- 文藝春秋 (2017年5月10日発売)
本棚登録 : 905人
感想 : 91件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167908492
作品紹介・あらすじ
奥田英朗、荻原浩、原田マハ、窪美澄という実力派の直木賞・山本賞作家に、新鋭の中江有里を加えた、豪華執筆陣によるアンソロジー。テーマは〝恋愛〟。
28歳の彩子は、付き合って3年の恋人が相談もなく会社を辞めたことにショックを受ける。女友達は条件のいい男を紹介してくれ、彩子は恋人との別れを考え始めるが……。(奥田英朗「あなたが大好き」)
16歳の僕は、夏を海で過ごすためにばあちゃんの家に来た。夕暮れの砂浜で、その人は子守歌を歌っていた。……とても悲しそうな声で。(「銀紙色のアンタレス」)
1969年、中学生だった僕と彼女は50年後に一緒に宇宙に行く約束をした。その年まであと4年のいま、彼女は病院のベッドの上にいる。(荻原浩「アポロ11号はまだ飛んでいるか」)
生まれも育ちも京都の善田は、半年前に妻を亡くし、会社を追われ、タクシー運転手となった。ある日、ボストンから来た老婦人をタクシーに乗せ京都を案内することに……。
(原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」)
両親が離婚したミサトは、クラブを経営する母親行きつけの美容院のシャンプーボーイと、偶然海の家で会うが……。(中江有里「シャンプー」)
みんなの感想まとめ
恋愛をテーマにしたこのアンソロジーは、5人の作家による多様な恋愛模様を描いた作品が収められています。各短編はそれぞれ異なる視点や背景を持ち、恋愛の複雑さや楽しさを巧みに表現しています。特に、奥田英朗の...
感想・レビュー・書評
-
「恋愛」をテーマにした
5名の作家さんによるアンソロジー
収録は以下の5作品
「あなたが大好き」 奥田英朗
「銀紙色のアンタレス」 窪美澄
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」 荻原浩
「ドライビング・ミス・アンジー」 原田マハ
「シャンプー」 中江有里
窪美澄さんの作品は『夜に星を放つ』で既読だったが、好きな作品なので再読した。
他作品は、私は初めてのものばかりだった。
どの作品もそれぞれに趣が違っていて、個性豊かで、色々な恋愛模様がたのしめる。
こんなに大当たりばかりのアンソロジーは、なかなかないと思う。しいて選ぶなら、私は荻原浩さんの作品が特にグッときた。
読んでいて気恥ずかしくなるような、胸キュン恋愛小説が苦手な人も、これは安心して読めると思う。
そして『恋愛仮免中』というタイトルもなかなか粋だ。
幾つになっても、男性も女性も、こと恋愛においては
仮免中の時が、一番たのしいんだろうな。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色んな作家さんが描く恋愛のお話。
原田マハさんはもちろん素敵な物語で大好きでしたが、アポロ11号やシャンプーも初めて読んだ作家さんだったけれど、とても良かった。他の作品も読んでみたくなる。 -
自分、相手、場所、立場…いろんなものがちがうから、おなじ“恋”は、この世の中にひとつもないんだ。
あなたの中にある“恋”も、ただひとつだけのもの。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜〜〜〜
5人の作家たちによる、恋愛をテーマにしたアンソロジー集です。
窪美澄さんの短編目当てに図書館で借りましたが、すでに単行本で読んだことがある作品でした。(「銀紙色のアンタレス」)
5作品とも全然おもむきがちがい、ものすごく存在感のあるお話ばかりで、すごいなと思いました。
恩田英朗さん「あなたが大好き」は、主人公の思考に少々イライラしましたが、ステータスや将来性ばかりを追い求めすぎて、相手そのものが見えなくなり、しあわせを逃すときってこんな感じなんだろうな…と、妙に納得しました。
