迷える空港 あぽやん3 (文春文庫 し 45-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167908478

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。1作目はお仕事小説として空港でのあぽやんと呼ばれる人の奮闘を面白く読んだ。大変な試練に遭いながら成長していく遠藤君を応援したり。2作目恋愛模様も盛り込まれてそちらも気になりながら。3作目、航空業界の逆風やリストラ社内のいろんな立場での動き。まさかの遠藤くんが出社できない精神状況になり。サービス重視の遠藤くんだけれどそれだけでは会社の存続は難しい。色んな考え方があり成り立っていく。そしてシンガポール赴任か、果たして森尾はどんな未来を選んだのか。実体験なければ書けないだろう物語でそのリアルさがよかった。

  • まさか続編があったとは!
    前作の文庫化から4年半。
    本屋で見つけて嬉しさ以上に驚いた。 『もう覚えていないよ~』と思いながら読み始めたら全然そんなこと無く覚えてた。
    登場人物がみんな魅力的だからなんだろうな。
    元々職業物の作品が好きだから、贔屓目に見てしまうけれど、数年ぶりに読んでも色褪せないストーリー。

    状況的に自分の今と遠藤が重なって、より感情移入したのかも。

    気持ち的には最後の遠藤の活躍がもっとあったら嬉しいけれど、それだと嘘臭い話になっちゃうからいいバランスなんだろうな。

    大矢博子さんの解説も良かったなぁ。
    最初は僕が嫌いなタイプの内容を列挙するだけのものかと思ったら、細かい部分まで読み解いて本編を読み終わったばかりなのに新しい発見を教えてくれるものだった。

    帯は目を引くし良いコピーだとは思うんだけれどひとつだけ不満が。「出社拒否」じゃないよ。意図的に出社しないんじゃなくて出来ないんだから。
    ここだけ残念。

  • 森尾さんは本当にかっこいいです。篠田さんのその後が気になります。

  • 一気に読んでしまいました。
    成田の街並みを知っているので、主人公がたどったルートが目に浮かびます。
    仲間の仕事環境を良くして、旅行者に笑顔で「行ってきます」と言ってもらえるように奮闘する姿に勇気づけられました。

  • 何気なく手に取った第一巻ですっかりハマり、読み終わる度すぐに続刊を購入してしまうのだが、何故か今回は買った後に寝かしてしまい、第二巻から十ヶ月も間が空いての第三巻読了になってしまった。
    世知辛い現実同様に、あぽやんの職場環境もどんどん辛くなっていく。そんな中での「現場で働く人々」の想いに、心を動かされる。現場で「今」をこなすことに懸命な毎日だからこそ、あぽやんの最後の言葉、「そうだね、僕たち、現在ばかり見てきたから、未来を見るのは新鮮だよね」に、思わず深くうなづいてしまった。
    また次を読みたくなった。

  • 成田空港の旅行会社の話。
    様々な人が行き来する空港で働くって良さそう


    遠藤くんがサービス重視のあぽやんに成長していくおはなし。

  • シリーズ最終巻…今のところは。
    遂に終わってしまったか…という悲しみ。

    第一話からなかなか衝撃的な幕開けで、遠藤が出社できなくなる、ということを契機に他の人物目線での話が中心に描かれる。

    遠藤が再び空港に戻ることとなるきっかけも、単純に仲間に支えられて、ていうものではなくある意味原点回帰となるストーリーがあって良い。

    まぁ3巻目まで読んでると、この小説の大ファンなので評価も甘くなります。
    遠藤さんと森尾さんには幸せになって欲しいです。

  • 成田空港の旅行会社シリーズ第三弾。
    この作品を読むと、スタッフに迷惑をかけないようにツアーの時には時間を守らなきゃとつくづく思います。
    空港スタッフの丁寧なサービスは気持ちいいけれど、あれは全てコストなんですよね。。。

  • あぽやんシリーズ第3弾

    空港オフィス閉鎖まで残り3か月を切った。
    大きく吹き荒れる逆風の中、必死に頑張る慶太はついに
    心を病んでしまう・・

    他のそれぞれのメンバーたちの心の葛藤
    そして空港最後の日

    空港で働く人たちに幸あれ!

  • のっけからなかなかびっくりな展開。しかも作者自身の経験が反映されているそうで、辛かったんだな・・・としんみりしてしまう。
    職場に大きな変化が訪れる不安を増幅させるような状況下で、同僚や部下、上司が何を考え、どう行動するのか。
    ひとりの変化がまた別の人に影響を与え、チームで働くからこその化学変化を見ているようだった。

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著者プロフィール

しんの・たけし。1965年東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。旅行会社勤務を経て、99年『八月のマルクス』で第45回江戸川乱歩賞を受賞。直木賞候補となった『あぽやん』は、その続編『恋する空港 あぽやん2』とともに、テレビドラマ化され話題に。同シリーズは『あぽわずらい あぽやん3』で完結。著書は他に、『中野トリップスター』『カクメイ』など。

「2022年 『明日はきっと お仕事小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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