鬼平犯科帳 決定版 (3) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2016年12月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167907655

作品紹介・あらすじ

池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、
映像化、ドラマ化。
「鬼、新時代。」が始まります!


第三巻収録作品は、「麻布ねずみ坂」「盗法秘伝」「艶婦の毒」「兇剣」「駿州・宇津谷峠」「むかしの男」。

巻末の「あとがきに代えて」は、池波正太郎自身による解説・長谷川平蔵。
必読の佳品です。

感想・レビュー・書評

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  • 鬼平シリーズ第三作。

    今回は火盗改方を解任となった平蔵が、父の墓参のために京へ行くの巻。
    とはいえ、のんびりした旅になることはなく、行く先々で悪党に出会い、事件に遭遇し、時に命を狙われ危険な目に遭いながらも見事解決していく。

    このシリーズでは平蔵は度々火盗改方を解任されているが、平蔵の失敗があったわけではなく、時には政治的思惑があったり、今回のように大きな事件がなく休暇代わりの解任というのもある。

    先に書いたようにこの休暇を利用して、京にある父の墓参りに行くことにした平蔵がお供に選んだのは前回登場回数が多かった木村忠吾。
    危なっかしい忠吾だが、なんだかんだで平蔵は気に入っているようだ。
    だがせっかく平蔵にアピールする機会だというのに、忠吾はまたもや女性に現を抜かす。
    しかもその女がなんと盗賊の一味で、平蔵若かりし頃にかかわり合いがあって…。

    ここまで来ると、忠吾がどこまでだらしないのか、お間抜け振りを見せてくれるのか、期待すら感じて来た。
    何しろ平蔵に釘を刺されても刺されてもフラフラと女の元へ向かって行くのだ。もうそういうモノだと諦めるしかない。
    だが最後の最後で踏みとどまり、同心としての役目も何とか果たすのだから、悪運が良いというか、何と言うか。
    それに今回の旅でかなり痛い目に遭ったので、少しは目が覚めたようだが、それもいつまで続くのか、それともこの旅を機に覚醒してくれるのか。

    今作で印象的だったのは岸井左馬之助との友情。左馬之助の幼馴染が悪党として現れ、心配のあまりに追いかける左馬之助の影で、平蔵は忠吾と共に幼馴染が起こした事件と向き合う。
    平蔵に心配を掛けまいと幼馴染のことを打ち明けない左馬之助と、左馬之助を傷付けまいと何も言わない平蔵。
    二人の互いを思う気持ちが良い。

    もう一つは平蔵の妻・久栄。
    ドラマではキレイで平蔵を支えるよき妻という印象的しかないが、意外に肝が座りかつ冷静な判断が出来る、さすが火盗改方の妻という一面を見せてくれる。
    『女は、男しだいにございます』
    という通り、久栄は平蔵と出会い共に生きるうちにこのような新たな一面を身につけたのだろうが、平蔵もまた久栄がいるから心置きなくお役目に邁進出来るのではないか。
    こうして見ると、やはりお似合いの夫婦だ。

  • ▼「鬼平犯科帳3」池波正太郎、文春文庫。初出は1967−1989、月刊誌「オール讀物」連載。江戸時代に実在した「火付盗賊改・長谷川平蔵」を主人公として、だけど当然ほぼほぼ完全なるフィクションで、平蔵とその仲間、そして捕物相手になる盗賊たちを描いた連作短編警察小説であり、戦後を代表する捕物帳小説。このシリーズは文春文庫で全24巻なんですが、数年前に僕は電子書籍で「全巻セット合本版」を買ってしまっています(確かその時、割引キャンペーンをしていたから)。最近、突然自分的な鬼平ブームが来てしまいました(まあそう言うのは必然で訪れることはあまりないでしょうが)。

    ▼電子書籍でまとめ買いしたのはこの手のものは必ず(自分が好きなものであれば)再読するからです。再読を楽しむ前提だと、電子便利ですから・・・。そしてどうして再読するかというと、こういう「話の運び」自体に味があるエンタメ小説、それもミステリ系って、すぐに中身を忘れます。いや、忘れないと言う人もいるかも知れませんが僕は忘れます。だからしばらく、下手をすると1年もすればまた楽しめてしまう。

