- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167914967
作品紹介・あらすじ
自意識過剰、赤裸々過剰。この愛すべき、クソみたいな日常──。あの『苦汁100%』が濃縮されて待望の文庫化!人気ロックバンド・クリープハイプのフロントマンであり、初小説『祐介』が話題をさらった尾崎世界観が赤裸々に綴る、日常と非日常。文庫化に際し、コロナウイルスに揺れる2020年2月、50ページ以上の書下ろし最新日記「あとが記」を追加収録。※※※〈文庫書き下ろし「あとが記」より〉2020年2月26日起きたら世の中が変わっていた。大規模なイベントの自粛要請が出て、イベントが軒並み中止になっていく。積み上げたものがたやすく流れるのをただぼうっと見てた。液晶画面に表示された文言は、どれも何かを押し殺してる。クリープハイプも3公演の延期を決めた。※※※〈本文より〉2016年11月22日私は誰の悪口も言わない。そんな奴は信用できない。ちゃんと人を好きになったことがないのだろう。大好きです、愛してる。と、大嫌いだ、死ね。は限りなく似ていると思う。
感想・レビュー・書評
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尾崎世界観さんの言い回しや比喩が好きだなぁ。オードリー若林くんのエッセイが好きな方は好きかも。
私は両者共に好きで、根底にこんな社会でやってやれるか!でもなんとかしてやってやるよ!!っていう静かで熱い激しいものを感じるから。
応援してます。
ライブいっちゃおーかなぁー♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一応、人の目に触れるものだから、気を使うのかと思いきや、真っ正直に書いているとこが、人間らしくていいな、と思いました。
私も日記はつけているけれど、毎日てはないし、マイブックを買って毎日少しずつ、尾崎世界観さんみたいに書いてみたいと思いました。 -
人間味に溢れていて、親しみやすいとは言えないけど、知れば知るほど好きになる。そんな人が書いた日記。
現実よりも文学的であり文学よりも現実的な文体が、ただの日記とは違って一人の表現者としての魅力を感じる。
弱い自分との葛藤の中で、それを許すような諦めとはまた違った感覚。ネガティブな感情に対して人間として感情的に包み込むような優しさとその優しさに纏っている言葉達に強く惹き付けられた。
等身大の自分の許す心構えを教えてくれた作品でした。
クリープハイプが好きでよかった。 -
クリープハイプ自体は好きだけど果たしてどんなものか、と思い買ってみました。良くも悪くも人間臭く、しかし自分が好きな人、自分を好きでいてくれる人にはとても優しく責任感もあるんだなと思いました。大量の加筆も嬉しい。最後の一文がまた、いいですね。
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【『苦汁100%』が“濃縮還元”されてパワーアップ!】処女小説が文壇を驚愕させた著者の日常と非日常。クリープハイプ結成10周年ライブ中の最新日記を加筆。苦みとうま味が増してます!
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実はすごく素直な人なんだよな
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キロク
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繊細で且つ文学的な独特の比喩表現や独特の活字ギャグが印象に残る。よしもとばななの「TSUGUMI」を教科書で初めて目にしたときの感覚を少し思い出した。
音楽にまつわる仕事としてプロモーション活動をするとそのおかげで音楽番組のリハの内容に1人遅れをとってしまうもどかしさ、とか、バンドが大きくなっても音作りに細部までこだわる人なんだなという内容が、率直な言葉なのも相まって響く。
星3.6くらい。