うみの歳月 (文春文庫 み 19-38)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167909604

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  • 【若き日に書いた貴重な現代小説を初公開!】無名時代に書いた現代小説五編と詩一編を初めて収録。故郷の風光を背景に、魅力的な女性が登場する。作家の軌跡を知る貴重な一冊。

  • 青痩の地、東京から落剥の思いを抱え郷里に降り立つ。毎日が平穏無事に過ぎてくれるように願っているだけの生活が淡々と過ぎてゆく。多少の波風はたつものの力むことなく静かな三人暮らしを送る。粗大ごみの山もカメラを向けてみると趣を漂わせる。人の営みの無残さもレンズを通すと途端に輝いてくる。人によって捨てられたものは死んだ物かもしれないが、カメラのファインダーの中では立派に生きている。つまらない風景と思わせるのは人間の目。心のありようが別世界を見せてくれる。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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