    ▼なので、もうこれも読み終えてしばし経ったのでだいぶ忘れてしまいましたが・・・。
    ・麻布ねずみ坂
    ・盗法秘伝
    ・艶婦の毒
    ・凶剣
    ・駿州・宇津谷峠
    ・むかしの男
    の6篇。この巻の中身は、【盗法秘伝】から【駿州・宇津谷峠】までが平蔵、江戸を離れています。一時的に盗賊改を休み、父の墓のある京都へ旅をした。その道中と上方でのお話。
     どれも面白かった記憶が。【凶剣】あたりは単純なサスペンスとしてもドキドキで(助けが現れるあたりは、おおっとそうくるのかよ、と思ったけれど)、【むかしの男】は妻・久栄の過去話であり人情噺。人情噺的な鬼平エピソードの特色は、人間の業の深さを描くんだけど、描き方はそんなにくどくない。だから読者は彼岸のものとして安心して楽しめる。読者自身は鬼平と同じ側に気持ちの陣地は作っていますから。そして解決には強引な救いを載せずに、ものすごいトリックやどんでん返しで彩らずに、悲劇的な地獄落ちも多数。それでも陰惨にならないのは、そういった悲劇が全てアウトローの側として描かれるし、どれだけ小説がアウトローに寄り添っても最後は主人公力学で平蔵の側に戻るからですね。
     この辺りの構造はメグレ警視も新宿鮫もフロスト警部もフィリップ・マーロウも全部同じで、元を辿ればシャーロック・ホームズもそういう世界構造になっていますね。
     

     あと【盗法秘伝】は、志ん朝ファンとしては、嬉しい一編。落語家古今亭志ん朝さんは1969−1972に、現テレビ朝日系列で放送された「鬼平犯科帳」でレギュラー同心・木村忠吾を演じました(このシリーズは主演が八代目の松本幸四郎さんでした。それはつまり、「松たか子の父」である九代目幸四郎の父であり、1989−2005期間にフジ系の「鬼平犯科帳」で主演を担った二代目中村吉右衛門の父でもあります)。
     その志ん朝さんが「鬼平犯科帳」朗読の録音を数篇残しており、【盗法秘伝】はその一つ。

  • 池波正太郎の連作時代小説『決定版 鬼平犯科帳〈3〉』を読みました。
    池波正太郎の作品は先日読んだ『新装版 鬼平犯科帳〈2〉』以来ですね。

    -----story-------------
    2024年、「鬼平犯科帳」続々映像化! 不朽のロングセラー、新時代はじまる――

    池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、映像化、ドラマ化。
    「鬼、新時代。」が始まります!

    第三巻収録作品は、「麻布ねずみ坂」「盗法秘伝」「艶婦の毒」「兇剣」「駿州・宇津谷峠」「むかしの男」。
    巻末の「あとがきに代えて」は、池波正太郎自身による解説・長谷川平蔵。
    必読の佳品です。
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    文藝春秋が発行する月刊娯楽小説誌『オール讀物』に1969年(昭和44年)4月号から1969年(昭和44年)9月号に連載された作品6篇を収録して1975年(昭和50年)に刊行された作品……実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳、鬼平犯科帳シリーズの第3作です。

     ■麻布ねずみ坂
     ■盗法秘伝
     ■艶婦の毒
     ■兇剣
     ■駿州・宇津谷峠
     ■むかしの男
     ■あとがきに代えて―池波正太郎

    “鬼平”と江戸の悪人たちから恐れられる幕府火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵が、ときにはユーモアをまじえ、ときには鋭い勘を働かせて、兇悪な盗賊を相手に大奮闘をつづける……その颯爽たる立ち回りが大評判の人気シリーズ第3巻は、珍しくも平蔵が、うさ忠こと木村忠吾を供に京都・奈良へ長旅をしたり、平蔵の妻・久栄が活躍する、動きのある傑作揃い、、、

    「麻布ねずみ坂」「盗法秘伝」「艶婦の毒」「兇剣」「駿州・宇津谷峠」「むかしの男」の6篇を収録している。

    テレビドラマでもお馴染みの鬼平犯科帳シリーズ……原作となる小説も面白いです! 本作品は、火付盗賊改方長官の役職を外れた平蔵が木村忠吾を伴って、若い頃を過ごした京へ旅に出る道中や京での出来事が描かれていることが特徴的ですね、、、

    平蔵が京への道中で出会った盗賊・伊砂(いすが)の善八に気に入られ、盗みの極意や盗賊たちの掟、組織の内部事情が詳細に記された『盗法秘伝』を伝授され、盗賊と一時的に手を組むというユニークな展開が、物語の面白さを引き立てている『盗法秘伝』、

