猫大好き (文春文庫 し 6-89)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909130

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  • 読書録「猫大好き」4

    著者 東海林さだお
    出版 文藝春秋

    p222より引用
    “ 人間は何をやってもすぐ成果に結びつけ
    る。
     成果があがらなければ、すべて失敗という
    ことになる。
     この場合の猫は、成果は最初から求めてな
    いのだ。
     途中が面白ければそれでいいのだ。”

    目次より抜粋引用
    “ラーメン店の七不思議
     ホームセンターで血が騒ぐ
     人生最高の幸せな一日
     内臓とわたし
     猫大好き”

     漫画家でエッセイストである著者による、
    日々の出来事を描いた雑誌連載エッセイをま
    とめた一冊。同社刊行作文庫版。
     ラーメン屋の店主についてから避けて通る
    のが難しい病気についてまで、自身による漫
    画と共に面白おかしく綴られています。

     上記の引用は、猫と人間の行動の違いにつ
    いて書かれた項での一節。
    猫のような生き方や行動には、多くの人が憧
    れるところかもしれませんが、皆が皆猫的に
    生きていたら、今の世の中は維持できなさそ
    うですね。
     p98の西洋人のたこ観の漫画は、実際はど
    うかわかりませんが、タコやイカをデビルフィッ
    シュと呼ぶ人たちのイメージとして的確では
    ないでしょうか。
     安定した面白さ。しかし、著者もご高齢の
    ためか、病気の話題が多いのも、身近な感が
    より増しています。

    ーーーーー

  • 本名庄司禎雄 もともと腕組みは拒否のポーズだといわれている ラーメン屋も客も、双方が勘違いをし始めて、其々がどんどん深化していって今日に至っているのだ だけどメンマは不動の位置から外れたことは一度もない 次にその侵害受容体が、「体が侵害されている」という信号を脳(三叉神経)に送るシステムがあるかどうかが問われる。 人類の祖先は数々の肉食動物に捕食されていた脆弱な生き物だった 人間が何か面白いと思うときっていうのは、情報が入力されて、処理するときなんですって。そういうときに快感があるらしいんです。 駄洒落なんかも近いんじゃないですか。言葉の音が似てるっていうことだけで喜んでいるわけですし、例えばオランダにスケベニンゲンって場所があります(笑)。日本人が聞いたら喜びますよね。 顔面相似形 「骨格筋は1㎠あたり5kgの力を発生する。この結果ヒト成人の骨格筋の出す力の総和は20トンに達する」 美輪明宏さんが「ヨイトマケの唄」を歌って評判になった。 忠臣蔵の四十七士が討ち入りのとき のみ鑿 「富士そば」にカツ丼を食べに行く 「湯麺」だけだとどうなるか。「ということは、これは『野菜普通入り湯麺』ということになるわけだな」と思う人がいるわけもなく、客の注目を浴びることもない。 広辞苑にも、蛸は西洋では、〔一般に悪魔の魚として嫌われる〕と出ている。 精子の入ったカプセル状のものをこの交接腕で雌の体内の然るべき所へ送り込む 墨守ぼくしゅ 双眼鏡を持って馳せ参じたのだった 介添え 八重洲地下街の黒塀横丁を千鳥足で出 東京ステーションギャラリー 焼き餃子は完全に日本料理と断言していいと思います シベリアに抑留 ブリヤート共和国の焼き餃子をシベリアの捕虜達が食べて 気宇壮大 第二腰椎あたりにある脊髄が独断でやったのだという 副腎皮質刺激ホルモン きょうざつぶつ夾雑物 デカルトさんは心身二元論を渋々引っ込めたものの、最後までブツブツ言っていたらしいが、僕は両方の顔を立てたい。 そのあたりの平滑筋が働いてステーキを通過させたのだ 寂然たる とうけいぶ頭頸部癌 医者が勝手に学会を立ち上げるんです(笑)。利益団体が基準値を決めているんですね。しかもコレステロールの学会基準を作った人達のところに製薬会社から何億円という寄付が入っているの。 系統的な健康診断って一回も受けたことないですね アルカディア(理想郷) 壇蜜

  • 仕事で泊まったホテルの部屋の名前がどういうわけか”ネコ大好き”で、この文庫本が置いてあった。軽妙なエッセイ集だが猫の話はごく一部。日本ではイカじゃなくてタコが愛されているって話はなるほどと思ったけど、全体的には他愛ない話。

  • どれも他愛のない話で、いまいちでした。

  • いきなりラーメン店主の腕組み問題に始まり、確かに、とうなずいた。タオルを目蓋のあたりまで下げて頭に巻き、どや顔で写真に載るアホ店主たち(著者はそんな無礼な表現はしない)。その姿をネット画像では見るものの、地元にはいないのが救いだ。やたら威張ってるのが一人いるな。あやつらは、何かを履き違えている。その他、蛸やヒトの内臓の考察も興味深かった。でも、残念だけど往年のキレがなくなった。丸かじりシリーズに比べて、一話が長過ぎてダラダラ感が否めない。

  • 丸かじりシリーズとは違い、テーマも長さも自由なエッセイが収録されている。ラーメンや餃子など食べ物の話題もある。東海林さんのエッセイにはハズレがない。

  • 【こんな生き方、許してニャン!?】なんとも羨ましい猫の生き方研究から内臓と自分の不思議な関係まで、今日もショージ君はふか〜く考える。大好評エッセイシリーズ。

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著者プロフィール

東海林さだお=1937年東京生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学文学部露文科中退。早大漫画研究会草創期のメンバー。文藝春秋漫画賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞。漫画に『新漫画文学全集』『ショージ君』など、長期連載のエッセイに「男の分別学」「あれも食いたいこれも食いたい」など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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