つき合ってる彼氏がなかなか結婚しようと言ってくれない…とモヤモヤしているときに、オススメな短編です。 -
みんな、「好き」という感情が絶対的上等感情だと崇めがちだ。だが「ほしい」という感情がさらに純粋なものではないかと感じたことはないですか?比べたらことがなかった「好き」と「ほしい」の相対論。この2つは似ている感情だと勘違いしていました。小説の中では「好き」と「ほしい」のかけ違いや勘違いで恋愛に物語が発生し、「好き」と「ほしい」の合致で恋愛が成就していた。更にこの2つを掛け算で考えてみると複雑で面白い。「好き」だから「ほしい」と「ほしい」から「好き」は全然違う。例えば、メルカリをして世の中の欲に触れた時。「ほしい」から「好き」という感覚の存在に気づかされる。別に好きではないのにほしくなる!ほしくないから好きではない...?「ほしい」は「好き」を上回る純粋な感情になりえる。「好き」は変幻自在な都合の良い感情になり下がる。
-
奥田英朗の小説が読みたくてググったら出てきたアンソロジー。
日本の文芸界の最先端を駆ける5人の共演は、美しい交響曲のようだった。
「あなたが大好き」奥田英朗
自他友に認める平凡なOL・渡辺彩子、28歳。
結婚を真剣に考えている。
つきあって3年にもなる恋人香坂真二は、勝手に会社を辞めて放浪の旅に出てしまう。
親友に相談すると、さりげなく素敵な男性を紹介される。
誠実で堅実な彼に惹かれていくが、ある出来事をきっかけに自分の本当の気持ちに気がつく。
「銀紙色のアンタレス」窪美澄
夏と海が大好きな高校1年生の真(まこと)は、海沿いの祖母の家に泊まり込む。
そこに幼なじみの同級生・朝日が訪ねてくる。
もう、少女ではない朝日。美しくなった朝日を意識する真だが、思いはすこし複雑だった。
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」荻原浩
21世紀のホスピスで向き合う老夫婦。
昭和44年アポロ11号の月面着陸生中継をみつめる中学生。
二つの舞台が交錯する時空を超えた愛の物語。
「ドライビング・ミス・アンジー」原田マハ
元会社専務のタクシードライバー善田雄二。
部下の不祥事の責任を取らされて会社を追われる。
妻の死に目にも会えなかったことから、既に嫁いだ一人娘との距離が出来てしまう。
英語が堪能な善田は、京都観光中に自転車にひっかけられて尻餅をついた彼女に声をかける。
そこから始まる小京都旅行。
二人の人生が、少しだけ動き出す。
「シャンプー」中江有里
両親が離婚して母と暮らす中2のミサト。
理容師の父とは月1回、父の「職場」で髪を切ってもらうだけのルール。
母のいきつけの美容室の新人美容師タケルと仲良くなったことで、ミサトはいじめにあってしまう。
タケルとミサトが考え抜いた、仰天のいじめの対策とは。 -
奥田英朗「あなたが大好き」オール読物2015.1月号
付き合って3年の恋人が会社をやめてしまいあわてる、28歳のOL彩子。あせりを感じ友人の紹介で市役所職員とデートをしたが・・ 経済力じゃない、愛情と相性だよ、とわりと平凡なオチ。
2017.5.10第1刷 図書館 -
前からの気になっていた本。図書館で見つけて読めた。いいタイトルだな。恋愛どっぷりの者もあれば、回想のようなものもあり。マハさんのお話はやっぱり好き。
-
表紙にマハさんの名前を見つけて、即購入。
マハさんのお話を1番に読みました。
読後のこの幸せ感、爽快感、読んで良かった感を味わわせて貰える読書って、本当にいいなぁ。
短いお話の中にも、マハさんの大好きな美術の事がちゃんと入っていました。 -
私にとって、よく名前もみるし、代表作も分かるけど、読んだことはない作家さん達の恋愛小説アンソロジーとのことで面白そうだなと思い購入しました。
それぞれに面白かったり、感動したり、共感したりしてとても良かったです。 -
-
良く考えたら印象の薄い話ばかりだったので☆2つに。
本屋さんの福袋に入っていた本。自分では絶対選ばないからうれしかった。