    若い頃、平蔵は女盗賊・お豊と関係を持ったことがあったが、歳月を経て、忠吾が夢中になっている女としてお豊(おたか)と再会……平蔵が過去の因縁と職務の間で揺れ動きながら苦悩するところや、忠吾のコミカルな活躍が物語にアクセントを加えている『艶婦の毒』、

    平蔵の妻・久栄のもとに、若い頃に想いを寄せていた男・近藤勘四郎が盗賊となって現れる……平蔵の活躍ではなく、久栄の強さと賢さ、いざという時に見せる芯の強さが描かれる異色作『むかしの男』、

    が印象的だったかな……連作短篇のカタチを取っており、1篇ずつでも愉しめるのですが、それぞれの短篇が繋がって大長篇としても読める構成なので、順番に読み進めると大河ドラマ的な愉しみがありますね。

    第4作以降も順次、読んでいこうと思います。

  • 主要人物の掘り下げが目立った巻。
    休暇旅行中の事件簿という前二巻とは違った形式でコミカルな話も多かった。

  • 鬼平と左馬之助の友情がアツい〜

  • 第三巻

    「麻布ねずみ坂」
     「土蜘蛛の万次郎」の指圧師 宗仙 が鬼平の指圧をしている。
     山田市太郎、宗仙宅から浪人風の男「石島」が出てきて粂八へ後を頼む。
     羽沢嘉兵衛と繋がっている石島は、白子の菊右衛門の一派。お八重は菊右衛門の妾。
     宗仙六二、お八重二六、七歳の情事がバレて五百両で買えと菊右衛門に迫られ、金を貯める。
     が。貯めた金は本人には渡らず横流しされて、お八重は殺されてしまう。

     
    「盗法秘伝」
     平蔵、京都へ。忠五をお供に。左馬助までもが追っかけで行くと。
     道中奉公人の男女を助けるが、引き渡す。
     浪人風の善八と行動を共にする。
     善八は盗人。犯罪を未然に防ぎ、善八は足を洗う約束をする。

    「艶婦の毒」
     京都での道中は続く。忠五、女好きは相変わらず。
     忠五のそばの女「お豊」と良く似た女。
     お豊と呼ばれた女は盗人で、裏に大きな組織。
     その組織ごと潰した平蔵は、浦部彦太郎に手柄を寄越した。
     

    「兇剣」
     鬼の平蔵が京にいると、浦部与力が公表したために広がった。
     道すがら「およね」を拾った。一緒に奈良見物に。
     浦部与力の娘妙、忠五の嫁に…。
     およねを奉公先で手籠めにした白狐の谷松。
     眠っているところ、必死に出口を求めて逃げ出したおよねは、無事に脱出した先が奉公先でない事に気づいた。
     小屋に近づき覗き見ると稲垣同心が絞め殺される現場。
     奉公先の旦那、高津の玄丹や、猫島の伝五郎等。
     大河内と浪人数名が平蔵の命を狙う。
     応酬する平蔵と浦部。
     浦部を馬で逃がし一人応酬する平蔵。負傷する。
     現れる左馬助。大河内の体には小刀が刺さってる。
     一味の一人鯨の源吉を狗に。玄丹は密貿易までしていた。
     およねは庄屋に大切にされる事に。
     

    「駿州・宇津谷峠」
     今日から江戸へ。左馬助が途中で別れ秋葉山へ向かう。
     宿で居合わせた男は左馬助の幼馴染。昔の命の恩人。
     鎌太郎は左馬助を嫌がり、そそくさと宿を後に。
     平蔵と忠吾はのんびりと帰路に付く。
     途中忠吾が鎌之助と女の声に気付き、そっと聞く。
     盗人宿の絵図面を手に入れ女を殺めて去る。平蔵へ報告。
     宿に付き忠吾とすれ違う鎌太郎は、直ぐに立つと言う。
     平蔵は後を付ける。
     鎌太郎は盗人宿に付くと、斬り殺されてしまう。
     その直後、平蔵と忠吾は峰打ちにして倒す。
     翌朝、平蔵の知らせを受けて処理する役人。
     左馬助と合流。

