- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167909789
作品紹介・あらすじ
佐藤愛子といえば、やはり『血脈』!それは、妻子ある佐藤紅緑が、新進女優を狂おしく愛したことに始まった。大正から昭和へ、因縁の炎が佐藤家を焼き尽くしていく。圧倒的迫力と感動の大河長篇。圧巻の三部作を、読みやすくした新装版で刊行。【旧版からの変更点】①人名・地名・難しい字に、ふりがなを増やしました。②登場人物の系図を栞にして、上・中・下巻に挟み込みました。(上)のあらすじ物語は大正4年、当代随一の人気作家・佐藤紅緑が妻子を捨て、新進女優の横田シナを激しく愛したことに始まる。父親・紅緑への屈折した思いを胸に、散り散りになっていく八郎、節、弥、久の4人の息子たち。シナのつれなさに苦悩する紅緑が半ば別れを覚悟した矢先、シナの妊娠が判明。大正12年、愛子の誕生で、シナは紅緑と離れられぬ宿命をようやく受け入れる。
感想・レビュー・書評
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虚実ないまぜなのか、どれだけ強烈に描けば済むのだ。家族たちのハチャメチャ不良ぶり。こんな血脈は大変だ、どこの家にもあるってもんじゃない。
変態家族の父「佐藤紅緑」作家はわたしの読む時代ではなかったけど、異母兄のサトウハチロー詩人の作品は知らないうちに歌っている。佐藤愛子随筆家は何冊か読んでいる。そこに沢山のきょうだいとその連れ合い、しかもその連れ合いはとっかえひっかえの大人数で、一筋縄ではいかない気質の人達がずらり、文字通りのくんずほぐれつ、だけどなぜか憎めない大家族だなと、佐藤愛子の筆運びに誘導されてしまうのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
間もなく100歳を迎える佐藤愛子の超大作。
佐藤愛子の父、佐藤紅緑(洽六)と、紅緑が愛した女、シナ(万里子)、長男八郎(ハチロー)を始めとした不良少年の息子たちの物語。明るいストーリーではないが、もはや百年近くも経ってしまい、令和という時代となった今の時代には完全に失われてしまったこの時代ならではの明るさが感じられる。こうした時代を生きてきた佐藤愛子だからこそ、『九十歳、何がめでたい。』という、現代を生きる人たちの心に響く著作を書くことができた。 -
余りにも滅茶苦茶な佐藤家だけど、ホントのホントに実話なのか。上下と思って読み始めたけど、上中下なのね。
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サトウハチローの人間像にびっくり。まあ、それはいいんだけどさ、ここで検索すると、単行本の中・下巻はヒットするのに上巻さけは文庫本しかヒットしないのはなぜ?
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どこまでがフィクションか分からないけど激しい佐藤ファミリー。もっとさくっと読めるかと思ったけどなかなかスピードに乗れず。続きはもう少ししてから読も。
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【佐藤愛子といえば、やはり『血脈』!】物語は、佐藤紅緑が新進女優を狂おしく愛したことに始まった。大正から昭和へ、佐藤家を焼き尽くす因縁の炎。迫力と感動の大河長篇。