老いてこそ上機嫌 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2017年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167908591

作品紹介・あらすじ

「80だろうが、90だろうが屁とも思っておらぬ」と豪語する著者は、御年89歳。
人生を楽しく迎える気構えを表す珠玉の言葉を、200を越える作品の中から厳選した名言集。短くて、面白い。でも深くじっくり考えさせられる言葉ばかり集められています。

たとえば、「苦労は忘れてしまえば、元々ないのと一緒じゃ」「一人ぐらしの哀れな老人、という偏見に対抗するためにも、最新流行の洋服を身にまとい、きちんとしていなくてはいけない」「女と年寄りは金の要るもの、ましてや、女であって年寄り、という存在は、人一ばい金が要る。なんのために?プライドと自立を守るためである」「よく世間には若い人には負けぬ、と力んでいる老人がいるが、私は(負けたかて、エエやないか)と不思議である」「本当をいうと、グチを吐く人はまだ甘い環境なのである。ほんとうに、たいへんな場で生きている人は、グチも出ないのである」「手芸の妙手だろうと、実家のしつけが上等だろうと、学歴があろうと、財閥の娘だろうと、共に楽しむ相棒としては、いっしょにいて楽しいか苦痛か、の分類しかない」「昔のことをいうてもエエが、昔のことで責めてはいかん」「誰や、女はかよわいもの、なんていう奴。たくましいでエ。すばやいでェ。しかもたのもしいでェ」

結婚、仕事、子育て、人間関係などに悩み苦しんでいるひとには、田辺さんの明るくユーモアにあふれ、深みのある言葉にハッとさせられるでしょう。年金をもらって楽しく生きるということが困難な時代を生きていく私たちを元気づけてくれる一冊です。

みんなの感想まとめ

人生を楽しく生きるための知恵が詰まった言葉の数々が、この名言集には収められています。著者の89歳という豊かな経験から生まれた言葉は、結婚や仕事、子育て、人間関係に悩む人々に明るいヒントを与えてくれます...

感想・レビュー・書評

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  • 著者の小説とかエッセイから抜き書きした「心にストンと落ちていく」片言を集めた「お言葉集」。
    「ちゃらんぽらんを提唱します」
    「取るに足らぬ些事は考えない」
    「トシヨリと十派ひとからげにするな」
    「グチを吐く人はまだ甘い」
    「上手にたのしくケンカする」
    「文句いうぐらいなら自分でやりなさい」etc
    如何にも著者らしい言葉が集められている。
    「もっとたくさん小説を読んでください」は、もろ手を挙げて同意したいね。

  • 老眼で細かい字が読めない、自分が書いている字さえ見えない。コンビニの店員の話しが早くて聞き取れない。知らぬ間にTVのボリュームが大きくなった。指の関節が痛くてペットボトルのキャップが開けられない。昨日はアッチ、今日はコッチと身体の不調が現れる。
    今まで普通に出来ていた事が一つ一つ出来なくなっていく事で老いる自分を否応なしに認めざるを得ない。そして、自信を無くし、将来は不安に満ちたものに感じられる。あーあ、やんなちゃうな。全然楽しくない。

    そんな、老への気分を一蹴してくれる本です。これから老人になる人に元気を与えてくれます。老いるのは仕方がない、でもそれを嘆いている場合ではない。乗り換えるべき駅が来たのだから電車を乗り換えて新しい日々を送ればよい。大切なのは、新しい日々を送る心構えを自分の中にキチンと持つこと。

  • 89歳の田辺聖子さんの「お言葉集」。
    面白いかたですよね。
    ただ、せっかくの小説やエッセイから短い一文だけを切りとって集めてあるのでわかりにくい。これだけ読んで終わるのはもったいない気がします。元の小説のタイトルも載せてあるので、気になる一文を見つけたら小説のほうも読んでみるといいのでしょうね。

    「生きること自体がエラい」(姥ときめき)
    「いつか自分の当番は果し終る」(姥ときめき)
    「手持ちのカードで勝負する」(乗り換えの多い旅)
    「とりあえずお昼にしよ」(星を撒く)

  • 大阪生まれの大阪育ちの著者が、生家の写真師の技術ではなく、自分自身が磨いてきた「文」でもって悔いのない人生を送る方法を示したエッセー集です。
    内容
    古き手わざ――はじめに
    楽しく老いる
    老婦人のプライドと自立
    自立老人のススメ
    古老の生き方
    幸福を味わいつくす知恵
    仕事を仕上げていく、ということ
    人間関係の最高の文化
    夫婦の糸をつなぐ
    苦しみ、悲しみを乗り換える知恵
    この道は、ぬけられます
    子育てに迷ったら
    ひとりで生きてることを楽しむ
    女はクサってはならぬ
    老いに向うとき
    老いてこそ上機嫌
    でした。
    ほんと、短い文章の中に、肩を張らず、自然体で人生を過ごすためのコツが面白おかしく綴られていました。

  • 人間の最上の徳は人に対して上機嫌で接すること。
    あとで顔を合わせて間が悪くならないようにするのが最高の付き合い。

    新聞の書評欄で心にぐっさり刺さって購入。
    どれも力のある言葉たちは肩の荷をさらっと撫でて下ろしてくれる。

    人生は電車乗り換えの旅だったり、神様の塩加減で才能に偏りが出たり、神様が生まれたときから都度私たちの首に当番の札を掛けていたり。
    そう考えると、私だけしだけじゃないんだ、みんなそっかぁー、と心が軽くなる。

    ずっと側においておきたいバイブル。

  • こんな歳の重ね方をしたいと思う方の代表格。大人になると窮屈なことが増えていくけど、楽しく自由に生きるコツが沢山詰まった一冊です。

  • 【80だろうが90だろうが屁でもない!】老後を楽しく生きるための言葉を二百以上の作品から厳選した名言集。結婚、仕事、子育て、人間関係に悩む人にはとくに刺さります。

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著者プロフィール

田辺 聖子(たなべ・せいこ):1928年、大阪生まれ。樟蔭女専国文科卒業。64年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)』で芥川賞を受賞、以後精力的に書き続け、87年『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、98年『道頓堀の雨に別れて以来なり』で泉鏡花文学賞と読売文学賞を受賞。2008年に文化勲章受章。大阪弁で軽妙に綴る現代小説の他に、古典文学の紹介、評伝小説など、著書多数。19年6月死去。

「2026年 『けったいな関係 田辺聖子傑作短編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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