劉邦 (四) (文春文庫 み 19-43)

著者 :
  • 文藝春秋
3.69
  • (6)
  • (19)
  • (20)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 172
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167911164

作品紹介・あらすじ

項羽との最終決戦! 大河小説完結篇。鴻門の危機を脱した劉邦だが、「西楚霸王」となった項羽により荒蕪の地である漢中に封じられる。漢の地より再起した劉邦は、項羽が率いる楚軍と激戦を繰り返し、何度も窮地に陥るが、同盟者の協力を得て、項羽を四面楚歌の状態へ追い詰めてゆく。将たるものの器、人間の運命を考えずにはおれない第四巻。大河小説、ここに完結。解説・湯川豊

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • よくできた組織だと思う。戦略の張良、謀略の陳平、戦術の韓信、ロジスティックスの蕭何。まさに人事の人、劉邦の真骨頂と言わざるおえない。しかし、乱世ではうまく機能していたが、行政のスペシャリストが見えない。そのため劉邦死後、呂后の残酷な専横を見ることに。
    この小説でいえば、主要人物を無理やり放り込んだ感が強い。陳平がそうだが、最たる例は虞美人。最後の最後でぶち込んできたのには、ちょっと残念だった。もう少し長い話にしてきめ細やかに人物の魅力をだしてもらいたかった。

  • 優勢になったり劣勢になったり、ハラハラし通しの劉邦と項羽の駆け引きと戦い。
    何度も死地においやられた劉邦。
    でも最後は劉邦が勝った!というすっきり気持ちの良い終わりではなく感じてしまう‥
    垓下の戦い、泣ける‥
    上に立つ者として対照的な2人、考えさせられます。

  • 韓信が急に出てきた。教科書で扱うような有名な場面はほとんど4巻で、動きがあってとてもよかったけど、キャラが掴みきれないままの人物が多かった。

  • 司馬遼太郎さんの項羽と劉邦の方が好き。

  • 策とは人を深く知り、人を読むことから生ずる。主観は感情であり、客観にこそ人の精神が表れる。その釣り合いがあって初めて策は、高みに駆け上がる。

  • 本作において項羽の描写(評価)は私にとって納得のできるものだった。
    劉邦は酒好き女好き、決して人品の良くないという印象だが、本作はまさに宮城谷調の描写で、「快男子」と呼べる人物だったと思う。
    だからこそ、天下平定後の猜疑心に襲われる彼も描いてほしかった。特に幼馴染である盧綰の離反に劉邦は何を思うのだろうか?
    これらの不満とも言えるものがあるものの、作品としては面白い。

    「大行は細謹をかえりみず、大礼は小譲を辞せず」『漢中王』より。
    「人は憎まれているうちはまだよい。が、怨まれるようになってはならない。」『龍虎の戦い』より。
    「策とは、人を深く知り、人を読むことから生ずる。主観とは、あえていえば感情であり、客観にこそその人の精神が表れる。」『龍虎の戦い』より。
    「大きなものをさきに与えて、さらに大きなものをあとで得るという玄妙さは、しばしば歴史でみかけるものである。」『風と雨』より。
    「人はどれほど善を積んでも、天には届かない。」『垓下の戦い』より。

  • かつて司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を、熱に浮かされたように読み進めた記憶があるが、それに比べると読み進めていくなかでの自分のテンションは低かった。しかし、非常に丁寧に作られた感があり、劉邦の何とも不可思議な魅力が、じんわりと伝わってくる。直情的な項羽に対し、包容と寛容の人、いい加減(文字通り良い加減?)の人だった劉邦。人をたばね世を動かす人物とは、かくあるべし、と教えられた気がします。

  • 鴻門の会から劉邦が漢の皇帝となるまでの話

    若干の物足りなさを感じる。
    ・韓信の活躍
    ・項羽の無双
    ・項羽陣営の武将のエピソード

    もう少し長く書いてもらった方が良かったと思う。


    始皇帝も劉邦も皇帝になるまでは立派な人で、その後は同一人物であるかどうかを疑う程の変化が生じる。これって何なんだろうと思わせられる。


    最後に
    横山光輝以来の楚漢戦争 十二分に楽しめました。

    次は重耳を読もうかどうか迷ってます。

  • 項羽を破り天下統一がなるまで。劉邦と項羽との対象的な人物比較がおもしろい。信頼し任せられる人のところに人は集まる。また、前半のたびたび起こる神異の超人たる場面と、約束を破って項羽を追ったりする人間臭さの対比は滑稽であった。2018.10.10

  • 起承転結の結。読者冥利に尽きる。戦うことの切なさ、人事の妙。登場人物が覚えられなくても気にならない。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮城谷昌光の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×