ホリデー・イン (文春文庫 さ 49-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167908249

作品紹介・あらすじ

「初めまして、お父さん」。 元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の登場で一変! 思いもよらず突然現れた息子と暮らすことになった大和は、宅配便会社「ハニー・ビー・エクスプレス」のドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続。宅配便会社の仲間や、ホストクラブ経営者のおかま・ジャスミン、ナンバーワンホストの雪夜らも巻き込んでの、大騒動を描いた『ワーキング・ホリデー』が刊行されたのは2007年。その後の大和と進の物語を書いた『ウィンター・ホリデー』が2012年、同年には『ワーキング・ホリデー』が映画化され、文庫も含め「ホリデー」は人気シリーズへと成長。 本書には親子の物語ではなく、彼らを取り巻く人々の物語、いわば「ホリデー」シリーズの外伝ともいえる6つの短編が収録。①「ジャスミンの部屋」 …… ジャスミンが拾った謎の中年男の正体は?②「大東の彼女」 …… お気楽フリーターの大東の家族には実は重い過去があった③「雪夜の朝」 …… 完璧すぎるホストの雪夜にだってムカつく相手はいるんだ!④「ナナの好きなくちびる」 …… お嬢さまナナがクラブ・ジャスミンにはまった理由⑤「前へ、進」 …… まだ見ぬ父を探し当てた小学生の進むの目の前には――⑥「ジャスミンの残像」 …… ヤンキーだった大和とジャスミンの出逢いの瞬間ハートウォーミングな6つの物語。作家生活15周年を記念した4社合同企画のチラシ「坂木司特別便〈ホリデーが肉だと先生が困る〉」が、初版限定で挟み込まれてます。解説・藤田香織

感想・レビュー・書評

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  • ホリデーシリーズの2作目かと期待していたら、スピンオフ作品だった。1作目に出てきた個性ある人々の昔の話しや、主人公の父子の出会うまでの話しなど遡ったストーリーが多い。全般的に心温まる話しなのは同じ。
    あと書きでこのシリーズが映画化されたことを知ったが主人公役で疑問が・・どうなのだろう。話題にはなるのだろうが。

  • ホリデーシリーズのスピンオフ。読みながらだんだんみんなのことを思い出す。面白かったしほんわかしたっけ。解説の藤田さんの「再読する楽しみ」うなずけました。

  • ほかの人の視点から 結構 裏が 見えて
    面白かったです。

    出来れば 元彼女の 視点からの お話があれば
    もっと 楽しかったです。

    また 前作を 読みたくなりました。

  • ある作家さんは、登場人物それぞれの履歴書をきちんと書いてから、ストーリーを書き始めると聞いたことがある

    この本は、ホリデーシリーズに出てくるジャスミンさん、大東くん、ナナちゃん、雪夜くん、進くん、それぞれのはじまりや終わり、一人一人のきっかけの物語
    履歴書とまではいかないけれど、そこに至る背景が分かり、物語がより鮮明になった

    「 ワーキングホリデー 」「ウィンターホリデー 」「 ホリデーイン 」を全部読んでこそ、物語が完成するように思う

    とっても楽しく、ほのぼのとした話だったが、楽しいだけに終わらない誰しもが持っている寂しさ、切なさが巧みに描かれており、読んでいて、何度か胸がキュンとなった
    だからこそ人は人を求め、誰かの役に立ちたいと思い、人との交流が生まれ、こんな物語が出来上がるのだろう
    ホストクラブのママ、ジャスミンさんの存在が物語に深みを持たせていた

    サクッと読めて、軽い小説かなという気がしていたが、人間の心の機微を描いたいい話だった

  • ホリデーシリーズ、やっぱり好き。
    大東さん、ナナさん、雪夜さん、進くん、そしてジャスミンさん…幸せそうに見えても本人にしかわからない苦しみは沢山あり、幸せの形だって様々。

    ずっと同じ日常は続かないけれど、形を変えて未来へと繋がってゆく。

    それにしても、ジャスミンさん男前…いや、イイ女すぎて大好きだ♡

  • ホリデーシリーズの登場人物達を主人公にした短編集のスピンオフ。
    ジャスミンが大和と出会った話や、進が大和に会いに来るまでの決心などが描かれる。
    本編では語られない、大和以外の登場人物たちの迷いなどが分かり、この作品を読むことで、さらにシリーズが好きになる。
    ウインター・ホリデーのその後にも少し触れており、次作が出る時に、それぞれどうなっているのか、楽しみ。

  • ホリデーに出てきた人たちの短編集。
    大東、馬鹿なだけかと思ってたら、信念があった。
    ナナちゃんは一人称で語られて、10代特有の迷う感じで掴みどころがなくフワフワしてたけど、コブちゃんとお幸せに!

  • ジャスミンが好きだなあ。
    私も拾われてみたい。

  • だからもっと早く文庫化してほしかったのさ。

    ホリデーシリーズ読み終わってからずーっと
    このスピンオフが文庫になるのを
    心待ちにしていたのに。

    読んだ頃のあのあったかさに戻ろうと思ったら
    もう一度読み直さなくちゃ。。。

  • ホリデーシリーズに登場する人たちの、物語以前と以後を結ぶ短編集。私のお気に入りのゴリさんの、何か特別なことが起こるわけでもないけど、ちょっと可愛いであろう日常なりが見てみたい。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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