本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167913373
作品紹介・あらすじ
「インパール」第2弾。
師団長は、軍司令官の無謀な命令を拒否した。
――さもないと、将兵をむだに全滅させることになる
昭和19年、牟田口廉也中将が主導したインパール作戦において、烈31師団長佐藤幸徳中将は、将兵の生命こそ至上であるとして、補給なき最前線、コヒマから独断で撤退し、師団長を解任される。戦後著された2人の回顧録と、豪雨と飢餓の悲惨な情況に陥った将兵たちの証言を通し、軍上層部の迷走と無責任を厳しく追及した、執念の戦記文学。
現場を知らぬ上層部の無謀な命令が悲惨な結果を生む。令和のいまにも深い教訓に満ちた一冊。
目次
秘史の録音
牟田口文書
インド進攻
撤退の決意
アラカン越え
コヒマ戦線
独断命令
豪雨と餓えと
暗夜の対決
師団長解任
精神異常者
戦いの跡
人間の責任―あとがきにかえて―
異常・無謀な作戦―文庫版あとがき―
みんなの感想まとめ
戦争の悲惨さと軍上層部の無責任さを鋭く描いた作品で、特にインパール作戦における将校たちの苦悩と葛藤が生々しく表現されています。著者は、命令を受けた側の苦しみや、組織の複雑さがもたらした悲劇を追及し、読...
感想・レビュー・書評
-
牟田口司令が今の上司と重なる
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019年8月読了。
「この時期になると戦争関連のイベントやらテレビやら図書やら、色々と考えることを迫られるけど、なるべくならそんな後ろ暗いことは考えたくない」ってな感じのご意見をお持ちの方が最近は多いらしいですが、「年に一回くらい少しは往時のことを考えなよ」と思う。
インパールものは他の図書も読んできたしドキュメント番組も見てきたが、本書は所々に台詞が入っていて迷走する将校たちのやり取りがより切実に描写されている印象を受けた。
「大本営、総軍(南方軍)、方面軍(ビルマ方面軍)、十五軍というばかの四乗が、インパールの悲劇を招来したのである」(293ページ)という佐藤幸徳中将の回想録の記述にもあるように(また他の研究でも指摘されているように)、複雑な組織と人間関係がもたらした災悪であり、命令を受けた側こそいいツラの皮というべき。
というわけであまりにもツラく目も背けたいかもしれませんが、年に一度は思い返してみる必要があるなあということを改めて気付かせる一冊ではないかと思います。 -
大本営、総軍、方面軍、十五軍というばかの四乗。
英国軍にやられた方がよっぽどマシだという生き地獄で見つめ合う牟田口と河辺。 -
「私の立案したインパール作戦は間違っていなかった。
あの時、佐藤がディマプールに侵攻しさえすれば」
戦後、国会図書館の記録でインパール作戦の立案者、牟田口元中将が語ったところによると、作戦が失敗したのは佐藤師団長の抗命のせいだという。
本作は烈部隊師団長、佐藤中将を中心に烈部隊の戦況が描かれる。
ミャンマーからアラカン山系を越え、東から西へ進軍した烈師団はコヒマで英印軍との激戦になり、消耗戦となる。
そこへ度重なる南方軍からのディマプール侵攻の催促が続く。
冗談じゃない。
南方軍からの指令に逆らい、全軍撤退の決断を下す。
「みんなよく頑張った。我々は勝って凱旋しに戻るのだ」
コヒマからの撤退の途中の拠点では、約束されていた糧秣は一切なかった。
そもそもインパール作戦に反対していた佐藤中将を待っていたのは、抗命罪の疑いだった。 -
【上官の無謀な命令に抗い部下を守ろうとした異色の将軍】無謀なインパール作戦において、烈第三十一師団長佐藤幸徳中将は、将兵の生命こそ至上であるとして抗命を企てた。異色の戦争記録。
この本が好きな人におすすめの本
高木俊朗の作品
本棚登録 :
感想 :
