まったなし (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2018年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167910440

作品紹介・あらすじ

俳優・福士誠治さんも絶賛!大好評「まんまこと」シリーズ第5弾!



江戸町名主の跡取り息子・麻之助が、幼なじみで町名主を継いでいる色男・清十郎と、堅物の同心・吉五郎とともに、さまざまな謎ともめ事の解決に挑む、

大好評の短編連作シリーズの第5弾!



独身で嫁取りの話がひきもきらない清十郎ですが、いったいその理由は?

未だ妻を亡くした悲しみが癒えない麻之介、

養子に入った家で年齢の離れた許婚のいる吉五郎、

そして彼らの親友で大金持ちの金貸し丸三とその妾のお虎。

いずれも清十郎の運命の人が現れることを願っているが、様々な障害や思わぬ事件に巻きこまれ……。



町名主の跡取り・麻之助に「真真事」は

見抜けるか!祭りのための寄進が今年に限って集まらないのは?(「まったなし」)。

消えた子犬が発見された場所と火事の因果関係は?(「子犬と嫁と小火」)。

大江戸とは思えぬ見知らぬ景色から帰る方法は?(「運命の出会い」)。

幼い子供を悪名高い高利貸しに預けたのは一体なぜ?(「親には向かぬ」)。

婚礼用の白無垢に染みを付けてしまったのは誰?(「縁、三つ」)。

親友・清十郎の縁談が一向に進まなくなった理由は?(「昔から来た文」)。

感想・レビュー・書評

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  • のほほんとしている麻之介がここぞというときにはビシッと裁定を下す姿に、頼もしさを感じる。今作は麻之介をずっと傍で支えてきた清十郎とお由宇さんに大きな動きが。みんながずっと同じところにいられないのは少し寂しいけれどそれぞれが自分の生きる道を定めて進んでいく姿が清々しく、感慨深い。

  • 2021. 読了
    前回読んだのに全然忘れて借りてきてしまった。

    まんまこと 第五弾
    モテモテの清十郎の結婚をすすめる回

  • 麻之助が単なる怠け者ではなく、実は他の人たちより知恵と優しさを持ってトラブルに対処していることが少しずつ周囲に認識されてきた感じがする。
    この時代の恋愛や結婚は不自由さと妙なおおらかさが面白い。
    最初の頃はイマイチ起伏が乏しいシリーズだと思っていたけれど、だんだん良さが分かってきた気がします。

  • お気楽息子の麻之助の元に次々舞い込む厄介事。結構真面目に働いてるのに周囲の人の評価低過ぎで報われないね。
    数多な縁組に悩む親友清十郎にもついに運命の人が…。
    そしてお由有と幸太の真相が明らかに。
    今までお由有を少し疎ましく感じていたけれど、あまりに可哀想で…。
    皆良縁に恵まれ、幸せになってほしい。

  • 2019/5/19
    今回は清十郎の嫁取り騒動。
    いい人に出会えてよかったね。ちょっとうるっとしたよ。
    お気楽に見えても、お寿ずをずっと思ってるんだろうなぁっていう麻之助がせつない。
    麻之助にもいい人できて欲しいようなそれも寂しいような。
    親友に恋女房ができて、またお寿ずとの日々を思い出して悲しくなったりしないだろうか。
    いたたまれない気持ちになったりしないんだろうか。
    悲しいのはどうやったら癒えるのだろう。癒えたと言えるのだろう。
    この折り合いのつけ方がよくわからない。
    お寿ず殺した責任上、ここの神様にはその一つの形を見せて欲しい。
    そういうことかと唸りたい。

  •  どのシリーズを読んでも雰囲気はほぼ一緒なので、筆者はこの微妙な設定の違いや登場人物をよく把握できているなぁと、変な感心を覚えてしまいます。今回も安定の畠中さん。この筆者様のシリーズではおなじみのような展開が多いのですが、その中で「運命の出会い」だけが異質で、先が読めなかったです。
     そして清十郎、おめでとう……! ラストの囁きの台詞に、不覚にもキュンとしました(笑)

