肝っ玉かあさん 新装版 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2017年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167909093

作品紹介・あらすじ

昭和ホームドラマの原点・復刊!



東京・原宿にある蕎麦屋「大正庵」の女主人・大正五三子は、太っ腹で、世話好きで、涙もろいお人好し。くわえて体重もずっしり横綱級で、ひと呼んで「肝っ玉かあさん」。

この原宿の三大名物の一つともいわれる「肝っ玉かあさん」を主人公に、大正庵をめぐる人間模様を軽妙に描きつつ、ほろりとくる作品。



1968年4月から1972年1月まで全117回、3シリーズにわたって放送されたテレビドラマ「肝っ玉かあさん」。視聴率30%を誇り、その後「ありがとう」へと続く人気路線の先駆けとなった。



その脚本を担当した平岩弓枝が、ドラマを小説に書き直したのではなく、同じテーマで作者の思いを込めて小説にした。

それが本書、『肝っ玉かあさん』である。



巻末の「四十六年後のあとがき」に、ドラマ「肝っ玉かあさん」役の京塚昌子との思い出が綴られている。

みんなの感想まとめ

人間関係や家族の絆をテーマにした物語は、昭和の温かみを感じさせる作品です。主人公の五三子は、蕎麦屋を営む肝っ玉かあさんとして、周囲の人々との関わりを大切にしながら日々を過ごしています。読者からは、古き...

感想・レビュー・書評

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  • 成人した子ども2人を持つ五三子は蕎麦屋を切り盛りしている。五三子を取り巻く人間模様を描いた物語。

    古き良き大家族、ご近所付き合いは20代の私には新鮮だった。
    家族に振り回されることを疎ましがらずに上手くまとめようとするところが、昔は当たり前だったのかな。でも、粘り強く細やかなコミュニケーションが必要だろうなぁ、面倒くさくないのかなぁと思った。

    最後に考えが変わる一言があった。
    人は人に支えられて生きている、とあった。
    支えてくれているはずの他者を疎んだり面倒くさがるのは失礼だし傲慢だなぁと思った。

    現代は便利だと言われる(私は昔と比較できないから本当に便利になったか分からない)けれど、支え合っている実感が便利な道具で霞んでいるのではないかと思う。

  • スカパーで昔のドラマを見て、京塚昌子さんの肝っ玉かあさんがぴっただと思ってました。いわゆるホームドラマ全盛期でした。そのドラマを鮮明に覚えてたので小説はどうかな…と思ってましたが、ぴったりの配役!五三子は京塚昌子さんだし、三三子も一も葉麻さんもとにかくみんなあのドラマの配役で脳内再生されました。読みながら泣いたり怒ったりしました。犬塚喬親子だけはムカつきましたけど。

  • 婚活、終活のお話である。そして登場人物はすべて善人である。「肝っ玉かあさん」何処にも登場しません。五三子さんは、どこまでも普通のおばさんです。平岩さんも言っていますが映像と小説は違うと・・・映像が先で小説が後というのも珍しいことです?!
    「人は人に支えられて生きている。自分の幸せを自分が作ったと思うことの、傲慢さ」、肝に銘じてあちらへ参りましょう

  • 現代の肝っ玉母さんが主人公なのかと思いきや、戦争がまだ身近な頃の昭和のお話で、それもそのはず、1978年刊行された話の新装版だった。自分自身まだ生まれてすらいない時代の小説を、こうして平成の世に読む。タイムトラベルしたような不思議な感覚だった。これも読書の醍醐味。
    で、肝心のお話はというと、出てくる人物みんなが苦手で、「こんな人嫌だなぁ」「こんな考え方嫌だなぁ」なんて悶々としながら読んだ。時代の影響もあるのかもしれない。
    肝っ玉母さんの五三子も、肝っ玉というより普通のオバチャン? もっとドーンと構えてるのかと思いきや、案外みみっちいところもあり、どこにでもいるような一般的な人に感じた。

  • 東京、原宿の大正庵というお蕎麦屋さんを営む家族のホームドラマを小説化。

    下町の大家族はサザエさんのところよりも大所帯で複雑。
    昭和43年がドラマスタートもいうが、内容はちっとも古びておらず、設定は多少時代を感じるところもあるが面白く読んだ。

  • 「肝っ玉かあさん」は勿論リアルタイムで知らなかったし
    (私が生まれたのは最後の第三シリーズが終わり、次の「ありがとう」第二シリーズ放送中の時期らしい)
    再放送も観たことがなかったのだが
    近年ようやく、フィルムの残っている第三シリーズのみを、BS12で再放送してくれた。
    そのかねあいで、
    この小説版が発売された昭和46年(1971年)から46年後の今年、
    新装版として出版されたのだろうなあ、と嬉しく思っている。

    とは言え、実際に読んでみると……
    なにぶん、私が生まれる直前の時代なので、
    主人公・五三子(いさこ。決して、ごみこではない。でもごめん。ついごみこと読みそうになってしまう)とのジェネレーションギャップを感じてしまう。

    彼女は根っからの大正女。
    息子夫婦は同居して当たり前だと思ってしまう世代。
    でも息子世代の女性の中には、同居をいやがる人も少なくない。
    五三子とも合わないなと思ってしまう一方、同居はいやだと言っていた世代の女性たちが
    今や姑世代として同居を望む様子を、
    その嫁として知っているので、
    これまた複雑な気持ちなわけです。

    女の嫌な部分、物悲しい部分を描くのが上手だったんだろうな、平岩さん。

    ドラマ版と共通する展開と、そうでない展開があるので
    その違いを味わうことはできるし
    (手法の違いって、難しい部分もあるけど、視聴者読み手は楽しめるんだよね)
    葉麻さんのこともそういう風にしたか、と思ったけれど
    最後はあれで良かったんだろうな、と思った。

  • 【ああ懐かしい! ホームドラマの原点は原宿にあり】原宿名物といえば原宿駅・欅並木に明治神宮。そして「大正庵の肝っ玉かあさん」。いま改めて味わいたい、昭和の家族の物語、復刊!

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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