- 文藝春秋 (2018年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167910099
みんなの感想まとめ
テロリスト組織の中でも異彩を放つ「イスラム国」の実態を深く掘り下げた本書は、彼らがどのようにして単なる暴力から脱却し、国家建設を目指す存在へと進化したのかを解説しています。イスラム国は、巧みなプロパガ...
感想・レビュー・書評
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いつの間にやら、アルカイダからイスラム国に代わっているじゃないか、と思ったのも、もうかなり昔のことになる。
きっとアルカイダ的な組織が乱立していて、その一つなんだろう、と勝手に考えていたのだった。
では「イスラム国」とは何か。アルカイダとどう違うのか。
本書では、テロリストが武力と地域整備を両立しもって、自分たちの支配する地域を確立、統治し、カリフ制国家の建設を目指すという点で、それまでの抵抗勢力とは異なると指摘している。
対外的にはかなり残酷なことをプロパガンダ、広報の一環として行っている反面、地域の安寧のためにインフラ整備にも力を注ぎ、資金繰りにも長けているという。
しかし、そうして出来たものを「国家」と呼ぶべきかどうか、大きな疑問を投げかける。
また、我々から見たイスラム国と、ムスリム達、シリアに住む人々から見たイスラム国の在り方の違いにも考えさせられる。
池上彰氏の解説は、この本を日本人として読み取るには上手く書かれていて、これだけを読んでも、内容の核になる部分を押さえられる(笑)
惜しいのは、単行本版と文庫版の内容は違うものの、焼き直し感があることくらいかなー。
「イデオロギーには空爆できない」という、なかなかの章題から始まる。
西欧諸国の近代化は、サラフィー主義の一つの目標となったとも書かれているが、一転した植民地政策によって中東の地図は上書きされてしまう。
中東の難しさは単に、土地の問題だけでなく、そこに国が作られたこと、民族のこと、宗派のことが複層化している点にあると読んだことがある。
私が関心を持ってこういう本を読むのも、日本にとっての範囲は中国、韓国、北朝鮮、アメリカ辺りであり、まさかここにイスラム国といった中東の脅威が参入してくるとは思っていなかったからだ。
関心を寄せずにはいられない状況を作り出す。
これも戦略の一つであろうが、このグローバル戦略はまさに自分一人とっても、成功している。
2017年にはイスラム国が縮小傾向にあると結ばれているが、彼らが喚起したイデオロギーによる恐怖は根強い。
人間は、されたことへの記憶の深い生き物である。
この恐怖が、今後どのような形を取っていくのかがやはり気になる。。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014年ごろ、シリア、イラクの国境周辺で勢力を拡大したイスラム国。巧みなプロパガンダと人質を利用した交渉で多くの国を翻弄しました。それまでに数多く存在したテロ組織とは別次元の勢力になぜ成長できたのか、イスラム国とはそもそもどいういう存在なのかを解説しています。
「イスラム国建国はユダヤ人にとってのイスラエル建国と同じ位置づけである」、「永続的な国家建設が究極の目的であるので、被支配者を恐怖で押さえつけるのではなく、人民からの支持を優先させる」、「人民からの搾取ではなく石油産業などの経済活動から収入を得て、それを再分配することで戦闘員や被支配者の不満をそぐ」等々、彼らが単に暴力に頼って自らの要求を満たすのではなく、近代的で現実的な視点で組織を運営していたことなどが詳しく述べられています。
本書は2015年に「イスラム国 テロリストが国家をつくる時」の書名で出版されたものに、2017年までの状況等を加筆し文庫化したものです。「イスラム国とはそもそも何なのか」という疑問に必要十分な情報を文庫本で提供してくれる非常にお得な1冊だと思います。 -
【新章書下ろし! テロリズム分析の世界最先端】ベストセラー『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』に新章七章を書下ろし、改題。衝撃の未来予想図。池上彰さん新解説も!
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