     
    「むかしの男」
     久栄の元に一通の手紙。宛名は勘。久栄の昔の男。
     呼び出されて、音羽町の茶屋へ一人赴く。
     久栄の跡を付いて来た家の者鶴蔵は、一人勘四郎の後を追う。
     家では久栄が斬り付けられたと、大騒動。
     その間に養女お順の姿がない。
     庚申塚近くの家に入るのを見届けて帰って来た鶴蔵。
     佐嶋と部下一名、同心四名が鶴像を伴って庚申塚の家へ。
     火を放って出てきた者から峰打ち、体当たりで捕まえる。全て出払ったら、火を消す。
     お順は中で気を失っていたが、無事救い出せた。
     平蔵が帰って来るまで土蔵に押し込められていた勘四郎達。
     それぞれが罪を犯しているので、勘四郎は貼り付けに。
     一芝居売った婆は島流し。義息、霧の七郎は逃げた。


    巻末の「あとがきに代えて」は、池波正太郎自身による解説・長谷川平蔵。
     平蔵は、藤原秀郷の流れをくんでいるらしい。
     実在した人物で、幼い頃は妾腹の子として父の本妻に虐められた。
     若い頃は悪さをしていたが、長谷川を継ぐ時に改心。
     

    が収録されている。
    要らぬことは言わぬ、が、茶目っ気もある。
    こんな人、今ではちょっと、お目に掛かれない。

  • 剣客や梅安とは違う魅力がありますね

  • 主人公の鬼平こと長谷川平蔵が火盗改方を解任され、自由気ままに京へ部下の忠吾を連れ向かう中で起こる相変わらずの盗人たちとのやり取り。火盗改方を解任されたがやはり鬼平の周りにはその輩がかかわってくる。
    本来なら寿命であった鬼平が復活するのもこの時!?
    京都でのもろもろが終われば江戸に帰りまたしても火盗改方に再任されるのでシリーズの中では役職なしでの盗賊狩りとなる物語の詰め合わせ(^.^)

  •  行楽で行ったはずの京都でも事件発生。絶体絶命のピンチは、盟友岸井左馬之助が間一髪で救う。今回も人情味溢れる話の数々でした。
     「むかしの男」では、平蔵の久栄に対する愛情が、何とも粋に描かれる。

  • 1 2 3 4 5 -

  • 鬼平京都へ行く。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    火付盗賊改方とは、放火・盗賊犯を捕らえるための一種の特別警察。町奉行所にはない機動性を備え、果敢な探索、逮捕、処置を許されていた。平蔵の魅力全開の第三巻は、「麻布ねずみ坂」「盗法秘伝」「艶婦の毒」「兇剣」「駿州・宇津谷峠」「むかしの男」の六篇を収録。巻末の「あとがきに代えて」は、著者による長谷川平蔵解説である。

  • 火盗改長官を辞めて京都へ実父の墓参りを兼ねてののんびり旅行~のはずが、老盗賊に見込まれて弟子になりかけたり、事件に巻き込まれたり、友人の事件に巻き込まれたりと相変わらずの働きぶり。
    早死にしそうな生き様です。

  • 中村宗仙が主役?の「麻布ねずみ坂」には、麻布.飯倉片町が出てきます。

  •  池波正太郎 「鬼平犯科帳 3」、2017.1発行。6話が収録。今回は木村忠吾の出番多し。第2話「盗法秘伝」では、平蔵が大泥棒と共に行動、最後は粋なはからいを。第6話「むかしの男」では、平蔵の妻久栄のむかしの男への凛とした振る舞いが。

  • 長年に渡り休暇も取らず命がけで働き続けてきた平蔵やその部下達は、慰労の意味で、火付盗賊改方を解任となる。平蔵は、これを機会に以前父が京都町奉行のとき、2年間過ごしており、在任中に死亡した父の墓参りもあり、京都への旅に出かける。

  • 面白すぎるぞ

  • 鬼平さんはオジさん向けのお話なんだなぁ…と思うのは、毎回絶対にエロっぽいシーンがあることですね。
    濃くはないけどね。

    なんか、男性と女性の性に対する逼迫性というか、必要性というか、体だけでもOK的な感覚というか、そういうのって絶対的に違うっぽいな…と太郎姉ちゃん(♀)が言っていました。

  • 決定版・「鬼平」第三巻。火付盗賊改方と役職を一度解任された長谷川平蔵は亡き父の眠る京都へ出かけるが、そこで・・・・?

  • 男も女も、時に道に迷う。そんな時に救いになるのは、親子の絆、友の情け、そして男と女の愛。「盗法秘伝」「兇剣」「むかしの男」などを収録。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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