子ども」に何かを教えようというのではなく、「子ども」たちはひとりひとりちゃんと自分で考える力をきちんと持っているので、そこから逆に学ぶことも多くちゃんと向き合うことを大切されている。
原発や貧困、飢餓、差別、環境破壊、など社会の持つ未完、劣悪の状態に接し、紛争や戦争が止むことのない社会を憂う。残念ながら四年前に亡くなられたが、次の時代の「子ども」たちに残すべきものは何か、熱くあつく語っておられますが、その一時代前の大人の端くれとしたら、耳の痛いハナシばかりでおます。
すべての親子に贈る、希望のメッセージとあります。 -
絵本作家かこさとしさんの人生を振り返り、最後はこれからを生きる子どもたちへのメッセージで締めくくられるエッセイ(インタビューをまとめたもの)。
終戦の時かこさんは19歳で、大人に騙されたという思い、軍人を目指していた自分を恥じる思い、戦死していった学友への思いから、人生の目的を一時見失い迷走する。その後、変幻多様な子どもとの出会いを経て、せめて子どもたちが自分のような後悔をしない人生を送るように役に立ちたいという人生のミッションを確立していく。
現場に足を運び続けることにこだわり、会社員を務めながら、子どもへの奉仕活動を続け、やがてそれが会社員と絵本作家との二足のわらじに発展していく様子は、今でいうところの「パーパス」に満ちていて頭が下がる思い。(構ってもらえない家族は、寂しかったかもしれないけれど…)
子どもへの信頼に満ちた語り口は、大人が「知っている教訓や徳目を押しつけ」ることは「戦時中の教育と何も変わらない」と喝破し、子どもが子どもなりに持っている生きる力・考える力を尊重しようとする姿勢に貫かれている。
段々戦争の時代のことを直接的に知る世代が少なくなってきている現代において、若い世代が読んで刺激になる本だと思った。読み継がれていってほしい。
次の絵本まつりはかこさんの作品巡りにしようかな。 -
絵本作家かこさとしさんの自叙伝。
飄々とした口調で語られる、壮絶な覚悟に心臓がえぐられるようだった。
読み終えても、ずっと胸の奥で響いている。
ちょうど今、娘がかこさんの絵本に夢中で毎日読んでいるところ。
指をさして名前を読んだり、これ食べたいと言って笑っている声が、かこさんに届いていたらいいなと思う。 -
本屋にてしばらく前に購入、昨日読み終えた。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」の作者のかこさとしさんの自伝。自伝というかインタビューを起こしたものか。
「だるまちゃん〜」は子供の頃に大好きだった絵本。
かこさんの子供に対峙する時の真剣さがあの絵本の原点にはあるのだなぁ、と思い知らされる。
けっして思いつきだけでできた絵本ではないのだ。
表紙のだるまちゃんも可愛い。 -
絵本作家かこさとしさんの自伝のような本。軍人を目指したが叶わず、終戦とともに失望したかこさんは、同じ失敗を子供達が繰り返さないように、川崎のセツルメントで活動を始める。子供たちと触れ合う中で、多くのことを子供たちから教わる…。
会社員として仕事には全く手を抜かず、絵本作りにも本気で取り組むキャパシティの大きさ、決意の強さに感銘を受ける。 -
レコードのジャケ買いは聞いたことがありますが小説のジャケ買いは初めてしました。子供の頃大好きだっただるまちゃんとてんぐちゃん!好きだった人はジャケ買いすると思います(笑)大好きだったどろぼう学校もかこさとしさんが書かれてたとは知りませんでした。子供の目線とは子供の輪に実際にはいって遊んで仲間になることから創りだされるものなんだなぁと感服しました。だるまちゃんのお願いをかなえてくれるだるまどんと不肖の父の重ね合わせは心にしみます。
-
かこさんの経験に基づいたいいフレーズがたくさんあった。子どもとは何たるか、教育とは何たるか。その一部を
「子どもというのは、そんなふうにふとしたきっかけで、自分の居場所やしたいことを見つけていくものです。」
「子どもという生き物は、それぞれに自分でも気づかない鉱脈を秘めているのです。それに気づかせてやれば、そこから一気に花開いていく力を持っているものです。」
「間違えない人間なんていないのだから、そこで腐らず、諦めずに、自分でどう考え、乗り越えたかが大切で、そこにこそ生きていく値打ちがあるというものです。」
「自分の人格や培ってきた経験や思考を精一杯さらけ出してこそ、子どもも応じてくれるわけです。」
「同じように見えても、少しずつ違うというのが肝心で「多様である」というのは、この社会の特徴でもあるからです。」 -
-
かとさとし先生の絵本にはもちろんお世話になっていたし、だるまちゃんも大好きだったけど、こどもの頃は作者という概念もなかった。長じてから、あれもこれも同じ人が描いていたのかとやっと気づかれるのが絵本作家というものだろう。
大人になったあとも、絵本作家の大御所くらいにしか認識していなかったし、特別ファンというわけでもなかったが、表紙のだるまちゃんが懐かしくて手にとった。初めて訪れた駅でたまたま立ち寄った小さな本屋の品ぞろえが気に入って、応援したい気持ちもあって購入した。
