『罪と罰』を読まない (文春文庫)

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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913205

感想・レビュー・書評

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  • 読んでないのに、推理してどうするんだ。
    と思いながら、読む。
    もうねえ、『島耕作』とか『slam dunk』式とか、なぞらえ方から笑えるんですよ。
    (と思ったら私のレビューも『デスノート』になぞらえてんじゃん、怖!)

    ラスコーリニコフはきっとこういう理由で、お婆さんを殺したんだとか、ソーニャのことは単に見た目で選んだんだとか、小説のページをランダムに朗読しながら、わちゃわちゃしてるのが楽しい。
    あー。こういう会、ありだなー。

    で、結局のところは読むのですよ!(笑)

    その後、もう一度集まってわちゃわちゃするんだけど、ほぼ満場一致でスヴィドリガイロフ推しに変わってるところが笑える。
    最後に矢部太郎のあとがき漫画が挟まれていることも、訳分からんテイストに仕上がっている。
    (個人的には、吉田浩美が影絵影絵言うのを、影絵原理主義と言い表わした一コマが、非常に気に入っています)

    ただ、これが一冊として成立するのは、『罪と罰』が想像の斜め上を突っ切る作品だからなんじゃないかなと思う。
    一見、読んでたら格好よさげに見られ本で損してる所はあると思うけど、読んだら「ある意味」すげぇ本読んだな、ってなんか達成感があると思う。
    でも大人が読むより、中高生の方がきっと味わえる。

    そんなわけで、この本を『罪と罰』の横に配置して欲しい。
    相手は新潮と光文社だけど。
    この機会に文春でも新訳だしたら良いのでは、ちょっとライトな訳にしても面白いと思う。

  • 恥ずかしながら私自身も『罪と罰』を読んだことがありません。そもそもロシア文学は長ったらしい舌を噛みそうな登場人物の名前を覚えることを考えただけで億劫だし、しかも長編。絶対無理!一生読むことはないだろうと諦めていたのですが、この本はとても楽しく読めました。この勢いなら本家『罪と罰』も読めるかもしれない。

    4人の未読座談会は、自分も未読ゆえ参加している気分で読めました。4人の役割分担というかキャラクターもちょっと面白い。しをんさんはエッセイでもお馴染みの妄想暴走キャラで、突拍子もない妄想ストーリーを独自に展開するので随所で爆笑。ロシアについての基礎知識が『社長島耕作』なあたりも傑作。翻訳者の岸本佐知子さんは意外にもしをんさんの妄想に乗っかり一緒に暴走するタイプ、篤弘さんはやや冷静に軌道修正し、原作は未読だがNHKの番組で影絵を見たことがあるという浩美さんは時々ヒントを出す(しかしこれ実は記憶違いも多かったらしく、解説マンガの矢部太郎さんの「影絵原理主義」という言葉に爆笑してしまった)

    登場人物をラスコ、マメ、スベ等と省略するのは賢い覚え方だと思った。ロシア文学はほんと名前のハードル高いから・・・。未読座談会ののち、結局4名とも原作を読了、さらに読後の答え合わせ座談会が開催されるわけですが、こちらは脳内キャスティングに爆笑。松岡修造、ヴィゴ・モーテンセン、片岡愛之助、スティーヴ・ブシェミ・・・きっと私が読むときにはこのキャストを最初から思い浮かべてしまうんだろうな。

    「読まずに読む」という、すごく新しい試み、冒頭の篤弘さんのエッセイの言葉を借りれば「本を読まずに、本の内容を推しはかる」という「読んだことがない者だけが楽しめる遊び」。私自身も今まで読まずにきた甲斐があったというもの。この楽しい気分のまま、できれば『罪と罰』にチャレンジしたい。今読まなければ本当にもう一生読まなさそうなので・・・。

    ※収録
    読まずに読む(吉田篤弘)/読まない!(未読座談会・其の一)/読むのかな…(未読座談会・其の二)/読んだりして…(未読座談会・其の三)/『罪と罰』登場人物紹介(三浦しをん)/記憶の謎と謎の影絵(吉田浩美)/『罪と罰』あらすじ(三浦しをん)/読んだ!(読後座談会)/読むのはじまり(三浦しをん)/読まないを読む、何度でも(岸本佐知子)/解説マンガ(矢部太郎)

  • 『罪と罰』を読まないで「『罪と罰』を読まない」を読む!むしろ読まないで読んだ私のほうが読んで読まないを読んだ人よりも読めたのでは(嘘です)。文庫のあとがきと矢部太郎の漫画もお得で、「罪と罰を読まない」を読まないで文庫で読んだ私ってラッキー、みたいな…♪ まずは分かってたけど三浦しをんの三浦しをんらしさ笑、岸本さんと三浦さんの女子校のノリや、吉田夫妻が読んでない手塚治虫版で家で喧嘩になるのとか、この4人の組み合わせが良いのだと思う。絶対に拒否されると思うけど、ぜひ「カラマーゾフ」もやってほしい、、、

  • 面白かったー!!
    みんなが話してる内容を読んでる間にわたしも罪と罰を読みたくなって、読んだあとの話に読めばよかったー!てなりつつ、あとがきに、読書の楽しみを再確認。読書は楽しい、そしてみんなで読むと話すとそれも楽しい。
    読み方感じ方にも、読書を楽しむ方法を教えてもらった。

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著者プロフィール

翻訳家。上智大学文学部英文学科卒業。訳書にデイヴィス『ほとんど記憶のない女』『話の終わり』、ジュライ『いちばんここに似合う人』『あなたを選んでくれるもの』、ベイカー『中二階』、ウィンターソン『灯台守の話』、ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『コドモノセカイ』『楽しい夜』など。著書に『気になる部分』『ねにもつタイプ』『なんらかの事情』などがある。



「2018年 『変愛小説集 日本作家編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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