まひるまの星 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2018年3月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167910303

作品紹介・あらすじ

北関東の小さな町で、コーヒー豆と和食器を扱う店「小蔵屋」を営むおばあさん、杉浦草。



人生経験と、丁寧に紡いできた人間関係を通して、街で起こる事件のあれこれを解決に導いてきたが、ある日、町の山車蔵の移転問題がもちあがり、小蔵屋の敷地が第一候補に。

町内の話し合いが必要だが、草は亡き母の遺言で「うなぎの小川」にだけはこの二十年行くことができず、移転問題の話し合いが思うようにいかない。



かつては親友だった「うなぎの小川」の女将とお草の母の間に、一体なにがあったのか。祭りの音が響く真夏の紅雲町を歩き回るうち、お草は町全体に関わる過去のある重い事実にたどり着く。



ほっこりとあたたかな日常の奥に覗く闇がドキドキさせる、ヒットシリーズ第5弾。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第5弾。
    ”うなぎの小川さんとは母の間に何かあったらしい”
    紅雲町の山車蔵の移転問題!小蔵屋に話が来るのはある覚書故・・しかし、裏にある(山車蔵移転の)本当の理由は?草の母・瑞とうなぎの小川の清子との間に何が?

  • 別冊文藝春秋2016年1〜9月号掲載のものを2017年1月文藝春秋から刊行。2018年3月文春文庫化。シリーズ5作目。母と仲違いした清子さんとの謎だった事情が、時を超えて草に降りかかる。仲違いの原因を調べていくと、紅雲町一帯を巻き込む秘密に行き当たり…。てな感じのややサスペンスタッチな展開で、清子さんの家族、住民の家族も巻き込むストーリーに目が離せませんでした。草の行動と推理、脇をかためる常連たちの連携が楽しい。明らかにされた秘密が、ただの困った問題にスリ変わるところに妙味があり、興味深かったです。

  • 亡き母が仲違いしたままの友人清子。その理由が思わぬ事件を掘り起こす。
    夏祭りを背景に、母の形見の着物や、仲違いしたままの母の友人やその家族、祭りの山車の置き場所問題なの、少しずつ絡み合って、暑さの描写も相まって、お草さんと一緒にクラクラする。
    暑い夏の盛りに、着物姿で事件を調べて歩き回る、お草さんの健康が気になる。ほんと無理しないで。
    いろんな秘密を暴いていくお草さんを見ていると、今後のご近所付き合いとか大丈夫なのかと、そちらばかり気になるようになってしまった。

  • 紅雲町シリーズも5冊目。
    お草さんの人付き合いの積み重ねと推理が町内の思わぬ秘密を紐解いていきます。

    北関東の小さな町・紅雲町で、コーヒー豆と和雑貨の店を開いている杉浦草は70代も後半。
    今も着物を着ていて、丁寧に家事をする。身体がしんどいなど草の視点から語られる感慨はいかにもおばあさんだけど、芯が強く目も確か。
    若い久実が店員となり、仲良く店を切り回しています。

    亡き母が形見として友人に送るよう書き残していた着物をどうしようか迷うお草さん。
    鰻屋の女主人・清子はかって母の親友だったが、なぜか仲違いし、草も鰻屋には行かないよう禁じられたまま年月が経っていました。
    お祭りの山車の保管場所を巡って、鰻屋の人とも話し合う必要が出てきたのだが‥

    その家の嫁も草の友達で外で会うのだが、気にかけているといつしか、いろいろな角度から情報が入り、遠い昔の記憶もふと蘇る‥
    名推理が冴え、押し隠してきたことが歪めていた暮らしが、真っ直ぐな軌道に戻っていくのでした。
    痛みは伴っても、ほっとする思いもある結末。
    年の功の渋さと、地道なあたたかさがいいですね。

  • 紅雲町では山車蔵の移転問題が持ち上がり、お草が営む小蔵屋の敷地が第一候補に。話し合いが必要だが、お草は母の言いつけで「うなぎの小川」とは絶縁状態で、話し合いができない。かつては親友だった女将と亡母の間に、なにがあったのか。紅雲町を歩き回るうち、お草は町全体に関わる重い事実にたどり着く。シリーズ第5弾。

  • お草さんの活躍が楽しみなシリーズ。
    重めなミステリーが苦手な私には
    ちょうど良くて、どんどん読み進めています。
    といっても事件性は多少あるので
    人の黒い部分とか心理とか全くダメな人には辛い描写もあるかと思います。

    でもいつも結末はまとまるし、合間の小蔵屋さんの描写が好きで、私もちょっといい器買ってみたいな、と雑貨屋に足が向いたりと
    小説なのに実生活に影響があったりして嬉しいです。

    これからもシリーズが続くのを期待してます。

  • 北関東の町、紅雲町でコーヒー豆と和食器の店を営むお婆さん、杉浦草が町で起きる小さな事件を解決していくシリーズの第5弾。
    昨年1〜4話を一気に読んで、5話の「まひるまの星」も今回一気に読み終えた。毎回、お草さんが解決していく日常の小さなミステリーにワクワクする。
    草の亡くなった母親と親友だった鰻屋の清子との深いわだかまりの謎が、産業廃棄物の重い問題を絡めながら最後に解き明かされる。辛い話が最後に心が晴れて癒される。肩肘張らずに読めて、しかも最後はみんなが幸せになるストーリーで、幸福感が残る小説である。