かこさとしは、終戦を19歳で迎える。軍国主義から手のひらを返したように態度を変えた大人に絶望し、未来を子どもたちにみた。東大を出て、会社員として働きながら、セツルメント活動、絵本や劇の創作、研究や論文執筆(博士号取得)に取組んでいたという。こんな人だとは全く知らなかった、専業の絵本作家だと思っていたし、科学的な絵本も手掛けているのはなんとなく知っていたけど、依頼を受けて何でも描いていたのだろうくらいに思っていた。
本書ではどんな意志をもって、仕事に子どもに人生に向き合っていたかが本人の言葉で語られている。セツルメント活動への情熱、子どもの文化や人格に対する敬意が印象的だった。また、自身の家族のことはほぼ放っておいたらしく、家庭人としては落第だったと素直に吐露されている。ご家族以外は知る由もないが、昭和の男性の働き方や家庭との関わりを考えると、それを自伝に書けるのが正直なお人柄を語っていると思うが、そもそも「こどもは自分で遊ぶものだ」「自分にはやらねばならぬことがあるのだから、たとえ暇があっても遊ばない」という主義だったそう。
最近の子どもを見ると、学校や学童保育、習い事で常に大人に管理されると感じる。少子化や生活時間の違いのせいかもしれないけど、街をぶらぶら歩いている子どもとか自転車で群れをなしている子どもを全然見かけない。私が子どもの頃は学校が終わったら友だちと公園で遊んで、チャイムが鳴れば家に帰って親の帰宅を待っていた。かぎっ子だって珍しくなくて、寂しいと思ったことすらなかった。心細く感じることもあったけど、そういう子どもの心理をあらわした児童文学もたくさんあった気がする。大人なのに、子どものそういう気持ちを描ける作家さんたちは本当にすごいと思うし、時代が変わってもちゃんと子どもに支持されていて感慨深い。 -
すごく良かった。
絵本作家のかこさとしさんのエッセイなんだけど、ですます調で書かれていて堅苦しくなく、人柄もでてとても優しい文体。
一章と二章のかこさんの少年時代や青年時代の話が面白かった。
子供を語る大人って、子供を神聖視してるというか、純粋無垢な存在だと言う人が多くて私はいつも違和感を感じてたんだけど、かこさん曰く「『子どもっていうのは、純粋無垢の天使だ』なんて言い出す方がいると、だから、もうゾッとしちゃうんですね。」と。めちゃくちゃ頷いてしまった!
子供って結構残酷だし、嘘つきでずるい。
でもそう言う悪いことをして失敗して自分で考えて善悪を分かっていくんだと。
かこさんは本当に子どもが好きなんだな。
なのに自分の子どもとは全然遊んでやらなかったらしく、そこは残念だったな。笑
今度久しぶりにかこさんの絵本読んでみよう。からすのパン屋さん懐かしいな。
このエッセイはずっと手元に置いて置きたい本になった。 -
数多くの絵本を描いたかこさんが、その半生を幼少時からつぶさに振り返る。里山を駆け回り、戦争に突き進む大人社会を映して遊び、しかし子供ながらにその暗さを感じてもいた。
19歳で敗戦を迎え、きびしい時代を生き抜いてセツルメントにたどり着くかこさんの、強い意思や色々なことについて"自分の頭で考える"気性が、文中にぎゅっと詰まっている。
"物尽くし"の手法について、「自分が世の中の中心だとはとても思えない」、でも「端っこも世界なんだ、そう言いたいんだと思います」と書いているのが、たくさんの子供たちと接してきたかこさんらしい答えだなと思う。
ペンネームの由来にもインク代の節約という戦時の影があるが、戦争そのものについての絵本を描いておられたら、どんなものになったのだろうか。 -
戦争を経験した方の言葉は重い。涙ながらに読了。強く生きていかねばと思った。
-
「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「からすのパンやさん」は、本当に何度も何度も読んだ絵本。
優しく、温かくワクワクする絵本はどうして生まれたのか。
かこさとし先生の覚悟と生き方を少し覗かせてもらいました。
自分で考えて選択すること。大事にしていきたい。 -
生い立ちや戦前戦後の中で生き抜くストーリーに惹きつけられる。こういう人から生み出されたんだ。だるまちゃんやからすちゃん
-
子供の頃から大好きでお世話になっているかこさとしさん
御自身の子供の頃のお話から、子どもに対する接し方までどうして絵本作家になったのか、子どもとどう付き合うべきか、かこさんの思いや考えがたくさん詰まってた
子供の頃は何の気なしに読んでいたけどあそこまで深く考えて絵本を作られていたとは
私も子供心を忘れずに子育てしていきたい -
かこさんの絵本が大好きで、展覧会でこの本の一節が紹介されていたことがきっかけで本書を手に取りました。
かこさんの幼少時代から絵本作りに至るまでの経緯等、かこさんの人間性に触れられた気がして温かい気持ちになりました。 -
かこさんのバックボーン、創作秘話などがわかる。
子どもと接する活動から多くを学び、創作にそれが活きていることがわかりました。
子どもを決して侮らずに接しています。
著者プロフィール
かこさとしの作品
本棚登録 :
感想 :