どれも「恋愛ってこういうことあるよね」が共通の感想。一見不幸に見えてハッピーエンドみたいな不思議さが恋愛にはときどきある。前半4名の皆さんはその絶妙な空気感が上手だなと感じた。
さて中身。想像より良かった。一番は奥田英朗さん。初めて読んだけど作家さんだけどちょっとイメージと違う(いい意味で)文章で、他の作品も読んでみたくなった。
次に原田マハさんもさすが。京都に行きたくなった。あと親子・家族の描写書かせたらほんとにお上手。
その次は荻原浩さん。
若干弱かったのは窪美澄さんの作品か。この話は短編じゃない方が面白そう。
中江さんはちょっと、文章がこなれていないのが残念。なんとなく先が読めてしまう展開も含め、他の4名と比べたらやはり見劣り感が否めなかった。
そして文庫の表紙デザインだけが謎。
もっと他にあっただろうに!猫…? -
いろんな作家さんが書いた短編集。私は原田マハさんのお話が好きかな。
-
アポロ11号はまだ空を飛んでいるか
おすすめです。 -
どれもジーンとくる感じの話。
煮え切らない彼氏が急に会社を辞め、他を探そうとする28歳女性、予命いくばくかの妻との天体に関する思い出を思い返す話、京都の英語ができるタクシードライバー、両親が離婚していて、母はスナック経営父は理容室経営している中学生の話ともりだくさん。 -
このストーリーの中の人の繋がりは美しくて素敵だと感じたものを2つ挙げて、レビューに代えます。
荻原浩さんの
「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」
原田マハさんの
「ドライビング・ミス・アンジー」
奇しくも2編ともタイトルが長いです。
ほおっと息をつきたくなるあったかさ。
胸の奥がつーんとなる切なさ。
どちらも長い年月が解してゆく人の心が
とても聡明な美しさで描かれています。 -
恋愛「仮免」中というタイトル通り、何とも不器用な恋模様。ほろ苦いながらもほのかに甘い、様々な味のするアンソロジーだ。
・奥田英朗「あなたが大好き」
う~んこの作品は、個人的にはあまりハマらなかったな、ちょっとありきたりというか…。恋愛に求めるもの、結婚に求めるもの…何が大事かって簡単には決められないからね…結婚に焦るアラサー彩子の、決断のその後が知りたいよ。
・窪美澄「銀紙色のアンタレス」
「ひと夏」での少年の成長が瑞々しく描かれていて、爽やかながらちりっと切ないところもツボでした。主人公の真が恋する儚げな年上女性も素敵だが、幼馴染・朝日の、真に対する恋心もまた健気でねえ…。窪さんの長編は割と濃厚な空気が漂うが、今回のようなアンソロジーの短編はまた違った雰囲気で、ホントいい作品が多くて大好きなんです!
・荻原浩「アポロ11号はまだ空を飛んでいるか」
泣いた、泣いた。夫婦の絆って何だろうと考えさせられて。そういう意味では色々タイムリーで、すごく心に刺さってしまった。病床の妻との残り少ない日々と交互に語られる、若かりし頃の思い出エピソードもまたかわいくっていじらしくって…だからこそ、たまらなかった。
・原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」
舞台は京都、妻と仕事を失ったタクシー運転手が出会った、ボストンからやってきた初老の金髪女性。数日間の京都観光でそれぞれの心模様が浮かび上がり、凝り固まっていたものがほどけていく様を丁寧に描けるのはマハさんだからこそだなぁと。
・中江有里「シャンプー」
こちらは少女の成長が瑞々しく描かれていて、繊細な年頃の恋心を上手に掬い取って表現しているなと思った。中江有里さんの作品、すごく久々に読んだけど、いくつもの文学賞を受賞した錚々たる面々との競演でも全く引けを取らないクォリティの高さ!主人公ミサトが恋するシャンプーボーイのタケル、私も恋に落ちました。シャンプーのシーン、すごくドキドキしちゃって、私も彼にシャンプーして欲しい…とうっとりした。ミサトの髪をさり気なくアレンジするシーンもまた大好きです! -
荻原浩さんのお話が特にすき
-
普段読まない作家のショートストーリーを読めて、他の作品も読んでみたくなった。
アンソロジーの作品