  • 読んだことない作家さんにチャレンジ。吉永奈央さんは1964年埼玉生まれ。架空の群馬県紅雲町喜寿超えカフェ店主を主人公にして、人間関係がゆったり流れてゆき20年来の秘密も解きほぐしてゆきます。

  • 久しぶりの小蔵屋の草さん、相手があってのことだから
    なかなか近所付き合いも難しいことです。真理だなあ、今回は手厳しい現実に打ちのめされて終わるのかと覚悟したが、何とかなるもんだ・・・自分らしい解決策は珍しくも力技

  • 久しぶりにお草さんを読んだ。
    短編の連作。今回はとても重い話。
    でも人とも繋がりが爽やかに描かれていました。
    清子さんとのわだかまりも解けてよかった。

  • 今回は着物のことの描写が印象的でした。久実ちゃんの浴衣やお草さんのお母さんの遺した着物などなど。
    シリーズ最初の短編の時には、毎回登場していた「盆の窪」が一度しか出てこないのは、ちょっと残念。…見つけた時には嬉しかったですけど。

  • *紅雲町では山車蔵の移転問題が持ち上がり、お草が営む小蔵屋の敷地が第一候補に。話し合いが必要だが、お草は母の言いつけで「うなぎの小川」とは絶縁状態で、話し合いができない。かつては親友だった女将と亡母の間に、なにがあったのか。紅雲町を歩き回るうち、お草は町全体に関わる重い事実にたどり着く。シリーズ第5弾*

    安定の世界観に卓越した表現力、いつもながら素晴らしいです。ただ…回を追うごとに、心に刺さる内容の重さが少々辛いのも事実。出来れば目をそむけたい、そんな現実がつまびらかになっていく様が克明過ぎるせいかな。
    秋冬の、心に余裕がある時に読みたいシリーズ。

  • シリーズ第五弾。お草さんの母と、その友人のいさかい、理由を知ろうとしていく中で、色々と浮き上がってくるものが……。
    お草さんの生活ぶり、地方都市の田舎に類する環境等々、しっかり書けてる印象です。最後も納得。良かったです。

  • 紅雲町お草さんシリーズ第5弾。

    随分前に読んだシリーズの続きがあると知って再スタート。
    町内の山車蔵を小蔵屋に移設してくる話から始まる。
    以前からの約束とはいえ、小蔵屋を閉めることも意味する移設に悩むお草さん。
    それに、亡き母が仲良くしていたのに、
    いつの間にか疎遠となった鰻屋の話がからんでくる。

    ミステリーファンとしては死体でも埋められているのか?と考えたが、
    全滅した鰻だったとは。
    自分が悪者になってでも、
    隠されていた工場廃液のドラム缶を処分する方向に導き、
    鰻屋他の風評被害を防ぎ、
    山車蔵の場所も見つけて小蔵屋を守ったお草さんはほんとやり手だ。
    でも、倒れてしまったから、疲れと脱水症状には気をつけて。

    最後に、母から形見の着物を鰻屋の女将に渡すところで、
    虫食いだらけになってしまっていて笑い合い、
    傘に仕立て直して使ってもらえたのが良かった。

  • 小蔵屋のお草さんがまたまた活躍?
    亡き母と親しかった鰻屋の清子とは、距離を置いている。
    母と清子の間で何かあったらしく、死ぬ間際になっても仲違いは解消されないまま、お草にも何も語らぬままの母だった。
    むろん、清子に質すことも出来ず、同じ町内で暮らし続けている。
    そんな、母と清子についての真実がとうとう明らかに…

    2020.11.13

  • 今回もなかなかヘビーな話でした。小蔵屋さんは従業胃ンも雇いなおかつ生計が成り立つほど儲かっている感じがしませんが、なんとかなってるんですかね。

  • 紅雲町での日常の話シリーズ。
    小蔵屋のお草さんは、亡き母の言いつけで同じ町内の鰻屋に行くことを禁じられてた。
    亡き母と鰻屋の女将が絶縁状態の理由がわからないまま、その鰻屋にも関わる山車蔵の移転問題が持ち上がり、解決を図る。
    商店街がある町内での日常や問題を描いたシリーズです。

  • う~ 重い。と、感じるのは自分のせいかも。(なんにも気づいてなくて能天気だった...いろいろあったなあ。)生き方がまぶしくて、読み応えは、あった。

  • お草さんがめぐり合う色々なこと。今回は紅雲町全体に関わる重いこと。正しくないと思いながらも目の前の利益を守ることだけに噛り付く事の重荷を背負うことがずっとできるのだろうか。

    少しずつでも人の間のこだわりが薄れていくと信じよう。

  • 亡き母とその親友、清子。
    誰もが知る親友同士だった二人が、いつしか絶縁状態になっていた。
    草はその理由を探るが、次第に町全体に関わる過去の重い出来事が明らかになる。

    鉄線ってクレマチスのことか~。
    聞きなれない言葉、表現がまだまだ多いな。

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。群馬県立女子大学文学部美学美術史学科卒業。2004年、「紅雲町のお草」で第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。著書に「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ『誘う森』『蒼い翅』『キッズ・タクシー』がある。

「2018年 『Fの記憶 ―中谷君と私― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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