- 文藝春秋 (2017年5月10日発売)
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感想 : 34件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167908584
作品紹介・あらすじ
【主な目次】
旅に出よう 降り積もる光の粒
第一章
旅のお金、日常のお金/祭りで騒ぐ血と恋心/餃子世界一周旅行/飲み助心を誘う町/旅ランニング/アナログ旅写真/神さまと再会
第二章
曖昧な桜/はじめてのひとり旅/遠野の旅/思い出を食す/手を振る人たち/雪慣れというもの/アンチ・アンチ・エイジング
第三章
旅を楽しむ三十冊/北斗星女ひとり旅/近所旅/ひとり旅の理由
第四章
アフリカ 声なきメッセージ/インド 彼女たちの、涙と怒りと/パキスタン ひとりで歩く/三陸再訪 いつか明かりは灯る
みんなの感想まとめ
旅をテーマにしたこのエッセイ集は、著者の独特な視点と体験を通じて、旅の魅力や人々との出会いを描いています。特に「神さまと再会」というエピソードでは、旅の中での精神的なつながりが印象的に表現されています...
感想・レビュー・書評
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旅好きだが旅慣れない、時刻表が読めない、地図が読めない、オマケに方向音痴で、車の運転ができない角田 光代さんの旅エッセイ集。
今まで出版されてきた旅エッセイと比較すると、少しパンチがないように感じますが、この作品はこれで良かったようにも思います❗️
1番好きな話しは、旅には神さまがいるという『神さまと再会』です❗️
後半にある発展途上国での女性の差別をレポートした、『アフリカ声なきメッセージ』と『インド 彼女たちの、涙と怒りと』、『パキスタン ひとりで歩く』を読むと、未だに女性の地位が低い国があることに、恥ずかしながら気付かされます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
角田光代氏は、1967年横浜市生まれの小説家・翻訳家。早大第一文学部文芸専修卒業後、1990年に「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。以降、『対岸の彼女』で直木賞、『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、『紙の月』で柴田錬三郎賞などを受賞し、現代女性の心理や社会との葛藤を描く作品で高い評価を得る。児童文学やエッセイ、翻訳にも意欲的で、紫式部『源氏物語』の現代語訳(全三巻)を手がけた。2025年には『方舟を燃やす』で吉川英治文学賞を受賞。
本書は、月刊誌「ミセス」(2021年休刊)、雑誌『Paper Sky』、JR東日本の新幹線車内誌(月刊)「トランヴェール」、隔月刊誌「旅」(2012年休刊)、月刊誌「文學界」などに連載・掲載された、旅に関するエッセイ50編をまとめたもの。2014年出版、2017年文庫化。
私は、旅好き、本好きな会社員(男だが)で、これまで、小田実『何でも見てやろう』、藤原新也『印度放浪』、沢木耕太郎『深夜特急』のような今や古典ともいえるハードな紀行ものから、植村直己・角幡唯介・高野秀行らのノンフィクション、ジャーナリストらが書く国際情勢を映したルポルタージュ系、そして、(本書のような)比較的ソフトな旅エッセイまで、かなりの数を読んできた。
そんな中で、角田さんの旅のエッセイ集は、『いつも旅の中』、『世界中で迷子になって』に続いて、これで3冊目なのだが、毎回、「旅っていいよな~」と素直に感じるとともに、「やっぱりそうだよな~」と共感すること数多である。
そして、それは角田さんの感性や表現力によるところがもちろん大きいのだが、もう一つは、私が、角田さんとほぼ同世代で、若い頃にバックパッカー的な旅をし、よって、今でも一人で(角田さんは仕事の関係者と一緒のことも多いと書いているが)、鉄道やバスを使って旅することを好みつつ、実際には、物理的にも精神的にも若い頃と同じような旅はできない(けれど、それはそれでいい)、といった共通点が多いからなのだと思う。
なぜ旅をするのか? 角田さんはこんな風に書いている。「私はやっぱり今までの旅で、旅でしか得られない何かすばらしいものを手にしたのだと思う。旅をはじめたかなり早い段階で。そのすばらしいものとは、きっとほかの人にはなんの価値もないことだ。・・・すれ違っただけの人の笑顔やちいさな親切、おいしいものやいいにおい、静止したようないくつかの光景、旅しているときは、ただやり過ごし、見過ごしている。けれど旅を終えたとき、私たちは気づくのだ。それらが、きらきらと光を発しながら自分の内に降り積もっているのを。・・・それがその人を成長させるとか、ゆたかにさせるとは私は思っていない。ただ、静かに内に降り積もるだけ。それを一度知ってしまった人は、面倒でも、疲れるとわかっていても、無益だとわかっていても、どうしようもなく旅に出てしまう。旅に、取り憑かれてしまうのだ。」
