明智光秀をめぐる武将列伝 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2019年9月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784167913540

作品紹介・あらすじ

海音寺潮五郎は、歴史小説家のなかでも、もっとも史実に対する態度が真摯であったといえる。昨年,NHK大河ドラマ「西郷どん」が放送された際には、鹿児島出身であり西郷には並々ならぬ思いを持つ著者の「史伝 西郷隆盛」(文春文庫)が広く読まれた。

大河ドラマの視聴者は、エンターテインメントなドラマを見つつ、その基となる史実を求める気持ちが強い。そのようなニーズに、海音寺潮五郎のオーソドックスな歴史観は相性が良い。

「武将列伝」は、文春文庫の創設期に大きく貢献したシリーズであり、全六巻の構成のなかに、古代から源平、戦国を経て幕末まで、名の知られた武将を一人一編の列伝形式で紹介している。それぞれが、史伝と小説のあいだの絶妙な形式で書かれており、一般読者を飽きさせない。

このなかから、来年の大河ドラマ「麒麟が来る」の主人公・明智光秀と、それを取り巻く武将たちの章を一冊にまとめて特別編とする。タイトルから推察するに、ドラマは光秀を中心に、天下をに覇を競った群雄による群雄劇になるのでは、と考えられるので、ここに登場するであろう人物を選抜する。

現在、武将列伝は新装版(全5巻)があるが、旧版でも新装版でも信長、秀吉と光秀、家康が別れているため、読者が手にしやすい一冊本として再編集する。

海音寺の語る「史実」は、伝統的に事実と考えられている線に沿うものの、随所に作家としての主権的解釈を随所に挟み、一編づつが優れた人物評となっている。「どのような精神の持ち主が、最後に天下を取るにふさわしいか」という歴史観が強く現れている。その意味で、歴史の事実が研究され修正されることがあっても、決して古びるものではない。

感想・レビュー・書評

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  • 戦国史上最大の逆臣と言われる明智光秀。斎藤道三、織田信長、豊臣秀吉、前田利家など七人。歴史小説の真髄をいま読者に!(e-honより)

  • 武将列伝は既読済でしたが、大河ドラマで盛り上がってるし忘れてることもあったので、再読。
    海音寺潮五郎先生の人物評はやはり面白い。

  • 光秀の分析が秀逸

  • 半世紀前の出版のようですが、昨今の歴史番組に全て繋がる内容

  • ・「中途半端が一番いけない、この人と見こんで属するときめたら徹底的に屈した方が所詮は得と見きわめをつけたのである」(官兵衛の秀吉への態度)

  • 【二〇二〇年大河ドラマ主人公と、彼を取り巻く武将たち】日本史上の武将たちの史実の姿に迫った古典的シリーズから、光秀と天下を競った武将たち、道三、信長、秀吉、家康らの評伝を一冊に。

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著者プロフィール

(かいおんじ・ちょうごろう)1901~1977。鹿児島県生まれ。國學院大學卒業後に中学校教諭となるが、1929年に「サンデー毎日」の懸賞小説に応募した「うたかた草紙」が入選、1932年にも「風雲」が入選したことで専業作家となる。1936年「天正女合戦」と「武道伝来記」で直木賞を受賞。戦後は『海と風と虹と』、『天と地と』といった歴史小説と並行して、丹念な史料調査で歴史の真実に迫る史伝の復権にも力を入れ、連作集『武将列伝』、『列藩騒動録』などを発表している。晩年は郷土の英雄の生涯をまとめる大長編史伝『西郷隆盛』に取り組むが、その死で未完となった。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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