鬼平犯科帳 決定版 特別長篇 迷路 (22) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2017年11月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784167909642

作品紹介・あらすじ

池波正太郎生誕100年企画として、
歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、
映像化、ドラマ化。
「鬼、新時代。」が始まります!

21世紀の国民的時代小説ともいえる
「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、
カバーデザインも見どころで、
全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。

シリーズも終盤の22巻は、特別長篇 迷路。
平蔵のみならず、その周囲の者たちが次々に狙われる。与力、下僕が殺され、平蔵の息子、娘の嫁ぎ先まで狙われた。生涯一の難事件ともいえる事態に、追い詰められた平蔵は苦悩の末、坊主に変装し役宅から姿を消す……渾身の力作長篇!

感想・レビュー・書評

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  • 5月3日は、池波正太郎の命日である。昨年は生誕100年で、新作「梅安」2本が上映され、今年は時代劇チャンネルで新たな「鬼平」のテレビシリーズ、そして劇場版「鬼平犯科帳 血闘」が5月10日に公開される。亡くなったのは、1990年(平成2年)のことであった。

    ‥‥‥‥はや、34年も経ったのか。
    貪る様に「梅安」「鬼平」「剣客商売」を買い揃え読み漁ったのも、40年近く前のはず。新社会人にとっては、丁度良い暇つぶしになる本であった。
    ‥‥‥‥短編ひとつが、ランチ時間のついでに読める量だった。
    これである。
    ‥‥‥‥文字が詰まってないから
    めくるスピードが速いのである。

    たまさか、忌日記念の本を選んでいたら我が蔵書には19巻までしかないことが判明した。晩年の長編群は「あとのお楽しみ」に取っておいたらしい。それで読んでない一篇として長編の「迷路」(第22巻)を選んだ。

    びっくりしたのは、もはやコメディ担当の木村忠吾は後方に退き、この巻では細川峯太郎が、火付盗賊改方与力としてどうしようもない男の役回りとなる。それと並行し、平蔵が「本所の銕」だった時の因縁の相手、猫間の十兵衛の陰湿な包囲網が迫り、平蔵生涯最大の危機(いっときは役職を解かれる)が訪れるのである。

    平蔵の息子の辰蔵も、いつの間にやらここまで逞しくなり、おまさと大滝の五郎蔵がいつの間にやら夫婦になっている。
    ‥‥‥‥何やら、十数年ぶりに親戚にあった様な気分
    なのであった。
    平蔵50代。未だ鬼神のように強い。

    池波正太郎の歿年は67歳だった。いま考えれば若い。けれども、生涯は思いっきり仕事し、楽しみ、美味いものを喰って、
    ‥‥‥‥まんぞく、まんぞく
    の一生だったに違いない。

    そう言えば、未だ潤沢な旅行資金があった頃、東京の一泊を山の上ホテルにしたことがあった。泊まってわかったのは、部屋は豪勢ではないけれども、机が大きいこと、飾ってある絵に品があることだった。
    ‥‥‥‥こんな感じで、池波正太郎は何泊もし、絵を描き、天ぷらを食べたのか。
    と、感じ入ったモノだ。
    その山の上ホテルも今年閉じてしまった。

    荷風の最後の食事は大黒屋のカツ丼だった。最晩年の病院で池波は、このホテルの天丼を所望したらしい。
    名人近藤シェフがわざわざ届けたらしい。
    ‥‥‥‥最後の晩餐どうしようか。
    このエピソード読んでから、ずっと思ってる。

    • 土瓶さん
      クマさん。
      手作りふりかけいいですねー。
      俺の場合はなんだろ?
      こなごを甘辛く煮たやつかなー。
      あの汁が大好きでご飯にかけて何杯でも...
      クマさん。
      手作りふりかけいいですねー。
      俺の場合はなんだろ?
      こなごを甘辛く煮たやつかなー。
      あの汁が大好きでご飯にかけて何杯でもいけたものです。
      もう食べることもないだろうな。
      最期は、美味しい水が飲めたらいいかな。
      2024/05/03
    • kuma0504さん
      土瓶さん、
      まぁ、その時 が近づいたら考えましょ。
      で、こなご(小女子)て、初めて聞きました。
      土瓶さん、
      まぁ、その時 が近づいたら考えましょ。
      で、こなご(小女子)て、初めて聞きました。
      2024/05/03
    • 土瓶さん
      あれ?
      方言かな(笑)
      あれ?
      方言かな(笑)
      2024/05/03
  • ▼一冊まるごと、の特別長編「迷路」。この文庫版では鬼平は全24巻。そして23巻も特別長編で、24巻も特別長編。ただ、24巻は未完絶筆。ということはつまり連作短編の形式はもう21巻で終わってしまったということ。結論から言っちゃうと、池波さんの「鬼平」「剣客」は、連作短編の方がオモシロイ。これは恐らくたれも反論の余地が無いでしょう。なんでだろう、という考察は興尽きぬところですが。

