なんでわざわざ中年体育 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2019年10月9日発売)
3.71
  • (9)
  • (26)
  • (17)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 265
感想 : 27
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167913748

作品紹介・あらすじ

走ることも、汗をかくことも嫌い。でも、嫌いだと自覚しているからこそ続けられることもある。

インドア作家を自認する人気作家が43歳でフルマラソンに出場。ボルダリングから登山、アウトドアヨガからワイン飲みマラソンまで果敢に挑戦!



角田光代さんが「中年体育」を始めたのは、実はこんな意外なきっかけでした。



「おそらく私はこのまま中年ど真ん中になっても、20代のような手痛い失恋をして、10代の娘のように傷つくだろう。一方で体はどんどん衰えていくのだろう。

年齢と精神と肉体はどんどんアンバランスになっていくだろう。

30数年間、一度も積極的にやったことのない運動をはじめたのは、この予感がきっかけである」(まえがきより)



ゲラゲラ笑いながら読んでいると、走っている人、チャレンジしている人にしか見えない風景がふと行間に見えて思わずジーンとしたり、まさに「読むデトックス」!



体が動かすのが好きでたまらない人も、その辺に落ちているゴミを拾うのもおっくうな人も、中年にも、若者にも、お年寄りにもバリアフリーな爽快エッセイです。

痛い目を見て学んだ〈中年体育心得8カ条〉付。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 自分もランニング(フルマラソン含む)、登山、(プチ)トレイルランの経験があるから尚更楽しく読めました

    一番驚いたのはランニングハイ(登山ハイの記述はある)の経験もないまま、練習や大会出場を継続するそのメンタルの強さ(笑)

    ほぼ全てのエピソードにおいてランニングの負の面(退屈、しんどい等)が語られます

    角田光代さんの小説とは違った面白さがあります

    ラン最高マラソン最高って感じたことがない方にこそ是非手にとっていただきたい作品です

    =============

    本の概要

    なんで私がスポーツを!? 
    中年たちは皆、運動を始める。人気作家・角田光代が、フルマラソン、登山、ボルダリング――様々なスポーツに果敢に挑戦した、爽快エッセイ。

    おそらく私はこのまま中年ど真ん中になっても、20代のような手痛い失恋をして、10代の娘のように傷つくだろう、一方で、体はどんどん衰えていくのだろう。
    年齢と精神と肉体はどんどんアンバランスになっていくだろう。
    30数年間、一度も積極的にやったことのない運動をはじめたのは、この予感がきっかけである。
    (まえがきより)

    運動が得意、好きな人だけが運動をするのではない。だけど、嫌いだと自覚しているからこそ、続けられることもある。健康維持のためというわけでもない。たまに山登りで「ハイ」になったり、ワイン飲みマラソンで「酔狂」を体験したり……。志の低いユルい楽しみ方こそ、中年体育の特権ではなかろうか。
    笑い転げながら読んでいると、不意に襲う感動。インドア作家の挑戦に勇気づけられる、傑作エッセイ集。

  • 本読むのに疲れていたけど、これはとても楽に読める。ゆる〜く続けていいんだ、そうそう、そんな気持ちなるなる、と一話ごとに共感した。

    後半はところどころ感動して泣いてしまった。多分冷静に考えるとそんな大げさな話じゃない、と思う。それでもなんだか著者の心の中の戦いを応援したくなってくる。

    運動に対しては基本的にしんどい、やりたくない、とネガティブだけど、著者の、自然に対する表現がとても気持ちがいい。本当に情景が浮かぶような、気分が晴れやかになるところも読んでいて良かった。
    たまに悪態をついたり、サボれてラッキーと思ったり、゛初骨折も誇らしいほどだ。いい時間を過ごすと、失恋という痛みもやがていい思い出になる、これまた、男女の妙のようですな。゛と登山の締めくくりの一文も、尻の骨折ってて何言ってんだ、と面白かった。

    どうしてこんなことやってるんだろう、と思った時に続けるにしても止めるにしても「ま、いっか」と気楽にさせてくれる本でした。

  • 色々なスポーツに中年になってからの挑戦!
    だったけれど、当初のテンポでさらに色々なものの体験記かと思ったらマラソン中心になってきたので
    結構読み飛ばしてしまいました。

  • ランニングのリアルな描写は村上春樹が一番かと思っていたが、この著者も流石小説家、ランナーの気持ちがちゃんと書けている。さらに、ストイックな村上春樹と違い、弱音が出て歩きたくなる気持ちなど自分に近い。でも、私はフルで歩いてしまうが、著者は歩かずに走りきるところがえらい。もうちょっとランニングを頑張ろうかなと思う一冊。

  • ドロミテに続いて単なる旅ではなく運動系。今回もまたまた面白かった。若い頃からインドア系を自認し体を動かすことなど無かった私が変わったのは5年くらい前。走ってみようかなとは思っているものの、今のところはバイクで走るのみ。同じように週末に、サボる理由を振り切りながら。登山も走らず歩くのみ。水泳も良いかも知れないが、先ずは費用がかからず、歩く人に邪魔されず泳げるプールを探さないと。最初から最後まで共感できるとても楽しい本でした。

  • しばらく休んでいたランニングを再開しようと思うきっかけになった。
    嫌だ嫌だと言いながら継続している角田さんは本当に凄い。私も来たる50代に向けてぼちぼちやろか…と重い腰を上げる。

  • ビールビールビールビール、風呂風呂風呂風呂と唱えなんとか走り切る。得意の「なめ癖」や誰かたすけてくれないかな、と浅はかな期待をもったり、W氏の誘いにすぐ乗り、後で悪態ついたり。笑
    本当に面白い‼︎ 那覇マラソンとトレランにとても興味を持った。
    最後の『中年体育心得8ヶ条』サイコー笑

