山本周五郎名品館IV 将監さまの細みち (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2018年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167911058

作品紹介・あらすじ

生涯、膨大な数の短編を遺した山本周五郎。

没後五十年を経た今なお、読み継がれる作品群の中から、選びに選ばれた名品。短編選集決定版の最終巻(全四巻)



江戸っ子の老人の意地が生み出してしまう孫娘のかなしみ「野分」。

子供を持てない夫婦の行き場のないかなしみ「並木河岸」。

かなしみが新しい人間の関係を生み出す不思議「夕靄の中」。

かなしみを抱いた男と女の最後の救い「つゆのひぬま」。

岡場所の女の消えそうで消えないかなしみ「将監さまの細みち」。



ほかに、「墨丸」「深川安楽亭」「ひとごろし」「桑の木物語」など、全九編。



周五郎は、悲哀を悲哀として描きながら、その悲哀を乗り越える人々の姿を貴いものとして描いている。



巻末に編者・沢木耕太郎氏による解説エッセイ「悲と哀のあいだ」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 沢木耕太郎氏が選んだ山本周五郎作品を含む。中でも「深川安楽亭」は宮部みゆき氏のエッセイ「平成お徒歩日記」でも紹介されていた味わい深い作品。悲しみを抱きながら月夜に独り酒を飲む男の描写が印象的で、この部分を何遍も読み返した。

  • 泣ける。ドラマがある。人の心にジーンとくる。思想でも、主義主張でもなく、沁みてくる。黒澤明やテレビのドラマで使われる題材が山ほど、そこにはある。

  • 山本周五郎に外れなし.

  • 「山本周五郎名品館Ⅳ 将監さまの細みち」山本周五郎 (編:沢木耕太郎)

    山本周五郎の短編集。相変わらずのクオリティ。
    この1冊で好きなのは「ひとごろし」。臆病で弱虫な侍が、剣の達人に向かってどう立ち向かうか、という一編ですが、なんとこれはユーモア小説です。クスッと笑える、エバーグリーンなユーモア小説なんだけど、その奥にちょっとぞっとするような人間観というか世界観があって、さすが。
    実はこれ、臆病者=松田優作、剣の達人=丹波哲郎という魅力的なキャスティングで映画にもなっていて、これが実はまだ未見なので先々の楽しみ。

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著者プロフィール

(やまもと・しゅうごろう)
1903~1967。山梨県生まれ。小学校を卒業後、質店の山本周五郎商店の徒弟となる。文芸に理解のある店主のもとで創作を始め、1926年の「文藝春秋」に掲載された『須磨寺附近』が出世作となる。デビュー直後は、倶楽部雑誌や少年少女雑誌などに探偵小説や伝奇小説を書いていたが、戦後は政治の非情を題材にした『樅ノ木は残った』、庶民の生活を活写した『赤ひげ診療譚』、『青べか物語』など人間の本質に迫る名作を発表している。1943年に『日本婦道記』が直木賞に選ばれるが受賞を辞退。その後も亡くなるまで、あらゆる文学賞の受賞を拒否し続けた。

「2025年 『山本周五郎[未収録]時代小説集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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