黄昏旅団 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2019年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784167912574

作品紹介・あらすじ

自らを落伍者と呼び、路上生活を続けていたろくでなしの青年グンは、謎の浮浪者タイゼンに出会う。タイゼンに連れられグンは、家族に不可解な仕打ちを繰り返すとある父親の心の中、記憶の《道》に入っていくことになった。

生まれた時から現在までの時間の旅。そこに広がる驚くような心象風景に圧倒されるグン。



〈歩く者〉として経験豊富なタイゼンは、風景をひたすら歩くことで父親の持つ苦悩、出来事を読み解いていく…。 古より存在する、他人の心象風景を旅する〈歩く者〉たちとは、一体誰なのか。

人間たちの心の中が作り出す景色を目の当たりにしたとき、

驚愕の真実がついに姿を現す!



2019年、新直木賞受賞作家となった鬼才が放つ極限のロードノベル!



「独創的な設定を、破壊力抜群の真藤順丈節により、

ただならぬ完成度でエンターテインメントに仕上げたのが

本作である。それにしても真藤順丈作品群ではもっとも

超自然色の濃い作品ではないだろうか」

解説・恒川光太郎

感想・レビュー・書評

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  •  著者の小説は以前に「地図男」を読んだ。
     地図を小脇に抱え、土地の物語を紡ぐ男の話だった。

     本作は地図男を思い出すロードムービーだ。
     浮浪者仲間の中年男タイゼンと、若いグンは、最近になって浮浪者の仲間入りをした小学生のマナブの家族を追って、丹沢の施設に潜入した。
     そこには、息子を置き去りにした父母と娘が入所しているはずだった。
     何も知らないグンは、ここで初めてタイゼンの”歩き手”としての能力を知る。

     ”歩き手”は、人の人生に続く一本の道を誕生から現在までを追体験して歩く力を持つ。
     マナブの父の人生からは、幼少期の虐待を受けたが、それを克服して妻と結婚し、息子と娘が生まれたが、そのあとで悲劇が訪れてからの人生転落が読みとれた。

     歩き手は、ただ人生を読みとるだけではない。
     それを、現状にどう活かすかが重要なのだ。
     ”歩き手”は一体、いつの時代からいるのか。
     人の人生を歩く者たちが物語を紡ぐ。

  • おもしろかった。想像を超える展開に驚いた。

    著者の作品は私の想像を軽く超えてくる。最後にあの一家はどうなった?とか、アイラはどうなった?とか、気になるところはたくさんあるけど、他人の人生を道として歩むという発想、タイゼンが辿った人生のスケール感など、すげぇなぁと心から思った。

    他の作品にも触れてみたいと思った。

  • 落伍者のグン
    歩き手のタイゼン
    歩き巫女のアイラアイラ

    路地裏で出会った少年マナブ
    マナブを置き去りにした父親檜山優作

    妻と娘とともに檜山優作は貧困者支援団体のコミューンに移り住んでいた

    マナブが置き去りにされた理由を探るためタイゼンとグンが檜山優作の心象風景<道>を歩く

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著者プロフィール

1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2018年に刊行した『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞、第5回沖縄書店大賞を受賞。著書にはほかに『畦と銃』『墓頭』『しるしなきもの』『黄昏旅団』『夜の淵をひと廻り』『われらの世紀』などがある。


「2021年 『宝島(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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