純粋に旅心が刺激される一冊と思う。
(2025年11月了) -
旅から遠ざかっているので読んでみたのだけど、他人の旅行記を素直に楽しむことが出来なかった。
誰かのフィルターを通さず自分の目で耳で足で確かめてみたい。どうしてもそう思ってしまい残念ながら途中離脱。未評価です。
20代の頃、沢木耕太郎さんの深夜特急はあんなに夢中で読んだのに。何でだろう。(嫉妬かなぁ…)
何もかも放り出して1〜2週間旅に出たい。 -
この時期だからこそ旅のエッセイ集ということで
紹介されていたので手に取りました。
角田さんの作品が好きで様々な作品を読んでいますが、
エッセイ集は数えるほどで、
中でも旅のエッセイは初めてなのでとても新鮮味がありました。
前半は旅全般に対してざっくばらんに書かれていて、
旅に対する思いが所々で同じような思いをする所があり
とても親近感が湧きました。
後半の第四章ではアフリカ、インド、パキスタン、
東日本大震災後の三陸への再訪への旅のルポは
前半とはがらりと変わって重厚な内容でこちらは
また違った意味で心して読了しました。
とある国での美食についての捉え方。
どれほど贅沢でおいしいものを食べるか、
ではなく、いかにしておいしく食べるか、力を注ぐということ。
「何」を食べるかではなく、「どう」食べるか、
ひとりきりで、おなかを満たすために口に入れる行為は
美しい食とはいえない。
好きな人と、信頼している人と、仕事をともにしている人と、
テーブルを囲み、言葉を囲み、時間をかけて食べて味わう、
これこそ美味しい食である。
これはコロナ禍の今では無理な話ですが、
本来の食事というのはこうゆうものだと思っているので
こうゆうことを大事にしている国というのが良いなと思いました。
旅の仕方も時代と共に色々と多様化して
様々な変化を遂げていますが、
やはり角田さんと同じ世代を生きてきた人間にとっては
アナログなものが好きだったり、ゆったりとした時間を過ごしながら
旅をする寝台特急北斗星の話題はとても興味深く
旅が良いと思えるものや旅から派生していった住まいについての
考え方がとても納得しまって思わず頷きながら読んでしまい
とても楽しめました。
今は殆ど無くなってしまった寝台車や食堂車に改めて
乗りたくなってしまいました。
第四章でのアフリカ、インド、パキスタンの旅を綴ったルポは
最近でもよく話題にになっている女性器切除廃止問題、
人身売買、性的被害などが綴られています。
以前このような題材を扱った本を読んだことがあるので
ある程度のことは知っていましたが、それから暫くの
歳月が経っていてもまだこのような現状が変わらずに
未だにあるということがとても哀しかったです。
女性に生まれてきたというだけで、
何の意味も分からなく宗教や文化によって差別や身体的被害
などに遭ってしまったり、その他にも教育が受けたくても
受けられなかったりと現状はかなり深刻なものばかり。
角田さんが語っていたように
このような事実を知ったからと言って、今すぐに
何かできるわけでもないが、
知らなければ、何かできることがあるのでは
ないかと思うこともなかっただろう。
知らないよりも知ることが大事ということが
更に強く思えました。
この章は実際に現地に行かれた方のルポの方が
とても現実味があり現地の女性や子供たちの
切ない気持ちが滲み出るので出来れば多くの方に
読んでもらいたいと思いました。
旅行は好きですがなかなか出かける機会がないので、
この作品を読んだら今すぐにでも旅に出かけたくなる
気分になりました。
旅をする時にまたこの本を読んだら
更に旅が楽しめそうな気がするので
またゆっくりと再読してみたい一冊です。 -
旅エッセイのまとめ本
4章に分かれ、旅雑誌や飛行機内の冊子、雑誌掲載の集約
短くて読みやすい、旅しながら読み、途中涙しそうになる箇所もあり…
国内からアフリカまで様々な旅先での話
いずれも楽しい理由が、角田さんは基本人を信じる人だからかと。他人には困難な、なんで?と言われるような工程でもそれが「普通」のご本人。そして面白く読まされてしまう読者。だからやめられない…笑
山形県酒田市の即身仏の祀られた寺の話、忠海上人さまと円明海上人さまの二体
湯殿山の注蓮寺には即身仏鉄門海上人様が祀られている
アフリカのマリでの、女性器切除の問題
インドは南部アーンドラ・プラデーシュ州、人身売買や売春問題
