英語で読む百人一首 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2017年4月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167908416

みんなの感想まとめ

和歌の豊かな世界を英語で楽しむことができる一冊で、翻訳の難しさや文化的背景を感じながら、原文と英訳を見開きで対照しつつ読み進めることができます。各歌が持つ独自の情景や感興を、英語で新たな風景として描き...

感想・レビュー・書評

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  • そもそも文学作品を他の言語に翻訳することはとても難しいことであるが、掛詞、音韻のリズムといった言葉の技術や、地名、草木の名前などに込められた文化的な背景も含めて、非常に凝縮された世界を持っている和歌の世界を英語で表現することに、どのように挑んだのかということに非常に関心があった。

    元の歌と英訳が見開きで対照できるように配置されており、それぞれを行きつ戻りつしながら読んだ。

    2つの歌・詩の世界が同じような感興をもたらすものもあり、一方でそれぞれが独自の世界を描いているように見えることもあり、一首ごとに楽しめる本だった。

    情景を詠んだ歌については、英語に移し替えた時に説明的になりすぎず、またその情景が目に浮かぶように、適度な頃合で訳すことが難しいが、多彩な雨の表現や「露」、「霧」といった表現が、英語で表現されるとまた新しい風景のように見えてくるというのも、非常に面白かった。

    また、日本語の時には上の句に出てくるものが英訳では後半に持ってこられたりといった流れの違いも、筆者ならではの工夫や2つの言語の差異によるものだろう。また、改行の場所や文章の中のカンマのつけ方などによって、英語の詩そのものとしても味わえるような様々な工夫がなされているところも、読み物として楽しめる。

    百人一首の本文以外に、巻末に付けられた筆者の解説も、分かりやすく、また短い中に様々な角度から百人一首の魅力や歴史的背景を説明されており、役に立った。

    和歌の世界では代表的な技巧とされる掛詞だが、同様な技法とも考えられる言葉遊びの要素が英語詩の世界の中では大人向けの本格的な詩においてはあまり高い地位を与えられていないといったことなど、それぞれの文学感に関する違いも知ることができ、興味深い。

  • 2017 One Hundred Poets,
    One Poem Each by Peter MacMillan


    Spring has passed,
    and the shite robes of summer
    are being aired
    on fragrant Mount Kagu-
    beloved of the gods.



    Such beauty unheard of
    even in the age of the raging gods-
    the Tatsuta River
    tie dyeing its waters
    in autumnal colors.

    ピーター・J・マクミラン

  • 【日本の美が新たな姿でよみがえる】日本人なら誰もが親しんできた百人一首の和歌を美しい英語に。英語を知りたい人にも日本の美をもっと知りたい人にも最適の一冊。

  • 英語の表現の勉強になりました!

  • 【請求記号:911.1 マ】

  • pine 奇跡の単語!

  • ドナルド・キーン、サイデンステカーが亡くなられた今、マクミラン氏は間違いなく日本文学研究・翻訳の第一人者であると思う。外国人に日本の詩や文化が分かるはずがない、という偏見はこの書を読んで完全に拭い去られた。ヨーロッパ文学が専門だった私は、日本文学には疎く特に古典は苦手だったが、マクミラン氏にその面白さを教えられた気がする。Eテレ「100分で名著」でのマクミラン氏の話も面白かった。英訳は素晴らしく、原句の技巧をできる限り英語にも取り入れようと様々な工夫が施されているのが分かる。他の翻訳者による訳と比べてもマクミラン氏の訳は秀逸である。
    「あとがき」も読み応えがあり、これだけで一つの百人一首論としてまとめられてもいいのではないかと思った。

    *原文にいくつかミスが見受けられたので、指摘しておく。
    44番 藤原朝忠
    「絶えてしなくは(誤)」→「絶えてしなくば(正)」
    85番 俊恵法師
    「明けやらぬ(誤)」→「明けやらで(正)」

  • 英語全然わからないけど古文よりは全然入ってくる、、個人的に春の詠に花が入ってる時、cherryblossomsとかplumblossomsとかに訳されてるのがズキュンだった。

  • 知るも知らぬも逢坂の関
    unknown―the Gate of Meeting Hill.
    みをつくしても逢はむとぞ思ふ
    let me give up my life to see you once again.
    なるほど、そう訳すのか―と思いました。
    (一般担当/YUKI)令和2年4月の特集「日本の古典を楽しもう!」

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