注文の多い美術館 美術探偵・神永美有 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2017年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167909048

みんなの感想まとめ

美術品の真贋を巡るミステリーが展開される本作は、シリーズの第三弾として、豊富な美術知識と歴史的背景が織り交ぜられた魅力的な物語です。主人公の美術探偵・神永美有と相棒の大学准教授・佐々木昭友との掛け合い...

感想・レビュー・書評

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  • 美術探偵・神永美有シリーズの3作目。
    本作も古今東西の美術品とその背景の歴史についての講釈が満載。更に短編ならではの鋭い物語のキレとオチ。語り部役で相棒の大学准佐々木昭友とかつての教え子イヴォンヌとの掛け合いもパワーアップ。盛り沢山のエンターテイメント。

  • 美術探偵・神永美有シリーズ第三弾!今回のお題は、榎本武揚由来の刀、支倉常長由来のタペストリー、ペリー由来のSLの模型、金印ならぬ銀印出土などなど。ちょっとドタバタ度が増したかな、と思いつつもやはり今作も美術ミステリ好きには十二分に楽しめました。最終章は、神永美有二十歳が自分の舌の能力に目覚める前日譚。さすがに、当時の佐々木先生がピッピースタイルで自らをフランソワと称し金目になりそうな美術品探しに飛んで回ってたのは後付け感ありだけど(神永が高野にイヴォンヌと名付けた元ネタなんだろうけど)、神永の舌が目覚めたストーリーはなるほどなあ、と。◆美術、おもしろいぞ。僕は、生まれてはじめてそう思いました。p.353◆この世の中には、作り話にしかできないことがたしかにあるのだp.303-304…このへん「小説あります」との呼応を感じる◆イヴォンヌ、ほんと酷いよ。すべてが丸く収まったかのようなときに、不必要に、佐々木先生の恋心を琴乃にバラすなんて。まあ…気づいてなかったというのは方便かもしれないけど。◆神永、理学部生物学科の学生だったとはちょっと意外の感。

  • これ、シリーズの第三弾なんだ。
    あとがきでわかった。
    美術関係の謎解き部分はそれなりに面白かったけど、主人公であるはずの神永の存在感が無さすぎ。
    真贋が舌でわかるってのは面白いアイデアだと思うけど、それを生かし切れていない感じ。

  • 美術系ミステリ。

    この人の本は何冊か読んできた。
    きっと美術のうんちくがつまったミステリなんだろう。
    何となしに手にしたが、これ、シリーズ第三作だった。

    もちろん、ベテランの門井さんなので、この巻から読み始めても差し支えない。
    とはいえ、やはり神永美有の設定が謎すぎる。
    本物には甘みを、贋作には苦みを感じる、特異な舌で判断するというのだから。

    この巻では、「春のもみじ秋のさくら」という一編がある。
    美有が二十歳で特異な味覚に初めて気づくところが描かれている。
    でも…だからといって、受け入れられるかというと、やはり人によるのかな。
    大田聴雨の軸と大正六年の台風の関わりは面白かったけれど。

    視点人物は佐々木昭友という、イタリア近世の美術を専門とする研究者。
    ちょっと頼りない人物で、彼がカリスマ美術コンサルタントとなった神永に泣きつくというのがお約束だ。
    美術ミステリというよりは、歴史ものと見た方がいいのかもしれない。



  • シリーズ第三弾。
    美術品にまつわる真贋を解き明かすシリーズだが、あいもかわらず読者を引き込む。
    本作は隕石で作られた流星刀、金印ならぬ銀印、支倉常長が持ち帰ったローマ法王の肖像画など。
    美術に興味のない読者も、興味をもってしまう語りも秀逸。
    しかし、歴史上、重要な逸品というのは名もない市井の農民の家から出てくるのは何故だろう。

  • 合わなかった。

  • 前作から読むのに間が空いたので、美術品の真贋を甘味苦味として舌で感じるという特異な設定が強烈に印象に残っており、謎解きが面白かった記憶だったけど、期待値が高過ぎたのか今回はあんまりだった。
    前は神永がもっと登場した記憶なのだが、気のせいだろうか。
    美術探偵と冠してる割には何と言うか、謎解きのワクワク感がなく、読み進めにくかった。
    でも、最終章で神永の舌が真贋に目覚めるエピソードがあり、これは面白かった。
    あと、解説が大崎梢なのも個人的には嬉しかった。

  • 舌に甘みを感じるか苦みを覚えるかで美術品の真贋を見分けることができる美術コンサルタント・神永美有が活躍する美術探偵シリーズの3作目。

    前作同様、美術探偵の神永とワトソン役の美大准教授・佐々木のコンビが遭遇する美術品の真贋を巡って右往左往するという、美術ミステリ短編集。

    作者の多彩な知識(というかうんちく)から成る、余裕のある語りに身をゆだねて読み進めれば、一度のみならず二度も覆される珍説の応酬に心おどる…というのがこのシリーズの楽しみ方なのですが。
    でも今回はその鑑定の過程にこじつけが多く、短編の多くが仮説で終わってしまい、真贋がよくわからずに物語が閉じてしまうのでスッキリしませんでした。

    佐々木教授や、教え子のイヴォンヌのキャラの立ちぶりは板についていて見事なのですが、人物造形に深みはあまり感じられません。
    美術品を持ちこむゲストの登場人物に、その美術品にまつわる過去の思い出や思い入れがあり、真贋がわかることによって何かしらの解を得る・・・という話を期待していたので(前作がそうだったので)拍子抜けでした。

    佐々木教授の恋路がベースとなる短編が多いのでコミカルで軽いお話になっているのかもしれません。
    (40男のシリアスな失恋話なんて読みたくないもんね・・・)

    歴史ネタと組み合わせて描けばまだまだネタはあると思うので、次回に期待します!

  • 女性向け

  • 史実を織り交ぜ作られた美術世界観が堪能できる.探偵要素は著しく低いので,歴史にも美術にも興味がなければ,面白味を感じる観点はない.

  • 【美術と人間のミステリーを解き明かす神永美有】佐々木が密かに思いを寄せていた教え子・琴乃が結婚。嫁ぎ先の家宝「支倉常長が持ち帰ったタペストリー」を、琴乃は偽物と断じたが?

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著者プロフィール

1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。近著に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『信長、鉄砲で君臨する』『江戸一新』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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