    中年だと自覚する
    高い志を持たない
    ごうつくばらない
    やめたくなったらやめる前に高価な道具をそろえる
    イベント性をもたせる
    褒美を与える
    他人と競わない
    活動的な(年少の)友人を作る


    いつも重いテーマが多い作者のエッセイがこんなに面白いとは!他も読みたい‼︎

  • 走るのが嫌いと自覚しながら、こんなにもフルマラソンに出場しているとは(笑)
    さらにトレランにボルダリング!
    著者の複雑怪奇な行動?を綴った痛快エッセイ。
    楽しく読むことができた。

  • 最後まで面白く読めた。
    雑誌の編集長に誘われ、
    登山やらトレランやら、マラソンやらに挑戦する、中年の希望の星?的な立ち位置なのかな?
    とてもゆるい感じのエッセイ。9年とか続けている一方で、走ることは嫌い、と言ってのける著者。
    最後の、中年体育心得8ヶ条で、
    GARMINのランニングウォッチを買おうかな?
    とちょっと思った。

  • 好きじゃない、嫌いと言いながら色んな体育に挑戦して楽しんでてすごい
    マラソン大会に何回も出場したりトレランしたり毎週末何年も走り続けたりすごいなぁと思った

    でも私も特にたいそうな目標もなく嫌々ジムに週2〜3回ジムに通い続けてるから角田さんのなんとなく続けてるだけで好きじゃないって感覚すごいわかるなぁって思いながら読んでた

  • 走る事も運動も嫌いな私が、数年前から週末走っている。動機は違えど、角田さんと私、ちょっと似てる。共感する部分もある。年齢も一緒だ。
     私も志し低いマイペースランナーだ。息が上がらない程度にしか走らないので、タイムは遅い。でも気にしない。人と競わない。これが続けるコツかな。
     モチベーションを保つために、気分が上がるシューズを買う。サングラスも必需品だ。
     次はランニング用のイヤホン(骨伝導)を買ってみようかな。

  • 角田さんのスポーツ体験エッセイ。マラソンに関するものが多かった。フルマラソンで歩きたくなる心情、描写力のある人が書くと迫力があるなぁ。ランナーズハイになったときのワホーイがかわいかった。

  • 中年だと自覚する
    高い志を持たない
    ごうつくばらない
    やめたくなったらやめる前に高価な道具をそろえる
    イベント性をもたせる
    褒美をあたえる
    他人と競わない
    活動的な年少の友人を作る

  • 小説家は運動なんてしないんだろうという勝手なイメージ。でも、一日中家にこもっているなんてことないですよね。

    決して運動が好きなわけではない角田さん。運動する動機は、運動が好きだけでなくていいんだなと改めて思います。そして、今からでも始められる(かもしれない)運動のバリエーションにも驚きました。いわゆる「ガチ」でなくてもいいんだな、とりあえずやってみて合わなかったらやめてもいいんだな、ちょっとやってみたいな、そんな風に思えます。
    フルマラソンは抵抗がありますが、メドックマラソンには出てみたい!

  • 体育、とあるけれど、つまりはランニング→マラソンの話。
    しかしすごいな、角田さん。小説家なのに。
    いや、小説家だからその体験もするする読めるというもの。
    体力測定の1000mさえまともに走れなかった私には、信じられない世界です。
    最後の、ワイン飲みながら走るボルドーのメドックマラソンは、読みながらこちらも幸せな気分になった。
    私下戸なんだけど。

  • 定期的に走りたくなるし、走ってはやっぱり無理だったとなる。そしてまたこの本を読み走りたくなった。トレラン、ナイトハイクいいなぁ〜。

  • ランニング中に転んで鎖骨を骨折しました。
    中年体育はケガにご注意を!

  • 学生時代の通知表の単位の為の体育と違い、中年体育のなんと自由で楽しそうな事か…。
    マラソンもトレイルランの光景も楽しくあっという間に読み終えました。
    ボルドーのワインとフルコースのマラソン、魅力的です。

  • 運動がそれほど好きではない著者が、フルマラソンをはじめトレラン、ボルダリング、登山などさまざまな運動(本書では体育)に挑む様子を描いたエッセイ。

    中年で面倒くさがりながらも果敢にチャレンジする著者の姿に勇気づけられる人も多いのでは。

  • Number Doの連載コラム。フルマラソン、トレイルラン、ボルダリングなどやってる最中は後悔しながら、なぜかまた参加してしまう体験を語る爆笑エッセイ。

    スポーツの本は運動が大好きで得意な人が書く。本書は異例、題に「なんでわざわざ」とあるとおり、さほど好きでもないがフルマラソンなどに参加、後悔しつつも魅力にとりつかれまた申し込むスバイラルを描いている。
    フルマラソンのほか、登山、ボルダリング、トレイルランニングなど。大きな志を持たないからこそ続いていく。
    筆者が決して強い意志を持っているわけでなくどちらかというとずぼらな所が好感。

    中年体育心得8ヵ条が秀逸。
    1 中年だと自覚する
    2 高い志を持たない
    3 ごうつくばらない
    4 やめたくなったら、やめる前に高価な道具をそろえる
    5 イベント性をもたせる
    6 褒美を与える
    7 他人と競わない
    8 活動的な(年少の)友人を作る

    旅先でのランニングの魅力を伝える章もよい。「走るとその町と親しくなる。」

    特に目的はなくとも心地よく時に苦しい中年体育。学生時代にはなかったビールというご褒美もある。
    体を動かす魅力を余すところなく伝えてくれる楽しい作品でした。

全25件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

角田光代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×