獅子吼 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2018年12月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167911850

みんなの感想まとめ

多様なテーマを扱った短編集で、それぞれの物語が深い感情を呼び起こします。特に、獅子の視点から描かれる戦争の悲哀や、昭和の時代を背景にした男女の物語が印象的です。動物の矜持や人間の愚かさを描いた「獅子吼...

感想・レビュー・書評

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  • ・獅子吼
    ・帰り道
    ・九泉閣へようこそ
    ・うきよご
    ・流離人
    ・ブルー・ブルー・スカイ

    どれも深みのあるお話。
    特に《獅子吼》《うきよご》が好き。解説の吉川晃司さんも(讀書尚友)語っておられるが確かに…。

  • 短編集であるのだが、表題作「獅子吼」「流離人」戦時中の話が刺さった。
    「獅子吼」
    動物園で飼われているライオンの心情が表される。動物の思いが中心となっているので意外な感じであったが、戦争に対する馬鹿馬鹿しさ、怒りが伝わってくる。
    怒りの感情を滅す、という掟を死を前にして自らの矜持のため、対する人間のためだろうか破り吼える。
    「恨み憎しみのかけらもない相手に、敵という名を付けて殺す戦争ではないか、その最中にある君が何をためらう」
    人間を憐れむライオンの言葉が残る。

    「流離人」
    目的地を目指さず満州国を流浪する、桜井中佐。決して命令違反ではないと屁理屈のように言葉を返す。
    この人もまた戦争を軍を馬鹿馬鹿しく感じている。それでも戦争からは逃げ切ろうと自ら迷子となり、沢村にもその道を薦める。
    別れのとき、敬礼でなく帽子をとり頭を下げた中佐の思いは国の代わりに沢村に詫び、生き延びて欲しいという思いが切実と伝わる。そして死ぬなという最後の命令が終わりであって欲しい。

    氏の戦時の物語は本当に戦争の愚かしさが伝わり考えさせられます。

  • いまひとつ
    戦争時代物と思いきや、それを含む短編集でした。
    涙の王道六編とありますが、正直いまいち。

    ■獅子吼
    これは、びっくり。ライオンの物語。獅子としての矜持と誇りを持ちながらも、太平洋戦争での悲哀
    動物の視点から見た人間の愚かさが伝わります。

    ■帰り道
    昭和の時代の日帰りバスでのスキーの帰り道の男女の物語。
    ほんと、昭和の高度成長時代を感じさせます。

    ■九泉閣へようこそ
    九泉閣に遺棄されたままの3つの死体。その理由とは..

    ■うきよご
    東大闘争時代の物語。入試が延期され、東大浪人となった和夫とその姉の物語

    ■流離人
    さすりびとと読みます。
    学徒将校が満州で出会った奇妙な中佐。その中佐から下された最後の指令は..
    これは、ちょっと面白いお話でした。

    ■ブルー・ブルー・スカイ
    田舎のグロサリーストアのポーカーマシンで当てたお金が2万ドル。そのお金を巡って..
    映画でありそうなパターン(笑)
    これも、設定が変だよなと思いながらも面白い話。

    流離人が一番好きです!
    ということで、どの物語も浅田ワールド全開のお話でした。

  • 獅子吼 帰り道 九泉閣へようこそ うきよご 流離人 ブルー・ブルー・スカイ

  • よい
    かっこいい

  • さすがの浅田次郎。久しぶりに短編を読んだが相変わらず面白い。表題作が秀逸

  • 相変わらずの浅田節
    「九泉閣」が秀逸

  • 戦時〜戦後高度経済成長期辺りの時代設定のものが6本の短編集。
    浅田次郎なので泣けるのを期待して読み始めたけれど、そういうものはなく。
    ただ、なにもないけれどどれも人の息吹というか、人生を感じるのはさすが。
    言葉の一つ一つが美しい。

  • 2024年12月10日、19:25頃。京王線で明大前から満員電車に乗った時に、優先席を手を挙げて譲ってくれたおじさんサラリーマンが読書されてた。尊敬。

  • 購入済み

  • 浅田次郎にしては、余韻を残すのに策に溺れすぎた感があります。
    どこかで読んだストーリーに似ていたり終点も気持ち悪い。少し手抜き感があり寂しいです。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/730052

  • 「獅子吼」
    戦争の愚かさを思い、獅子の矜持に感動しました。
    「帰り道」
    なぜ、降りれなかったのか、切ないです。
    「うきよご」「流離人」
    浅田さんらしいです。良かった。

  • ええが、草野。軍隊はお前が考えるほど甘いところではねぞ。何の恨みつらみもない人間を、片っ端からぶち殺すだぞ
    片隅に身をこごめてさえいれば、苦労を苦労とは思わず、不幸をささやかな幸福で塗りつぶして、生きていける

  • 浅田次郎の本にハズレはないな。
    収められた6編全て良かった。中でも最後の「ブルー・ブルー・スカイ」1編だけは、他の5編と大きく異なる作風・語り口。まるで片岡義男の作品みたいで、面白かった。
    吉川晃司の解説も楽しめた。

  • ライオンがかっこよかったので最初の話は結構好き。

  • ラストシーンが、印象的でした。

  • 読みにくい

  • 泣かせ屋、浅田次郎先生の短編集です。太平洋戦争や集団就職など、自分が知らない時代の短編が多く記載されています。表題の獅子吼は、邂逅から始まる、とても悲しい物語です。獅子吼という意味を知らなかったが、改めて勉強させていただきました。

    獅子吼:雄弁を振るうこと。意気盛んな大演説をすること。
    [使用例] 長い政治経歴の間、演説で論争で獅子吼を続け、つぶれ、きたえ上げられた声だ[小松左京*日本沈没|1973]
    [由来] 仏教の経典で、非常によく使われている表現。たとえば、「法華経―勧かん持じ品ほん」には、たくさんの菩薩たちが仏の前で「師子吼(「師子」は「獅子」と同じ。ライオンがほえるように力強いことばで弁じること)」して誓いを立てる場面があります。

    浅田次郎先生の短編集の中でも心を揺り動かされる素晴らしい短編が詰まっています。

  • 短編集。表題作「獅子吼」戦時中、人間の勝手な都合に振り回された獅子の矜持の在り方。「帰り道」押しまくっていざ受け止められると尻込み。降りなかったのは勿体ないけど素敵なおばあさんになった未来があるなら、それでいいのでは。「九泉閣へようこそ」1年半近く3人の死体と暮らす男は、既にあちら側の住人では。ありがちな事件が叙情漂う世界に。「うきよご」異母姉弟の距離感。その頼りない語感に見出す共同幻想。「流離人」戦争中の孤独な世渡り達人。「ブルーブルースカイ」短編映画みたい。臆病で格好つけの男達。青空が沁みる。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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