    ▼いつくかある「鬼平」「剣客」の特別長編の中では、この「迷路」は、まずベストの部類に入るオモシロサでした。話の作りとしては、とにかく謎の敵が鬼平の周りを脅かす。正体が分からない。全体の7割程度まで、とにかく正体が分からない。後手に回るし、劣勢である。・・・というあたりのサスペンス、緊張感。つまりはストレスなんですが、そのストレスがオモシロイ。そしてストレスから解放されたいからどんどん読み進む。

    ▼最近読んでる中では、リー・チャイルドさんの「ジャック・リーチャー・シリーズ」が基本的にはこの構成です。

    (以下ネタバレ)





    ▼備忘の為に記すと、要は平蔵の若い若い無名の不良時代に因縁があった男が犯人。
    どういう因縁かというと、不良御家人で、悪事に平蔵を誘い、もめて片腕を切られた。という。
     その人物が大人になって初老になっている。盗賊の頭になっている。それで平蔵を狙う。しかも周辺の関係者を殺していく。そういうお話でした。

  • メロディアスライブラリー5月8日の課題本。
    今回は、放送の前日に読み上げられた。

    テレビの時代劇と、あのジプシーキングスのテーマ曲は印象に残っていたが、あの当時あまりちゃんとは見ておらず、全てにおいて初めての気持ちで読み進めた。
    結構、登場人物が多い。
    メモ読しないで読んだので、途中怪しいところはあったけど、まあ何とか最後まで読むことができた。
    割と最近『雲切仁左衛門2』(BSPで放送)を見ていたのも良かったかもしれない。ちなみにそちらも同じ池波正太郎氏の作品。ただし、全く正反対の立場の人物が主人公というのが面白い。盗みのシーンなどは、その時の情景を軽く思い出したりして想像の補完をしたところもある。大きな仕事(盗人の場合は盗みなのだが)をするために、時間をかけて準備をするというのは、どちらが主人公になっても同じことだった。
    東京というか江戸の地理に詳しくないのがちょっと残念と言えば残念。
    それから本筋とは関係ないところで印象に残ったのが、「~だそうな」という伝聞の書き方と、「これは(別の巻のナントカ)に書いたが・・」みたいな作家さん直々のインフォーメーション。読んでなくても十分読めるが、余裕があればそちらも読んでいいかなという気持ちになった。
    番組で、作中の食べものについて言及していたけど、私も読み返さなくてもしっかり覚えていた。物語の中では小道具に過ぎないだろうに、しっかり印象付ける池波作品、スゴイ。

  • 長編だが一気に読んでしまった。

    長編だけに登場人物も多く、それぞれの動きも結構激しいのだけど、躍動感ある筆致で人物が捉えられている。

    平蔵の悲壮な決意も伝わってきた。

    池波正太郎さんの、いわゆる「油の乗った」時期に書かれたんだろうなぁ。

  • 長編だったけど、あっという間に終わってしまった。
    今回はさすがに解任されたままなのかな、と思ったけど、復活しましたね!

    恨まれることも多いけど、それだけ悪人を捕まえているという証でもあるので、そのへんは平蔵さん自身も一番よくわかっているだろうな…

    あと2冊で終わりかー

  • 今回は1冊まるまる長編ということで、読み応えあり。登場人物もそこそこ出てくるけど、知ってるオールキャストプラスアルファだから混乱することも少なかった♬

    鬼平ピンチ!

  • 長編、読み応えあった。最後は感動的

  • 長谷川平蔵をここまで追い詰めた難事件。平蔵のみならず周囲の者たちの命が・・・。追い詰められる平蔵の渾身の働き。

  • 特別長篇『迷路』なる1冊。
    今まで読んだ鬼平さんのお話で、一番読みごたえがありました。

    それなりに鬼平さんに出てくる人たちの人間関係を知っていたほうが良いけれど、忘れていても楽しめました(笑)

    心の弱い人ほど視野や人間関係が狭いから、人を怨む力が強くて困りモノなんだよなぁ…。

  • 同心 細川の博打遊びから昔の平蔵に因縁を持つ盗賊と繋がっていく。今までの短編からの繋がりがこの長編で生きている。

  • 池波正太郎鬼平犯科帳シリーズの22巻
    池波正太郎にハマったので仕方ない(^^;;;
    最後まで読み続けます。

  • 長編 ○

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「おもしろいものを、見せてつかわそう」と、筆頭与力・佐嶋忠介を伴い市中見廻りへ出た平蔵だが、変事の予感を覚える。翌日、宿直明けの与力・秋本源蔵が半弓で射殺され、平蔵の周辺と身内が連日で命を狙われる。敵は何者か?火盗改方への怨みなら、なぜ下僕まで襲うのか。苦悩の果てに、平蔵は行方知れずとなる。傑作長篇!

  •  池波正太郎 著「鬼平犯科帳 22 特別長編 迷路」、2017.11発行。惰性で読了。こんな読書はやめないといけませんねw。

  • 【圧倒的なおもしろさ、味わい深さの決定版!】平蔵のみならず、その周囲の者たちの命が次々に狙われる。生涯一の難事件ともいえる事態に、平蔵は追い詰められる。渾身の長篇!

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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