キャプテンサンダーボルト 上 (文春文庫 い 70-51)

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2024
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909536

作品紹介・あらすじ

世界を揺るがす秘密は蔵王に隠されている! 大陰謀に巻き込まれた小学校以来の友人コンビ。 異常に強い謎の殺し屋と警察に追われるふたり(と犬一匹)は逃げ切れるか。 上巻には本編の一時間前を描く書き下ろし掌編小説をボーナストラックとして収録! 現代を代表する人気作家コンビが本気でタッグを組んで生み出された、このふたりにしか書けない一気読み必至のノンストップ・エンタテインメント。 女友達を助けたばかりに多額の借金を背負う羽目になった相葉の手にひょんなことから転がり込んだ「五色沼水」。それを狙う不死身の(ように見える)冷酷非情な謎の白人が、死体の山を築きながら彼を追ってくる。五色沼といえば蔵王の火口湖、そこは戦後にパンデミックを起こしかけた「村上病」のウィルスで汚染されていて、立ち入り禁止地域になっていた。この水はいったい何なのか。逃亡する相葉は、中学時代の野球部の悪友・井ノ原と再会、ふたりは事態打開のために共闘することに…… 東京大空襲の夜に東北をめざし消息を絶った米軍機。封印された映画に映っていたもの。謎が謎を呼ぶ100%ノンストップエンタメ。

感想・レビュー・書評

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  • 二人の作家が織りなすノンストップエンタメ

    小学生以来の悪ガキコンビ
    蔵王の御釜の水を求める謎の組織と異様に強い銀髪の男
    戦後に発生した「村上病」の謎
    東京大空襲の日に東北方面で墜落した三機のB29

    詳細な感想は下巻を読み終わってから


    阿部和重と伊坂幸太郎の合作らしい

    阿部和重さんの著作は未読なので何とも言えないけど、伊坂さんのは何作か読んだ事があるので、所々に漂うそれっぽさは感じる

    どうやって書いたんでしょうね?
    江國香織さんと辻仁成さんのように、それぞれ別の人物のパートを書いているわけでもない
    木皿泉のように、二人でプロットを相談し、どちらかが主導して書いて、もう片方がバトンタッチして加筆修正して、とか?

    うーん、二人の文章を読み込んでいるわけではないので、よくわからん

  • 相葉と井ノ原が一緒に行動するまでがちょい退屈。
    エンジンかかるのに時間かかった、
    後半になれば面白さが増して、ページが進んだ。

  • 読むスピードに興が乗ってくるまで、時間がかかった。多分、かわりばんごに原稿を書いているのだろうし、最後の辺りは文体も統一している雰囲気はあるけど、それでもテンポか違ってなんかダメだったのである。

    相葉は伊坂が担当して、井ノ原は(この作家のことは知らないけど)阿部さんが担当している節がある。それでも上巻最後の辺りはテンポよくなったのだから、これから期待できる。と言ったところで、まだ下巻は買っていないことに気がついた。この行き当たりばったり、相葉みたいだな。

    2018年1月17日読了

  • 冒頭、阿部和重節全開!と思って読みだしたが、次の章からさっそく別の雰囲気が入ってきた。そして、そのトーンが全体を最後まで包む。
    あきらかに、これまでの阿部和重のトーンとは違うのは、合作だから当たり前か。。。

  • “阿部和重×伊坂幸太郎”“小説界最強タッグ”という文字が躍るが、私、阿部和重を読んだことがなく、それを聞かされていなければ、普通に伊坂幸太郎の作品として読んだ気がする。
    東北地方を舞台にして「ゴールデンスランバー」を思わせる国家陰謀が絡んだ逃亡劇に「グラスホッパー」を思い出させる銀髪の怪人。人生に対するオプティミズム。おまけに、戦隊ものやマイケル・チミノの映画に対するオマージュまで。
    巻末にわざわざ付けられた関連年表には、物語の出来事の他に、楽天のマー君や大洋のポンセのことが載っており、これがどう関連していくのか気になる仕掛け。
    久し振りに出来た東京出張の行きの車中で一気読みだぁ。

  • 変身できないヒーローも、まーまー大変である。

    (以下抜粋)
    ○暗く、細長く、不安に満ちたトンネルの中で正気を保っていられるのは、それがいずれ出口に繋がると信じているからだ。もし、出口がないとしたら。もし、人生の時間を費やし、出口なしのトンネルを進んでいるだけだとしたら。

  • 物語に火がつくまで時間がかかったが、そこからは息をつかせぬ展開にのめり込みました。

  • 伊坂幸太郎と阿部和重という現代屈指の人気作家ふたりの完全合作。小学校時代の悪友コンビの決死の逃亡劇の顛末と謎の組織の目的とは。話題の一気読みエンタメ大作。
    いきなり語られる『ガイノイド脂肪』で、まずはグイと引き込まれる。終始漂う不穏な空気がいつもの伊坂ワールドなので、出てくるキーワードが気になって仕方ない。まさか今になって元横浜大洋のポンセというワードに出会えるとは。

  • 伏線とかはもちろんなんだけど、シンプルにハラハラするし、応援したくなった。気持ち良い青春小説。友達っていいな、スポーツっていいな、という感じ。

  • 伊坂幸太郎と、初めて名前を聞くもう一人の作家による合作らしい。どういう書き分けをしているのかわからないが、読み終われば完全に伊坂ワールドだった。相場や井ノ原など、ジャニーズみたいな名前がたくさん出てきて笑う。物語りは物騒な展開で前編を終える。後編へ大きく期待は高まる。

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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