赤毛のアン (文春文庫 モ 4-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913243

作品紹介・あらすじ

美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民族、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。口絵には、リンド夫人が棒針で編むキルト、アンとマシューが初めて出逢う駅のモデル、マシューが愛するスコットランドの薔薇など、物語に描かれる品々や場所の写真を11点掲載。松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳!児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。

感想・レビュー・書評

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  • もっと若いうちに読んでおくべきであった。

    素晴らしい愛と成長の物語である。

    訳者作品に愛する愛も深い。

    続編もゆっくり読んでいこうと思う。

  • 親を失い、色々なところに身を移してきたアンが、ある食い違いによってマシューのところへ身を寄せたアンは、様々な失敗をし、成長していき、いつかはアンの想像力によってみんなが、笑顔になっていく話で、はじめは、マリアが、孤児院に戻らせると厄介者になっていたアンが、このようにみんなをたすける側に立っていくまでの過程がとても面白かったです。

  • 第6回 作家が自作を語る ― 2020年12月6日14時からオンラインで開催 ― 申込受付中 – 日本ペンクラブ
    https://japanpen.or.jp/event20201206/

    松本侑子ホームページ
    http://office-matsumoto.world.coocan.jp/index.htm

    文春文庫『赤毛のアン』L・M・モンゴメリ 松本侑子 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167913243

  • NHKでやっているドラマの「アンという名の少女」がとても面白かったので原作を読みたくなった。

    小さい村社会の中での人間関係、孤児としての生きづらさ、家族のために結婚を諦めた過去など重たいテーマを描きながらも、アンのどこまでも飛んでいく想像力とじっとしていられない行動力によって物語に明るさと躍動感が生まれている。
    そんな鉄砲玉みたいなアンに対して、マニラが(おそらく真顔で)ちょいちょいユーモアのある返しをしているところも良い。
    マシューの話し言葉は小説でもドラマでも「そうさな」「わしは〜だと思うがな」って感じで訳されているけど、英語では一体どんな表現だったのか気になる笑

    ドラマだけでは分からなかったセリフや小道具の意味などが巻末の解説でよく分かって面白い。こんなにぶ厚い解説をあまり見たことがない。

  • 松本侑子さんの新訳、すごくいい!!
    子どもの頃から何度も何度も読み返してきた作品だけど、更に新鮮な喜びを感じられる訳だった。
    丁寧な注釈も本当にありがたい…!
    長年疑問だった、どうしてここまで赤毛を嫌がるのか、をはじめ丁寧に解説してあり、アンの世界にもっと奥まで踏み込めた気がして嬉しい。

  • 退職後のことをちらほら考えるような年齢になり、一念発起して読み始めた赤毛のアンシリーズ。
    驚いたのはマリラさんへの自分の共感が半端なかったこと。でもアンの瑞々しい感性に触れるのも心地よくて、この年で読んでも良いことはあるものだと思いました

  • 私はかつての世界名作劇場枠で高畑勲を中心に制作されたアニメ版を先に視聴して感銘を受けて本書に当たったのですが、本書を読むと原作のほうが養母であるマリラ視点のエピソードが多いことに気づかされました。アンという少女が生き生きと描かれている魅力はもちろんですが、それとともに、この点が本作最大の特徴ではないでしょうか。この特徴は、本作がアンの親友として楽しむ少女たちのためにあると同時に、他方ではマリラとともにアンの成長を見守る親の視点でも楽しめるものともなっています。だからこそ親子ともに楽しめること、さらにはかつての少女が今度は親としても楽しめること、このことが『赤毛のアン』が長年にわたって数多くの読者を獲得し続けた理由ではないかと考えています。

    また、いまから読書するのであれば、全文訳かつ豊富な訳注を備えた、この文春文庫版を選択しておけば間違いなさそうです。

  • 名作に初めて触れた。アンでもマリラでもない、誰にも共感できない立場だけど、とっても楽しかった。

    アンの少女らしさと破天荒さ、ロマンチストなところが愛らしくて、次はどんなことをするのだろうと楽しみだったし、それに対してマリラはどんな反応をするのだろうとワクワクした。子育て中の人は物語をもっと身近に感じそう。

    巻末の解説もとても興味深くて余す所なく全部楽しめた。

  • 詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノートを御覧ください。
    http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1463.html

    子供の頃に夢中になって読んだ本です。
    今読んでも面白い。 
    アンの気持ちだけでなく、マリラやマシューの気持ちが伝わってきます。

  • 子供の頃の愛読書。NHKで映像のアンを見て、えっ、こんな内容だったっけ。子供の頃に読んだ赤毛のアンは子ども用にアレンジされたものだったのだろう。そもそもAnneのeのことなど出てこないし。

    で、この歳になって読み直し。実は、最初英文で読もうとして(英語の仕事をしているので)、意外に(失礼!)難しい単語が並んでいるのを見て挫折。この文春文庫のにしました。訳は丁寧で読みやすい。ただ、巻末の注の多さに圧倒されました。正直なところ、訳注は興味を持った部分しか見てません。古典の文献的に読みたくはないからです。でも、これだけの注のつくような深い含みのある文章ということなんでしょうね。

    読んでみて、改めて名作だと思いました。必ずしも児童文学ではないですね。アンは聡明な女性へと育っていくのですが、マシューとマリラに引き取られた頃のとんでもない少女の話の方がやはり魅力的であるのはやむを得ません。

    NHKのアンも続編が放映されることを望みます。TVドラマでは必ずしも原作通りでない脚色もあり、先が読めない楽しさもありますね。

    アンの原作続編も読もうと思っています。

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