鬼平犯科帳 決定版 特別長篇 鬼火 (17) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2017年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784167909116

作品紹介・あらすじ

池波正太郎生誕100年企画として、
歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、
映像化、ドラマ化。
「鬼、新時代。」が始まります!

21世紀の国民的時代小説ともいえる
「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、
カバーデザインも見どころで、
全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。

第17巻は「特別長篇 鬼火」。
従兄から話に聞き、興味をそそられた平蔵は、駒込の「権兵衛酒屋」へ立ち寄った。
酒と一品のみの肴がうまいと評判だが、平蔵はそこに曲者の気配を感じる。
ほどなく、この店の女房が斬られ、亭主は姿を消す。
これを発端に、平蔵暗殺から大身旗本の醜聞へと、謎が謎を呼ぶ意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • 17巻は特別長編です。

    ===
    鬼平は評判の飲み屋「権兵衛酒屋」に立ち寄ってみた。口数の少ない初老の夫婦がやっている小さな店。だが亭主は、昔はそれなりの侍だったのではないか…。
    店を出た鬼平は怪しい男たちを見かける。そのまま見張ると男たちは閉店した権兵衛酒屋に押し入ったではないか!
    すぐに駆けつけ「火付盗賊改方 長谷川平蔵だ!」
    だが、賊と一緒に、亭主も逃げ出していたではないか。残されたのは、賊に斬り付けられた女房だけ。
    権兵衛酒屋に何が?逃げ出した亭主は侍から盗賊になったのか?
    鬼平は同心たちに見張り、聞き込みを指示する。だが同心が事情を聞いた近所の老人は殺され、鬼平の乗った籠も襲撃される!

    ===
    今回は旗本家の相続問題が発端です。
    徳川将軍直轄家臣の旗本の家の内情は、幕府の監察により厳しく監視されている。しかし人脈とか金の使い方で融通も効く。
    石高の大きな武家が、弱小武家を利用したり、それにより小さな武家も縁故が生まれたり…。しかしその影には追いやられた人間の哀しみもある。

    物語としても、捕物、殺陣、登場人物たち、人の情、全体的に良かったです。
    「鬼火」は最後の最後に出てきますが、はたして言いたいことがあって出てきたのか、科学現象なのか…。

  • ▼15巻も特別長編でしたが、そちらは正直に言ってイマイチでした。17巻の「鬼火」は面白かったです。普通に長編ミステリとして組み立てができていますね。

    ▼要は2/3くらいまでは、全貌が鬼平にも読者にも分からない。3/4までと言って良いかな…。その「分からなさ」を愉しみます。そのネタ自体は短編でも済むような話ですが、語り口がレギュラーを上手く使って広がりがあって、謎の展開も段取りが深い、という印象です。

    以下、ネタバレあります







    ▼鍵を握るのは、「権兵衛酒屋」という居酒屋の不愛想な老人夫婦。これが要は、

    「落剝したかつての御家人」で、

    「落剝した理由はお家騒動で、決して根っからの悪人ではなく」

    「でも浮世の流れで、きちんとした?盗賊まで身を落として」

    「今は引退しているが一族の対面のために素性は明かしていない」

    「そこに、性の悪い盗賊たちの手が伸びる」

    という仕掛けでいわゆる「人生の哀歓」ってやつが濃厚です。
    そのあたりは池波さんが敬愛しているはずのメグレ警視シリーズを彷彿とさせます。


    ▼その「性の悪い盗賊」を退治して終わりになるんですが、その悪者たちが毎度おなじみの「不良旗本」や「不良奥医師」などの浮世の権威と持ちつ持たれつだったりして、なかなか一筋縄に組織の全貌と動機が分からない、という仕組みでした。

  • 池波正太郎鬼平犯科帳シリーズ第17弾
    今回はなんと一冊丸々の長編でした。
    同心や手下総動員で複雑に物語が進むので誰が誰だか時々後戻りしては読んでいました(^^;)
    しかし、間違いなく面白い。

  •  居酒屋の奇妙な襲撃事件が発端となって平蔵暗殺計画、旗本のスキャンダルへと転がっていくストーリーが面白く、人間模様やスリリングな展開が巧みでページを捲る手が止まらなかった。タイトルの回収の仕方も大変味があって、心地良い余韻が残る。

  • 長編鬼火面白かった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「丹波守様が亡くなられたぞ。知っているか?」…従兄の話に興味をそそられた平蔵は、駒込の「権兵衛酒屋」に立ち寄った。酒と一品のみの肴がうまいと評判だが、平蔵はそこに曲者の気配を感じる。ほどなく、この店の女房が斬られ、亭主は姿を消す。これを発端に、平蔵暗殺から大身旗本の醜聞へと、謎が謎を呼ぶ長篇「鬼火」登場!

  • 特別長篇「鬼火」という1冊でした。
    でも、普段から鬼平さんのお話はそれなりに続いているので、長いなぁ…とは思いませんでした。

    幕府のおじさんたちやそれなりの商家のおじさんたちは、自由恋愛じゃなかったからか、奥さんじゃない女性に子供を産ませたりしている人もいて…。

    このシリーズの主人公である長谷川平蔵さんも本妻じゃない方がお母さんだし、いろいろ複雑なんだね。
    ……ってことが根底にあるお話でした。

    まぁ、どんな環境で生まれ育つか、どんな人と出逢って共に生きていくかで同じ妾腹のお子さんでも全然違うのだなぁ。

  • 長編 ○

  • 傑作!面白すぎて1日で読了!

  • 駒込のはずれにある老夫婦の営む名も無き居酒屋。「権兵衛酒屋」と呼ばれるその店が襲われ、女房が斬りつけられる。長谷川平蔵がそんな窮地を救うと、亭主の姿が消えていた。そして、ついに平蔵にも刺客の刃が襲い掛かる・・・。謎が謎を呼ぶ長編「鬼火」登場。

  • 長編は冗長。やっと読み終わり。

  • 【これ以上はない「鬼平決定版」、思い立ったが読みどき!】うまいと評判の「権兵衛酒屋」に立寄った平蔵は、曲者の気配を感じた。やがて、この店で起きる事件が「平蔵暗殺」につながっていく。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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