出会いなおし (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.41
  • (60)
  • (127)
  • (195)
  • (50)
  • (8)
本棚登録 : 2478
感想 : 152
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167914530

作品紹介・あらすじ

過ぎてゆく時間のなかで、再び「出会いなおし」ていく人々の物語。人生の大切な時間を、鮮やかに、そして、深く描く、珠玉の短編集。森絵都さんが、時間をかけて、熟成してきた短編たちを編んだ本作は、年を重ねるということの意味を改めて実感できる表題作や、意外な視点のショートストーリーもあり、身近な人との絆を見つめなおしたくなるような、優しさと、確かな生の重みに満ちた作品を楽しめます。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 表題作の『出会いなおし』、『むすびめ』が好み。
    既に出会っている人と何度でも出会いなおしができる、それは大人だから…素敵だなと思ったし、これからが楽しみだなぁと。

    一方で『カブとセロリの塩昆布サラダ』はただのクレーマー主婦の話にしか思えなかった。何を伝えたいのかわからず、読み返したがダメだった。

  • 6編を串刺しにする標題作をはじめ、人とのつながりを考えなおす、捉えなおすきっかけになりそうな短編の数々...。「むすびめ」が好み。他とは一線を画した「テールライト」もいい。チェルノブイリまでもってくるとは! またいつか手に取りたい一冊。
    「年を重ねるということは、同じ相手に、何回も出会いなおすということだ。会うたびに知らない顔を見せ、人は立体的になる。」

  • ほっこりあり、スリリングあり…バラエティに富んだ短編集。
    言葉選び、文章の流れなどが私好みでした。
    小さな所から始まって、徐々に世界が広がっていき、何?なに?…と思いながら、時にどきどきして、どんどん読み進めてしまう…。そして、何かを読者に考えさせる余韻を残しているところが好き。




  • 人生とは出会いと別れの繰り返しだけれど、生きていれば、再会をすることもある。

    それを活かしも殺しもするのは自分次第。

    やっぱり森絵都さんは素敵な作品を描くなぁ。

  • ママ、"体がすこしらくになったら、本を読みなさい。問題の多くは、自分だけの問題にとらわれすぎることから生まれるものよ。ろくでもないことは、いくら考えたって、ろくでもないままだわ。本を読めば読んだだけ、あなたはあなたから解放される"。本好きだからなんか嬉しい言葉だった。森絵都さんからの言葉でもあるのかな。空想のママでも妻と夫の心で生きているんだと思った。

    テールライト、青空、が印象に残った。テールライトはそれぞれの祈りが切実でとても引き込まれた。輪廻転生の話なのかな。同じ村の東と西の二人の話、最後の夫と妻の話が、それぞれの人生を生き切った姿を描いていてそれぞれの愛の形が良かった。
    青空も、亜弥さんとの時間の積み重ねがあるからこその感動があった。

    表題の出会いなおし、みたいなこと現実にあったら楽しいな。時間が過ぎることはいろいろな変化をもたらすけど、楽しそうなことに期待して生きていこうと思った。

  • 歳を取ることは、決して嫌なことじゃない。
    全部優しい小説で、心に染み入りました。

  • 年を重ねるっていうことは、同じ相手に、何回も出会いなおすということだ
    会うたびに違う顔を見せ、人は立体的になっていく

    "出会いなおし"っていい言葉だなぁ〜

    全6篇の色んな形の再会を描いた短編集♪
    2話目の「カブとセロリの塩昆布サラダ」が面白かった!
    日常にありそうな出来事で、なんだか場面が想像できて楽しかった。
    カブ料理のレパートリーの羅列にびっくりしたのと同時に可笑しくてにんまり♡

    あと、表題作も「むすびめ」も「青空」も好きだった。

    ただこの作品の中ではちょっと異色な感じがした「テールライト」に全然入り込めなかった、、
    生まれ変わりの話だと思うんだけど、唐突に変わる展開について行けず、意味もあんまり分からなかった。
    私の理解力が及ばずって感じ

    1つの作品の中で、はっきり好き嫌いの分かれる内容でした

  • 森絵都の本をはじめて読んだが、短編集でサクサク読めた。

    一番共感できたのは、"青空"。妻を亡くした男性が、息子を義父母の家に預けに行く途中の高速道路で、前の車から落ちたベニヤ板が飛んできて、運転している車を直撃するまでの瞬時に、走馬灯のようにあれこれ思い出したり考えたりしたながら、最後は、亡き妻に守られ、事故を免れる話。
    人の想いとか、人生といったことを考えさせられた。

  • 全体的に地味に感じたのですが、こういった作品なのでしょうか?
    難しいとは思わないのですが、ところどころ理解できないところや、「ちょっとくどいんじゃない?」って思うところがいくつかあって、みなさんのレビューに書かれているようなこの作品の良さが感じられず、自分の読解力のなさを痛感しました。
    でも、どれもいいお話だなと思いました。
    凄く興味をそそられる話もありました。
    だから、あまりに理解できなかったり、あまりに話が入ってこない話は、飛ばしたりさらっと読んでしまうことが多いのですが、どのお話もしっかり読みました!
    村の対岸越しに会う男の子と女の子のお話が、切ないながらも凄く素敵で、とても心に残りました。

  • 小説にはいろんな変化がある。
    森絵都は、日常の逸脱、みたいな些細な変化をすごく上手に物語にする。

    『架空の球を追う』『異国のおじさんを伴う』『気分上々』と短編集に触れるたび、どんどん好きになっているような気がする。
    以下、あらすじをやや追っているので、ネタバレ嫌いな方はお控えください。



    読んだ人からは、なんでやねんとツッコまれそうだけど、推しバナを「カブとセロリの塩昆布サラダ」としたい(笑)
    もうタイトルからして、ムズムズする。

    簡単に言うと、デパ地下で買った「カブとセロリの塩昆布サラダ」が、カブではなく、どう考えてもダイコンだったという話だ。
    気を悪くされることを考えずに言うと、それだけの話だ。

    なのに、私は二回「めっちゃオモロイやん」と笑いながら呟いて、最後にホロリと感動の涙をこぼしたのだった。

    その次に、表題作「出会いなおし」を挙げておきたい。

    売れっ子イラストレーターが、とある編集者と出会い、そのことがきっかけで学び直しに留学する。
    一皮むけて帰ってきたイラストレーターが目の当たりにしたのは、彼女以上に激しい変化を見せていた編集者だった。

    まさかかよ、と思わせるテンポの妙。

    自信を付けて帰ってきて、感動の再会と思わせといて、相手の方が一枚上手って、いいなぁー。
    家族みたいに毎日一緒いる関係ではなく、自分と相手は互いに知らない時間を確実に積み重ねている中で、また「出会いなおす」。

    私は、この感じがすごく好きで、時々思い出したように会う友達関係が薄っぺらだとは思わないのです。

    どのお話も、最後はふわっと包み込んでくれて、読み終えると嬉しくなりました。

全152件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年生。『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。産経児童出版文化賞、小学館児童出版文化賞など受賞多数。06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞。著書に『カラフル』『みかづき』等。

「2021年 『〈きもち〉はなにをしているの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森絵都の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
凪良 ゆう
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×