拳の先 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2018年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (656ページ) / ISBN・EAN: 9784167911546

作品紹介・あらすじ

著者初のスポーツをテーマにした小説『空の拳』から4年、再び、ボクシングに向きあったのが本作です。

ボクシング専門誌から文芸編集者となった那波田空也は、ふとしたことをきっかけに、一度離れていたボクシングに近づく。かつて通ったジムの花形選手タイガー立花と再会。立花はライト級の日本タイトルを失うも、奪還するために練習を続けていた。そんな彼に立ち塞がるのが、若き天才ボクサー岸本修斗だった。実力の差を見せつけられた立花はリング上である行動に出て空也を失望させてしまう――。

ボクシングを通して、本気で生きるとは何かを問う青春エンタテインメント。

みんなの感想まとめ

ボクシングをテーマにしたこの作品は、主人公の編集者が再びリングに向き合う中で、恐怖や成長を描き出します。旧友や新たな仲間たちとの出会いを通じて、彼らはそれぞれの戦いを抱えながら、本気で生きることの意味...

感想・レビュー・書評

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  • 長く感じた。

  • ボクシング雑誌の休刊を機に、編集者の空也が久しぶりに訪れた鉄槌ジム。旧知の友や新たな人物との出会いの中で、彼らはそれぞれの恐怖を抱きながら戦っていた。ボクシングを通して本気で生きることは何かを問う青春エンタテインメント。
    強くなればなるほど楽じゃなくなる。新鋭作家は安易な風見鶏的ライターに、ノンちゃんは自分の戦いかたを身に着けた。日々生きていくことは、経験という武器を得るとともに、より厳しい戦地に向うことなのかもしれない。私の拳の先に何があるのだろう。

  • 『空の拳』の続編となる本作。出版社編集員の目を通したボクシングの物語。ボクシングの描写がすばらしいのですが、全編を通して描かれるのは、恐いものに立ち向かおうとしてもどうにもならないとき、「逃げる」のはつまり「見つけに行く」ことだということ。主人公やボクサーたち、ジムに通う人々の成長が丁寧に綴られ、彼らを思わず応援しています。ただちょっと長かったです。。

  • 新幹線で読もうと年末買って、読み損ねてから毎日電車の中で持ち歩いて読んでいた。新聞小説並みに時間がかかったが、あとがきにあるようにポスト成長物語なので、安心してドキドキしながら読めて楽しかった。残念なのは、角田光代さんの本は大体読んでいるつもりでいたのに、この本を読んでいなかったのはもちろん、「空の拳」を読まずして「拳の先」を読んだこと。

  • 読みやすいが、文庫本637頁もあり、読み応えがあった。
    ひたすらボクシングに没入する前作に対し、その2年後を描いた本作では、登場人物それぞれがその立場で、悩み思い惑っている。
    前作で活躍した立花は、得体のしれない恐怖を感じている。「拳の先に何がいるんだか、おれにはもうわかんないスよ」と。
    また、坂本は試合に負け、引退すら危ぶまれている。
    一方、立花のファンであるノンちゃんは、いじめの被害に遭っている。そんなノンちゃんに空也は言う。
    「そんなものと向かい合う必要はない。逃げればいいんだ。逃げ方を考えるんだ」と。
    主人公の空也は、狂言回し的?に、彼らに関わり合っている。
    『空の拳』の続編は、巨大な恐怖に逃げながら闘っている彼らを描いて、読者に問いかけるエンターテイメントとなっている。

  • 格闘技に興味ないし、でも角田光代だし読んでみるか、と読み始めたらこれがおもしろくって、一気に読んでしまった。

  • 【本気で生きるとは何かを問う青春エンタテインメント】ボクシング専門誌から文芸編集者となった那波田空也は、一度は離れたボクシングの世界へ近づく。かつての花形選手立花に再会して…。

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著者プロフィール

角田 光代(かくた・みつよ):1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。90年「幸福な遊戯」でデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年『かなたの子』で泉鏡花文学賞また『紙の月』で柴田錬三郎賞を、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、21年『源氏物語』の完全新訳で読売文学賞を受賞。その他の著書に『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『わたしの容れもの』『月夜の散歩』などがある。

「2025年 『韓国ドラマ沼にハマってみたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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