検察側の罪人 上 (文春文庫 し 60-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.61
  • (74)
  • (202)
  • (210)
  • (25)
  • (6)
本棚登録 : 2159
感想 : 123
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907846

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 雫井さんの作品を読むのは、火の粉に続いて2作目かな。

    少し前に、太田愛さんの書いた”幻夏”を読んでなぜ、冤罪が起こるのか?という流れを知ったが、これもそれと同じで検察側の人間が冤罪を作り出している。

    本来ならば、法の下において正しい手順で裁判を迎えなければいけない検察官の最上が、自分の個人的な感情(正義感?)とエゴで暴走していく姿は正直、気分が悪い。だからと言って、ここに出てくる弓岡や松倉が良いのか。と言われれば当然、そんなはずはない。彼らも罪をおかした罪人なのだから。

    読んでいて気持ちの良い小説ではないけれど、ページをめくる手が止められなくて上巻を一気に読んでしまった。下巻では、沖野と最上、そして松倉の関係性がどう変化していくのか先が気になるところである。

  • 沖野頑張れ!沖野頑張れぇーーー!!

  • 最上さんの決断、ドストエフスキーの罪と罰を読んでいるような気分になりました。

  • 映画は見ていない。ベテランのエリート検事が自分の正義の為に壊れていく様が描かれていてチョット怖い。下巻をすぐに読み始めよう。

  • 映画先行で小説を読み始めた。
    行き着く先は知っているが面白い。

  • 復讐に燃える検事がよもやの行動に

  • 面白かったです

  • 映画を見ずに初見で読んでいます。
    抜群に面白いです。
    少しずつ崩れていく検察の様子がちょうど良い。
    極端な話はなく、全部があり得る範囲で少しずつ動くところがいい。
    心情の描写もお見事。
    今年1番の面白いです。
    早速下巻を読みます。

  • 3.5の作品。ストーリーが映像化しやすいので、読みやすい。

  • 2020.07.12読了

  • 映画かされているのでキャストを想像しながら読んだ、、上巻は少し退屈な場面もあったけど警察、検察との関係や、裁判までの流れなどとても興味深く知ることが多かった。結末への期待が下巻へ続く。

  • 正義とは何か。裁きとは何か。

    法改正前は殺人事件にも時効があり、未解決のまま時効を迎える事件もあった。被害者の家族、友人知人の無念の想いは消えることはなく、その胸に傷を残す。

    時効が成立してしまえば犯人を見つけたとしても、法のもとで裁くことは出来ない。ならば....。

    キャリアのある最上検事が松倉への報復の為に壊れてゆく様に背筋が冷える。

  • 「正義とはなにか?」

    正義なんてエゴの塊だと同僚が言う、
    法のもとで自分の信じた道を突き進むそれが正しいと答える。



    複雑な検察・弁護という立場を分かりやすく説明しており、状況がわかりやすい。また様々な立場の登場人物が現れ、その立場においての見方が考えさせられる。

    今回、映画と本を読んだが、長い小説をよく読む人は本を苦手な人は映画でもいい。(映画も忠実に再現しておりわかりやすかった。)


    是非、同職業の方がに読んでほしい。あと分かってるよが口癖の人

  • 久しぶりに実用書と漫画以外の本を読んだ!

    (下)で感想書きます。
    でもおもしろそうな雰囲気パンパンです(*^^*)

  • 検察でのキャリア形成のケースなど、内部事情が細かく描かれている。最初は読みにくいか、途中から面白く成っていく。

  • 老夫婦殺人事件の容疑者に23年前の未解決事件の重要参考人が。重要参考人の松倉が未解決事件の関与を認めた後、最上検事は松倉を罰するため、自ら手を汚し工作を開始する。

  • なかなかの緊迫感で進んでいく。上巻の残り四分の一で急激な展開が。

  • 映画を見たので原作も、と購入。
    展開が分かっているからか、色々と回りくどいようにも感じてしまったが、本来正しい姿はこちらなのだろうと思った。
    下巻も早く読み終えたい。

  • 【作品紹介】
    蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。最上に心酔する若手検事の沖野は厳しい尋問で松倉を締め上げるが、最上の強引なやり方に疑問を抱くようになる。正義のあり方を根本から問う雫井ミステリー最高傑作!

    ※感想は下巻読了後に記載。

  • 2018年6月14日読了。最初はあまり波のない話なのかなーと読むペースも遅く進み具合も芳しくなかったですが、途中から急旋回!すごく面白くなってきました。これは下巻が楽しみで仕方ありません。

  • 下巻まで一気に読了。主人公は優秀なベテラン検事・最上と、若手検事・沖野。ある1つの事件に2人が関わることに。そこから物語は大きく動く。最上が傷を抱える過去の事件と、冤罪を主張する男。最上が大きな行動を移すところから更に急展開。正義を追い求める沖野を応援しながらも、最上の気持ちも痛いほど理解できる。終盤は悲しい結末が。希望もあるけど、でも、松倉に対しての憎悪は最後までスッキリしなかった。
    これは今年の夏は、拓哉とニノがW主演で映画が上映される。最上を引き受けた拓哉の覚悟を受け入れ、心して見たい。

  • 上巻はゆっくり進み、やや冗長。

  • 2017.10.09読了
    面白かった!私は雫井氏の波長とよく合ってる。
    読みやすい。楽しめる。

  • 雫井脩介の長編ミステリ、映画化原作の前半読了。
    普通のミステリと思い読み進めたのですが・・・314ページからの急展開に一気読み!圧巻の展開!!
    速攻「下巻」買いに走りました(^_^;)

  • どうなるんだろどうなるんだろとどんどん読み始められる!

  • 法の矛盾を感じながら、ドキドキ下巻へ…

  • 蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者は、時効事件の重要参考人・松倉だった。ベテラン検事・最上の執念が悪人を追い詰める。正義とは何かを問う問題作。
    法の場に感情を持ち込むことはできない。エリート検事である最上の行動は許されるべきものではないが、彼の気持ちを否定することはできない。法を犯した者に対して法で裁くことができない時、正義をどう貫くのか。

  • 待望の文庫化。
    なのに、あまり書店に並んでいないのは不思議です。。。

    読み応え十分!!
    下巻が気になります。

著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

雫井脩介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
池井戸 潤
雫井 脩介
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×