本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167912154
作品紹介・あらすじ
ロシア語通訳、作家・エッセイストとして活躍した米原万里が、2006年に56歳の若さで世を去ってから10年以上の年月が経つが、その人気は今も衰えていない。
プラハのソビエト学校における少女時代を共に過ごし、その闘病生活も看取った3歳下の妹、井上ユリ(故・井上ひさし夫人)が綴る、食べものの記憶を通した姉・米原万里の思い出。プラハの黒パン、ペリメニ、「旅行者の朝食」、ハルヴァなど、米原作品に登場する美味珍味が勢ぞろい。
鳥取の山林地主の次男に生まれながら筋金入りの共産党員となり、戦争中は地下活動も辞さなかった父。勉強好きで批判精神の旺盛だった母。その母をして「トットちゃんより変わっていた」と嘆息させた万里の幼少期や、後年の大胆な発言やふるまいとは異なる、少し臆病な少女時代--。食卓を彩った数々の食べものを通して、米原家のユニークな面々を描き出す上質なエッセイ集となっている。秘蔵写真も多数掲載。文庫版のための追加写真もあり。
感想・レビュー・書評
-
『嘘つきアーニャ〜』などから引用しての裏話など、楽屋裏を覗いてるようで面白かった。幼い頃から「姉さん」でなく「万里」と読んでいた妹ユリさんからすると皆が想像するより繊細で可愛らしい万里さんの姿が見える。写真もいっぱい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
題名が示す通り、米原万里の妹さんが書かれたもの。
プラハの子供時代から、残念ながら2006年に亡くなられるまでの米原万里のエピソードが満載で、私のような米原万里ファンにとっては、読んでいてとても興味深い本である。
そればかりではなく、米原家というひとつの家族の物語としても読めるものであり、米原万里をあまり知らなくても、1冊の本としても普通に面白く読めるものだ。
米原万里はとてもユニークな人であったようであるが、本書の作者、妹の井上ユリさんも面白い人だ。北大卒業後、教師を2年やった後、調理師学校に入学し、料理の勉強を始める。その後、イタリアで料理修業し、帰国後、自宅でイタリア料理教室を運営すると同時に料理に関する本も著す。故井上ひさしさんの奥様でもある。
妹ではあるが、本書を読む限りにおいては、お姉さまよりも落ち着きがあり、姉・米原万里を冷静に見て、それを我々米原万里ファンに伝えてくれている。 -
大好きな米原万里さんの妹さん。万里さんだけではなく、米原家の人々の個性が強いのだとわかった。家族でしか知り得ない話がたくさん入っていてすごいスピードで読み終えた。
-
妹から見た米原万里。妹は井上ひさし夫人。当然ながら、井上ひさしは15歳年下の万里を「お姉さん」と呼ぶ。なんとなく可笑しい。
小学生の頃、プラハのソビエト学校での踊りの授業。教師は老齢のオリガ・モリソヴナ。「おしゃれで、化粧が濃くて、口が悪くて、足がきれい」だったという。まるで万里そのものではないか。その影響で、帰国後も踊りは続けた。そしてそれらの体験は小説『オリガ・モリソヴナの反語法』として結実することになる。
家の建築にも興味をもち、訪れた家の間取りを帰宅後よく描いていたらしい。建築家を夢見たこともあった。後年、その関心や知識は、鎌倉の自宅「ペレストロイカ御殿」に生かされたという。
同時通訳者やエッセイストとしての米原万里は最高至極だが、舞踏家や建築家としての道もあったのかと思うとおもしろい。 -
女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000070143
-
米原万里さんお亡くなりになって、もう17年も経つのか…ずっと生きていて欲しかった。
-
米原万里さん、改めて惜しい人を亡くしたなと思いました。ご存命であれば、今のウクライナ情勢をどう語っただろうか、『同志少女よ敵を撃て』なんかにもどんな書評を書いただろうか、と思ってしまいます。友里さんの文章も素敵です。
-
『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』が大好きだったのに、万里さんの著作で読んだのはその1冊きり。10年以上前に56歳という若さでお亡くなりになっていたことも、妹のユリさんが井上ひさし氏と結婚されていたことも知りませんでした。
万里さんがたぶん自覚はなく相当におもしろい人であったのはもちろん、彼女のご両親も強烈。でも愛情に溢れていたことが感じられて、在りし日を想像しながら穏やかな気持ちになれます。汲み取り式の便所に何度も落ちたところは思い浮かべたくありませんけれども(笑)。
料理研究家のユリさんが書いているから、万里さんと食べた料理やお菓子の話がとても美味しそう。私もカツ丼が食べたくなるだろうかと、椎名誠の本をさっそく買いました。
幸せな読書の時間。 -
大好きな米原万里のことを,実の妹である井上ユリが書いた本.本人の書いたものからはわからない実像を見ることができる.
-
単行本(2016年5月)。
文庫化にあたって、著者による文庫版のためのあとがき、福岡伸一による解説、それに文庫版特別付録の写真(姉妹の思い出+衝撃のウエスト修正写真)がついた。
米原万里の死後、妹の井上ユリ(故・井上ひさしの夫人でもあり)が食べものの話題を核にして思い出をまとめた作品。米原万里の作品の引用も多数。「ユリイカ」米原万里特集に寄稿した文章も。仕事ぶりや著作から想像されるものとはひと味違う、妹(家族)からみた姉・米原万里の姿に親しみを感じずにはいられなかった。米原万里の目を通して描かれたプラハの思い出や家族像が、いろいろな点で対照的な妹の視点を加えることでさらに立体的になって、読み応えがあった。
それにしても福岡ハカセとは馬が合うなぁ…米原万里と須賀敦子どちらも大好きという読み手は少なくはないのだろうけれど。 -
ロシア語通訳者、作家として活躍された姉・米原万里さんとの想い出を、妹・井上ユリさんが書かれたもの。
この本も本屋さんで見つけました。
恥ずかしながら、今回も米原万里さんのことはこの本を読むまで知りませんでした。ロシア語通訳者であったことに興味を持ち、読み始めました。
ロシア語通訳者や作家としての米原さんについてではなく、姉妹である二人の思い出、特に食べ物に関するエピソードが書かれています。
姉妹は幼い時に家族でプラハに暮らし、そこでソビエト学校に入学、ロシア語を身につけました。米原さんは生活のために通訳をやり、ロシア首脳の同時通訳をして、通訳を仕事とする決意をしたとのことです。非常に個性の強い人であったそうです。
書かれている食べ物は、チェコやロシアの食べ物もあれば、日本の食べ物もあります。それぞれの時期に姉妹が過ごした想い出に関わるものです。
私も外国語を学びました。上手にはなりませんでしたが、外国語を学んだことにより、さらに多くのことを学べたきっかけになりました。自分にとって外国語は原点のひとつといえると思います。 -
2019年1月8日購入。
井上ユリの作品
本棚登録 :
感想 :
