女ともだち (文春文庫 む 13-51)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167910389

作品紹介・あらすじ

村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都――当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か……微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説アンソロジー。コワくて切なくて愛しい物語の世界を、ぜひご堪能ください。

感想・レビュー・書評

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  • 村山由香・坂井希久子・千早茜・大崎梢・額賀澪・阿川佐和子・島津輝・森絵都
    女性作家8人のアンソロジー

    切ない物語・ほのぼのとした物語・怖ーい物語。
    総体的に、女友達って、こんなに怖いものなのか。

    幸いに、私の「女友達」には、こんな怖ーい女性が居ないので・・・。

  • 女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。


    うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
    相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
    いやはや。下手なホラーより怖い。
    どれも面白かった。

    その中で、「ブータンの歌」は、くすっと笑えて、阿川佐和子さんらしい軽やかさだった。

    「ラインのふたり」嶋津輝さんは初読。ちょっと山本文緒さんのような奇妙な迫力。
    他の作品も読んでみたい。

    「獣の夜」森絵都さん、爽やかな作品しか読んだことがなかったので、ジビエを貪り喰らいながらテンションが上がっていく女二人のパワーに圧倒された。痛快。

  • 全体的にアブナイ女性が多く登場する。初っ端から、えーこわっと呟いてしまうような作品たちがいろいろ。

    「ブータンの歌」はいい終わり方。阿川佐和子さんの小説初めて読んだな。
    嶋津輝さんも初めて。知らない作家さんだけど、独特の雰囲気が面白かった。
    森絵都さんは爽やかな作品のイメージだけど、これはけっこうドロッとしてる。でもいい友情。ジビエ・フェスタ、楽しそう。私は石垣牛の方が食べたいけど。

  • COPY 村山由佳
    ト・モ・ダ・チ 坂井希久子
    卵の殻 千早茜
    水底の星 大崎梢
    こっちを向いて。 額賀澪
    ブータンの歌 阿川佐和子
    ラインのふたり 島津輝
    獣の夜 森絵都
    8人の女性作家による、女性ばかり出てくる8つの短編集。豪華な顔ぶれの短い話が詰まっているから読み終わるのがあっという間でなんとももったいない。けど、読んだことのない作者の作品を読んで興味を持つきっかけとしていい機会になったかも。
    男性目線でよく描かれるような、勘違いとか思い込みによるおかしな描かれ方を全くしてないから、不快感がなくて安心して読める。その代わり女同士のイヤな感じの世界観はごまかしがなく描かれてしまうから、思い当たるフシがある分、胸が痛い。

    COPY
    あーいるいる。こういう子。と思わせておいて、えっ、そうなの?というどんでん返し。佐智子が大学辞める理由とか、玲がなぜそんな回りくどい方法を取るのかよくわからなかった所があった。
    ト・モ・ダ・チ
    人との距離感をすごくうまくやっていけてる、と思わせる早苗。途中、普通なら1時間で終わらせる入力作業を指1本で午前中いっぱいかかっているあたりからあれ?と思わせて、やっぱり、問題のある女子はキミだったのね。怖い怖い。
    卵の殻
    いいよいいんだよ。遼子さんは何も間違ってない。私だってそうしたいと思うもの。普通はそこまで出来ないけど。
    水底の星
    子ども時代のスイミングスクールでの話。女ともだちというよりもスポーツを習うということに主体がある。けどやっぱり女子同士の嫉妬や怒りで起きてる話だから、やっぱり女友達の話なのかな。自分の生きてきた中でも思い当たることがたくさんありすぎて、ずっしりきた。裕のその後が気になる。

    こっちを向いて。
    あまりピンと来なかった。仕事上の付き合いの人とは所詮仕事が切れたら赤の他人なのか?というような話?いい大人の女性が二人でいつまでもメニューを決められないでいるところとか、私情でクライアントの無理な値引き交渉にダメと言えない所とか。読んでいてイライラ。仕事の出来ない女だってそこまでバカじゃないだろう。

    ブータンの歌
    学生時代の思い出せないくらい地味なクラスメート。たまたま再会して、いつの間にか自分に元気をくれる、すっごく大事な存在となっていたようだ。もう会えないけれど。なんだかいい話。ほっこり。

    ラインのふたり
    工場のラインで仲良くなった二人。何でもない日常なんだけどおもしろい。毎日こんな感じでいいじゃないか。と思わせてくれる。

    獣の夜
    これはね。いいよいいよー!自由!
    肉を食べて、ボトルを空けて、思うがままに自由に生きるのさ。乾杯!イェイ!って感じ。読後感爽快!

  • 女ともだちをテーマにしたアンソロジー

    どの作品も、女性だからこそわかる女性同士の複雑な関係性と感情を描き出していて面白かった。
    知らなかった作家さんもいたけど、この本で知ることができてよかった!

    特に印象に残っているのは村山由佳さんの『COPY』
    ラストが衝撃すぎて、もう一度読み返さずにはいられない。

  • ハートフルを想定してたので初っ端2本で疲れてしまった…

    いや、村山由佳、坂井希久子ともにめちゃくちゃ上手なんだよ。予想を裏切ったり、小さな違和感が散りばめられたり。

    千早茜の卵の殻…なりすますまでは小説として面白かったんだけど、自分の身近なところで夫を当てがっててちょっと引いた。卵の殻を潰したい気持ちはピンと来なかったな。


    好きだったのは
    ラインのふたり/嶋津輝
    獣の夜/森絵都

    女ともだち…ほのぼのを連想するワードだと思ってたよ

  • 女友達ってこんな感じーと、うなづける物もあって楽しめました。

    とくに一話目、二話目のは怖かった〜 

    思い当たる節ある。

    女の人って友達にも依存する人結構いるよね。
    友達の取り合いとか。
    私だけの◯◯ちゃんみたいな。
    ヤキモチ妬かれたり。

    恋愛時と似てるのかもね。

    女の私で面倒くさいと感じる子は、やはり振られたり離婚したりしてるもんな。


    男女限らず依存する人って、魅力ないのよ。
    気をつけないとね。

  • ドロドロから始まり
    清々しく終わる、いい構成。

    こっちを向いて。は
    この年齢で読むと響く内容。

  • 8人の女性作家のアンソロジー
    村山由佳
    坂井希久子
    千早茜
    大崎梢
    額賀澪
    阿川佐和子
    嶋津輝
    森絵都

    額賀澪さん、嶋津輝さんは初めましての作家さん。
    ”女ともだち”って…
    ちょっと恐ろしい…

  • *村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*

    前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
    特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳取らないとわからないかも。型に嵌らず反旗を翻す二人がカッコよくて、痛快な物語。

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著者プロフィール

村山由佳
1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。著書多数。近著に『雪のなまえ』『星屑』がある。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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