パキスタンの男女差別からくる教育問題
当たり前に女性は学校へ行く必要がない、とされる国
昔からの風習で続く、あってはならない死亡事故に繋がるような劣悪環境での切除や生活、世界にはまだまだ問題、課題が山積みなことを改めて知る…
深い…
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旅行雑誌などに連頼されたエッセイをまとめた本。
角田さんの人柄、嗜好品、旅のスタイルがよくわかる。
今、この本に書かれているような旅をしてみたいと思う。 -
旅に関するエッセイを読むのが大好きです。その人らしさがすごく出るから、同じ場所のことも書いた人によって全く違う場所のように感じたり。
角田光代さんの旅エッセイからは、その土地の人々や食べ物、景色に対する誠実さが伝わってきて好感が持てます。あちこちを旅しているのに、角田さんは旅慣れた人を装うこともなく、些細なことで戸惑ったり嬉しくなったりする。彼女のような人と旅先で出会ったら楽しいだろうな。
2人以上の旅には親役、子役があるというのに納得。親役はプランを立てて宿を予約し電車の時刻等を調べ、子役はついていくだけ。私は誰と旅するかによって親役になったり子役になったりします。
第4章はマリとインド、パキスタンで、女性の窮状を取材する旅のエッセイです。女性器切除、売春など、発展途上国に蔓延する問題が、現地の人にとっては「文化だから」という意識で流されてしまう。物事をただ批判するのではなく人々の意識改革から手をつけていかないといけないのですね。考えさせられます。 -
いつだって記憶に残るのは非マニュアル
ね、確かに。AIとか便利さとか効率とか優先されるけど、記憶に残したいから、残ってるかとは別ですよね
アフリカ マリの声なきメッセージ
この問題については私も前にニュースで一度目に止まって、深掘りしてしまった
まさに、
脳が理解を拒むような事例だったので
廃止が実現していたのは
結果的に風通しの良さのおかげでは -
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短い旅行記が数多く書き連ねられていてやや食傷気味であったが、『降り積もる光の粒』という表現には共感した
マリの女性器切除の話は想像の範疇を越えていた -
角田光代の旅のエッセイ。小説は奇想天外な妄想が入って面白いが、エッセイはその元ネタ集か?
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色んなところの旅のことについてのエッセイ
1ヶ月とか色んな国に旅してるのいいなぁと思った
車が運転できない、極度の方向音痴とか同じだなぁと思いながら読んでた
マリの女性の性的快感をなくすために性器切除が当たり前になってるの怖いなと思った
色んな国ごとに当たり前が違って不思議
あとは即身仏の話も興味深かった
角田さんおすすめの本の章もあったり盛りだくさんの本だった -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50054853 -
旅行行きたくなったー!
以前ベトナムを旅行したことを思い出した。
ハワイのようなリゾート地はとっても魅力的だけど、東南アジアのあのごちゃごちゃしてる雰囲気が、異世界感があってとても新鮮だった。
また行きたいなぁ。
電車で行くのんびり長距離旅もしてみたいなぁ。
寝台列車も乗ったことないからとても興味をもちました。
とても素敵なエッセイでした。 -
いつもの大好きな角田さんの楽しい旅エッセイ♪♪とウキウキ読んでいました、、途中までは。
後半からのカルチャーショックな題材にとんでもない世界があった事を知り心が張り裂けそうになったと共に無知だった自分を恥じてしまった。
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旅の中で、気づいたこと。
それは道中のことだけでなく、
人生について、ものの捉え方について
ひろく深く繋がっている。
それが角田さんの旅エッセイの好きなところ。
ともに旅するように楽しみ、
感心したり、気づかされたりしながら
読み進めた。
ただ、最後の第四章は、ずっしりと
重みがあった。
読み進むのも、かみごたえがしっかり
し過ぎて、時に辛くなるほどに。
知らないことを知り、
その地の人に思いを寄せ、
新しい世界の地図を得る。
今いる世界の自由さに
思いを馳せて、その豊かさは
どこからきているのか。
その豊かさが世界に行き渡るために
思うこと、できること。
とても大きな旅をしたような読後感。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
角田光代の作品