  • 2019.2.3読了。まずすでに何か行動してる主人公たちの様子が描かれてその後にそれまでの事の顛末が説明される。毎回巻の前半にこの書き方がされてる。癖なのか狙いなのか。でもお虎さんかっこいいな。自分の美貌をちゃんと武器にしてる人はカッコいい。お安さんが私に近すぎて彼女の気持ちもセリフもよく分かる。共感しまくりだわ。1人でも生きていけそうなしっかり者と思われてるからこそ言われたいんだよね。「惚れてるのかしら?」ってセリフもよく分かる。そしてタイトル通りまったなしと言わんばかりの急な決断。婚礼前の華やかな娘の日々を迷いなく捨てる潔さが切ないけどカッコいい。どうにか幸せになってほしい人物だ。今回はカッコいい女性が増えた回だったな。てかドラマ化してたんだ。知らなかった。初めて相関図が載ってそれぞれのイラストが出てきた。でもここに載ってないから表紙の女性はやっぱお安さんなのかな?

  • 大好きな「まんまこと」シリーズ第五弾。

    シリーズ物は、第一作がすばらしくて続編が出るものだから、だいたいは、続編も悪くはないけど一作目がよかったなぁとなるのだけど、私にとって、このシリーズは例外のひとつ。

    頼りなく見える麻之介の中にある人情の機微に通じた機知。年齢を重ねたら、きっと渋いおじさまになるのでは・・・でも、今はこうなのよね、というのがいい。
    そして、ままならない人生の悲しさも。

    今回は、もてもて男、清十郎が中心。彼と縁あった女性たちが、きっちり踏ん切りをつけて、現実でしっかり生きているところに、くすり。清十郎さん、女性ってそんなとこありますよ。でも、縁のあった女性から恨まれてないってことは、悪いことじゃないですよ。

    そして、最後に、お幸せに。

  • まんまことシリーズ第5弾。
    町名主の跡取り・麻之助が町中の問題を解決して行く話で、江戸時代の日常ミステリ。
    短編連作。
    今作は麻之助の親友の清十郎が絡む事件が起きる。
    色んな人の縁談が絡み、さらに義母お由有の過去も絡んでくる。
    さらに色々なことが起こりそうな予感を感じさせる巻です。

  • 八木清十郎の嫁に誰がなる??町名主の八木家の今後を睨んでひと騒ぎ。色男はつらいねぇ。
    見守る麻之助が少し哀しい。麻之助こそ、お寿ずさんをその身のうちに住まわせたままでも愛しんでくれる人に出会えるといいね

  •  『まんまこと』シリーズ第5作。町名主・高橋家の跡取りである麻之助は、まだ悲しみが癒えない。一方、盟友・清十郎は、周囲からの嫁取りの圧力が、いよいよ強まり…。固定フォーマットながら、気になる展開もある。

     「まったなし」。まだ若い他家の町名主に泣きつかれた結果、三家分の相談事を一手に抱えた麻之助。同時に揉め事が降ってくるのはお約束だが、そもそもの発端とは…。個人的に、彼を責める気にはなれない。一人前になってほしい。

     「子犬と嫁と小火」。タイトル通りです。町名主としても、処遇に苦慮するであろうケース。現代社会にあてはめても、難儀するだろう。決着はさせたものの、苦い読後感が残る。これでよかったのか。いつまでも悩み続けるに違いない。

     「運命の出会い」。このシリーズとしては珍しい、大変説明しにくい内容。そういうことなのだろうと、読みながら想像はつく。あちらのシリーズだと考えると、納得できなくはない。やや尻切れとんぼな結末に、不安が残るが…。

     「親には向かぬ」。病に冒され、店を畳むことにした店主。すると、やっかいな問題が…。現代社会でも聞く話だろう。実力行使に出た相手に、どう対抗するか。本気で怒らせてはいけない男を、敵に回してしまったようだ…。

     「縁、三つ」。麻之助が知らぬうちに、勝手に裁定をした輩がいた。尻拭いをする麻之助。本格っぽい解決編がある上に、裁定は思わぬ方向に転がる。顛末がとても気になるところだが、最後の最後に急展開。めでたしめでたしか?

