黒面の狐 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2019年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784167912420

感想・レビュー・書評

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  • 当時の炭鉱の様子が想像できました。
    もう少し気味の悪さがあると更に良かったと思いました。

  • 満州の地の最高学府、建国大学を出自としながら敗戦のショックにより地方を放浪する物理波矢多。九州にて炭鉱夫になる道を選んだ彼の前に現れた合里光範。自身と重なる部分の多い合里を中心に物理は炭鉱内での交友を深めていく。しかし鉱山内での爆破事故を契機に炭鉱夫たちは恐怖に見舞われる。事故と同時に行われた密室殺人、そこには炭鉱関係者のおそれる黒い狐のお面の人物がいたという・・・。

     元々刀城言耶シリーズの一作として考案されたということで事件解決への流れは非常に似ている。終盤の三転四転する推理のインパクトは抜群です。そして終戦の時代背景と炭鉱という社会をミステリー内に取り入れた歴史ミステリとしても非常に興味深い内容になっている。どうやらシリーズとしては各地を漂泊する物理がその場所での風土とともに不可思議な事件を解決していくというものらしい。また面白い探偵を見つけてしまった。さぁ次は灯台だ。

  • (個人的メモ)
    終戦直後。満州、炭鉱の実態。

  • 炭鉱が舞台の小説は初めて読んだし、炭鉱に関する知識は全く無かったのですが、著者の広い知識と説明のおかげで世界に入っていくことができました。

    後半は怒涛でほとんど一気読み!

  • 記録

  • 相当時間を掛けて、6割程度読んで挫折。だいぶ前にも三津田信三さんは挑戦して駄目だったが、今回も挫折。

  • けっこうな厚さで読めるかなと心配しましたが、話が面白く作品に惹き込まれてサクサクと読めてしまい、流石だと思いました。特に炭坑関係の話は読んでいてかなり勉強になりました。きちんと調べて書かれている文章は安心して読めます。
    すでに続編も刊行されているみたいですので早く読みたいと思いました。

  • 犯人の推理が二転三転したり、説明のつかない謎の存在を残すところなど刀城言耶シリーズを彷彿とさせる。新しさは感じないものの誰が犯人なのか最後の最後まできりきり舞いさせられ、後半に進むほどおもしろかった。
    全体的なホラー要素は控えめだけれど、“地の底で誘惑してくる白い肌の魔性の女”という怖淫靡なゾクゾクと冒頭の老炭鉱夫の話だけで十分刺激的。
    炭鉱という歴史に生きた人々の運命の悲哀がいつまでも尾を引くラストで、かの青年の手記のような時代を再びくり返すことこそ真に恐ろしいとしみじみ思う。

  • 文庫版で再読。
    初読時にはとにかく怖いということが先に立っていて、いろいろ気づけなかった面があったかも。この時代における歴史的背景や、その中で起こっていたさまざまな悲劇や。辻真先さんが解説で書かれておられるように、たしかにこういうことがあったというのは、あまり知られていないことなのかもしれません。とても重要なことなのだけれど。
    ミステリとしても、当時の事情を描いた小説としても、重厚な作品。……だけれど、一番の感想はやはり「怖い」ですよねえ。文庫版で新たに収録された「ある老炭鉱夫の話」がまた怖いのなんのって! ああ、やっぱり炭鉱は好きになれません。絶対行きたくない。

  • 敗戦に志を折られた物理波矢多は、九州で炭坑夫となる道を選ぶ。意気投合して共に働く美青年・合里光範もまた、朝鮮人の友を過酷な労働に従事させた過去に罪悪感を負っていた。親交を深める二人だが、相次ぐ変死体と“黒い狐面の女”の出現で炭鉱は恐怖に覆われる。

  • 終戦直後の日本に時代を設定し、炭鉱という、特殊な状況下を舞台にしたホラーミステリ。
    著者のシリーズには刀城言耶シリーズに代表される、『ラストに合理的な解決が提示される』系統と、作家シリーズなどに代表される『怪異の存在を前提とする』系統に分類されるが、本書は前者に属する。また、本書に関しては、より人間ドラマにフォーカスが当てられているのも特徴だと思う。
    ラストで続編があることが明示されてはいるが、刀城言耶とは違ったタイプのシリーズ探偵で(インテリではあるが、シリーズ探偵という単語から連想される奇矯なキャラクター性は無く、そういう意味で主人公はごく“真っ当な”人間である)、続編が楽しみだ。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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