     急展開を受けて「昔から来た文」。ところが、とんとん拍子には進まない。その原因を調べると…。詳しくは書けないが、なぜこんな仕打ちを、と苦い気分にさせられた。これは一応決着なのだろうか。何だか波乱含みの結末で、すっきりしないなあ。

  • じつはいままで麻之助に思わせぶりな態度を取る「お由有さん」が、あまり好きではありませんでした。
    真実を知ったいま、いつかどこかで、二人の時間が重なる日がくればいいねと、ほんの少し思う自分がいます。

    私は「お寿ずさん」が好きなので、できれば麻之助には、このまま一人でいて欲しいんですけどね(笑)

    今回は清十郎の結婚相手を探す話なのですが、私のお気に入りは「親には向かぬ」。
    丸三とお虎、カッコいいです!
    特にお虎は粋な、いい女でした♪

  • まんまことシリーズ第5弾。
    麻之助はお寿ずさんを喪った悲しみから一歩ずつ立ち直ってきている感じ。
    だけど清十郎の縁談話でお由有さんにも別の縁談話が持ち上がったけれど、結局麻之助との縁は無かったんだねぇ。

    「縁、三つ」に出てきたもめ事、長治郎、おしん、お真知の三人のお話。
    読んでいて、お真知の底意地の悪さというか、根性の悪さが浮き彫りになって、真相がわかっても全然同情できなかった。ちゃんと仕立て代と慰謝料分は弾んだんだろうか。将来この根性悪を嫁にする人は周りを不幸にするだろうなーと。兄妹揃って似たもの兄弟だったな。

    「子犬と嫁と小火」の犯人に対する麻之助のあさってな同情の仕方もなんだろうな~と。放火は現在においても重罪だし、年端のいかないのが遊び半分でやったから許してやろうはおかしいと思う。大人と同じように裁いて償わせたほうが後々良かったのでは、ともやもやした。

    全体的に犯人…というかもめ事を起こした人たちがろくでもない、同情もできないような悪党だったり根性悪ばかりで、もう少しスカッとする解決を希望したけど、長治郎の言葉に、とっちめるのは簡単だけど、そうもできない事情があるのね、とやるせなくなった。

    お安さんと清十郎の話だけが救いだったかな。

  • いいお話

  • まんまことシリーズの第5弾は、短編6編という構成でしたが、今回は、主人公の麻之助を中心としながらも、親友の清十郎の嫁取りがメインテーマでした!紆余曲折ありながらも最終的には嫁が決まり、めでたしめでたし!といったところです。早いところ続編をいってみます!

  • 最近人と人とのご縁を感じさせられるものをよく目にしたが、こちらもそう…
    どんな風にあるものかは、後々となればわかるけど、きっとその時はなんとなく~しか思わないんだろうな~。
    今回は素敵なご縁が多かったけど、悪い人もいた。
    今後は大変なことが興りそう。

  • 前作を読んだのが、かなり前だったので、入り込むのに、時間がかかった。でも、問題なかった。

  • 再読だった
    清十郎がしあわせになれそうで嬉しい
    麻之助はまだまだ考えられないよねえ
    初恋の人とは結ばれないのが彼らの縁なのかねえ

  • 20190519〜0524 麻之助の周囲も、ゆっくり時が過ぎていくみたい。アヤカシが出てきても、それもありかなと思わせる雰囲気。猫のふにが、良い味出してる。またドラマ化してほしいな。

  • 『しゃばけ』をはじめとした、江戸時代を舞台にしたシリーズものを複数、発表している畠中恵。
    その中で『まんまこと』シリーズの第5弾が文庫になっていたので、読むことにしました。
     
    主人公は、幼馴染の「悪友三人組」の若者たち。
    うち二人は、町内の揉め事を裁定する、町名主の家柄という設定です。
     
    町内で起きた困りごとについて、頭を悩ませる彼らの姿から、物語は始まります。
    その解決に取り組みますが、さらに二重三重に、揉め事が絡み合ってきて・・・という展開。
     
    全体としては、6つの話で構成された連作短編集になっています。
    それぞれの話の中で起こった騒動、課題を主人公たちがどう、解決していくのか。
    あわせて、登場人物どうしの人間関係の機微が、このシリーズの読みどころかと思います。
     
    そして第5弾の本作品では、若者たちも年頃となっており、“結婚”が共通のテーマになっています。
     
    作者の代表作『しゃばけ』シリーズと違い、登場人物たちが年齢を重ねていく、このシリーズ。
    変わらないようで、変わっていかなければいけない。
    そんな、人間の宿命のようなことも、考えさせてもらいました。
     
    『ときぐすり 』 まんまことシリーズ 4
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4167903970
     
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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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